アスパラガスの育て方とコツ|全採り栽培がおすすめ!!

スポンサーリンク

アスパラガス

アスパラガスは、多年生植物で、春から初夏にかけて地上に出た若い芽を食用とする野菜です。

つぎつぎと生えてくる芽を収穫することから、「新芽」を意味するギリシャ語のアスパラガスゴスが語源となっています。

ヨーロッパでは紀元前から栽培されていましたが、日本に伝わったのは江戸時代になってからで、はじめは観賞用とされていましたが、大正時代に北海道で本格的な栽培がはじまり、食用とされるようになりました。

ホクホクした食感と彩りのよさがあり、蒸す、炒める、焼くなど、どんな料理でもおいしく食べられます。

緑色のグリーンアスパラガス、淡色のホワイトアスパラガスがありますが、栄養成分が多いのはグリーンアスパラガスの方で、疲労回復やスタミナ増強に効果のあるアスパラガスギン酸を多く含んでいます。

根株(2年生の株の根)を買って植えるのが一般的ですが、種まきからでも作ることができます。

アスパラガスの種類

市場に出回っているのは、グリーン、ホワイト、ミニ、パープルの4種類があります。

グリーンアスパラガスとホワイトアスパラガスは、品種の違いではなく、栽培方法が異なります。

かつてはホワイトアスパラガスが主流でしたが、近年は栄養価や味が優れているグリーンアスパラガスが主流になっています。

[グリーンアスパラガス]
最もポピュラーなアスパラガスで、地上に出た芽をそのまま日光に当てて育てたものです。

[ホワイトアスパラガス]
グリーンアスパラガスに光を当てずに育てたもので、甘みが強く、独特のほろ苦さがあります。
ヨーロッパでは春を告げる野菜として人気があります。

[ミニアスパラガス]
長さが10cmほどの小さなものです。
グリーンアスパラガスを栽培する中で、細いサイズの先端をカットしたものです。

[パープルアスパラガス]
グリーンアスパラガスより甘みと歯ごたえが強いのが特徴です。
加熱すると緑色になります。

アスパラガス全採り栽培

生育中のアスパラガス

根株を植えて2、3年くらいたってから収穫するのが一般的な栽培方法です。

生育が旺盛な時期は肥料をたっぷりやり、倒状しなように支柱を立て、翌年の収穫のために収穫は80~90%にとどめるなど、栽培に長い期間と手間がかかります。

また、一度植えると6~7年はその場所で栽培するため、連作によって病気が発生しやすくなり、2年目からは注意が必要です。

そこで、家庭菜園におすすめなのが、苗を植えた翌年にすべて収穫してしまう全採り栽培です。

1年で終わらせてしまうので、病害虫の心配が少なく、初心者でも作りやすい栽培方法です。

一般的なアスパラガスの育て方

苗や根株といわれる2年生の株の根を買って植えるのが一般的です。

多年生なので、根株を植えた年と翌年は株を育て、本格的な収穫は3年目からになります。

収穫量が減り始めてきたら、太い芽を10~15本残して成長させ、追肥を忘れないようにします。

繰り返し育て、10年ほど収穫が可能です。

栽培中は徹底した病害虫防除が必要で、とくに2年目からは連作になるため注意が必要です。

全採り栽培とは

苗を植えつけた翌年にすべて収穫してしまう方法です。

春に苗を植えつけ、翌年の春に収穫でき、採りきって終わらせてしまいます。

栽培期間が短く、病害虫の心配が少ないのが特徴です。

栽培の概要

生育温度 15~25℃
土壌酸度 6.0~7.0
連作障害 あり。できれば栽培したことのない場所を選ぶ
育てやすい品種 ウェルカム、シャワー、バイトルなど
元肥 苦土石灰と元肥を入れる
種まき時期(苗作り) 4月初旬
苗の植えつけ 苗の背丈が10cmほどになったら
畝幅:90cm
黒マルチ:あり(なくても良い)
株間:2列、40~50cm
栽培中の管理 病害虫対策:こまめに観察し、見つけしだい除去する
追肥:旺盛に成長する夏の間に追肥する
倒伏防止:支柱を立て、腰くらいの高さにネットを張る
刈り取り:年が明け、茎葉が枯れたら、株元から刈り取り、黒マルチを除去する
収穫 芽が20~25cmほどに伸びたら
病害虫 主な病気:立枯病、茎枯病、斑点病、紫紋羽病など
主な害虫:アザミウマ、オオタバコガ、ジュウシホシクビナガハムシ、ヨトウムシなど

ポイント

  • アスパラガスを栽培していない場所を選ぶ。
  • 酸性土壌を嫌うので石灰類をまく。
  • 植えつけた年は収穫せず、株をしっかり育てる。
  • 支柱とネットを使って茎が倒れないようにする。
  • 冬には枯れた茎葉を刈り取り、黒マルチを除去する。

