白菜の育て方|適期に種をまいて株を大きく育てる

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冬野菜の代表各、白菜

白菜は、アブラナ科のブラシカ属に分類される二年草の野菜です。

同じアブラナ科のキャベツと同様に結球する野菜で、収穫するときには葉が70~80枚にもなっています。

漬物や冬の鍋には欠かすことのできない代表的な冬野