栽培時期

アスパラガスの栽培時期

※品種や地域によって栽培時期は異なります。事前に確認してください。

一般的には植えつけた年の3年目から本格的に収穫しますが、アスパラガス全採り栽培では翌年にすべて収穫して終わらせます。

育てやすい品種

ウェルカム、シャワー、バイトルなど。

[ウェルカム]
初期の収量が多い早生種で、草勢も強く、そろいもよくて作りやすい品種です。
頭部はしまりがよく、茎は太くて緑色が濃く鮮やかです。

[シャワー]
初期の収量が多い早生種で、株あたりの芽の数が多く、人気の品種です。
若茎はアントシアンの着色が少なく、頭部はしまりがよくてバラケるのが遅いです。
耐病性があり、冷涼地から暖地まで幅広く適応します。

[バイトル]
極早生種の品種で、初期の収量が多く、茎は太くてそろいのよい一代交配種です。
頭部のしまりがよくてバラケるのが遅いです。
寒さに強くて生育旺盛なので、早いうちからたくさんとれます。

苗を作る

アスパラガスの種まき

苗を購入して植えるのが手軽ですが、苗を作ることもできます。

4月初旬にポットに種をまいて苗を作ります。

9cm(3号)ポットに用土を8~9分目まで入れ、4カ所に指で窪みをつけて種を一粒ずつまきます。

土を薄く被せて手のひらで軽く鎮圧し、水をたっぷりやります。

発芽までは乾燥に注意し、発芽後は毎朝水やりをします。

草丈が10cmほどになったら畑に植えます。

畑の準備

アスパラガスを植える畝

アスパラガスは深根性なので、水はけがよく、耕土の深い畑が適しています。

アスパラガスに含まれるアレロパシー物質による自家中毒を起こすことがあるので、できればアスパラガスを栽培していない場所を選びます。

苗の植えつけの2週間前に、苦土石灰をまいてよく耕し、1週間前になったら、堆肥と化成肥料を施してよく耕し、畝を立てて黒マルチを張ります。

黒マルチは、雑草の抑制や、保湿や地温を上げる効果に期待できます。

苗を植える

アスパラガスの苗

5月中旬頃、苗の背丈が10cmほどになったら、2列とし、40~50cm間隔で植えます。

酸性の土壌を嫌うので、酸性に強く傾いた土壌ではかならず石灰を施し、土壌酸度を調整します。

畝に植え穴を掘り、植え穴に水をたっぷりやり、水が引いてからポットから苗を取り出し、一か所に1株ずつ植えます。

苗を植えつけたら、まわりの土を株元に寄せて押さえ、水やりをします。

アスパラガスの苗を植えたところ

害虫対策

6月頃から生育が旺盛になり、病害虫も多く発生します。

病気では、立枯病、茎枯病、斑点病、紫紋羽病などが発生することがあります。

害虫では、アザミウマ、オオタバコガ、ジュウシホシクビナガハムシ、ヨトウムシなどが発生することがあります。

こまめに観察し、見つけしだい除去するなど、病害虫防除を心がけましょう。

倒伏防止

倒伏防止

生育が進むに従って背が高くなるため、フラワーネットやキュウリネットなどを使用して倒伏しないようにします。

畝を囲うように支柱を立てて、腰くらいの高さにネットを張ります。

追肥

旺盛に生育するアスパラガス

生育を見ながら、旺盛に成長する夏の間に1、2度化成肥料をひと握り株の周りにまきます。

秋に樹勢が強すぎると養分転流しにくいため、追肥は10月上旬までにします。

冬越し

地上部が枯れたアスパラガス

冬は地上部が枯れますが、春になると芽が生えてきます。

刈り取り

アスパラガスを刈り取ったところ

年が明け、茎葉が枯れたら、株元から刈り取り、黒マルチを除去します。

収穫

収穫時期のアスパラガス

春になると芽が出てくるので、20~25cmほどに伸びたら、芽先がほぐれる前に地ぎわをハサミで切り取ります。

収穫したアスパラガス

ホワイトアスパラガスを作ろう

ブリキバケツ(金バケツ)を株に被せる

春になって芽が出てきたら、光を完全に通さないブリキバケツ(金バケツ)を株に被せると、ホワイトアスパラを簡単に作ることができます。

ホワイトアスパラガス

片付け

すべて収穫してしまい、1年で終わらせてしまいます。

収穫終了後は、株を抜いてしまうか、すき込んでしまいます。

ジュウシホシクビナガハムシに注意

ジュウシホシクビナガハムシ

ジュウシホシクビナガハムシは、アスパラガスにつくハムシで、幼虫は8mmぐらいのウジ虫で葉を食べ、成虫は6mmぐらいの甲虫で芽や茎の表皮を食害します。

こまめに観察し、見つけたらすぐに取り除きます。

茎が太くならない

アスパラガスは雌雄異株で、雄株の方が太い芽が多く、雌株は細い芽がたくさん出る傾向にあります。

雌株は赤い実がなるので分かりますが、苗の段階で見分けるのは不可能なので、1、2株ではなく、10株ぐらいは育てるのがよいでしょう。

スポンサーリンク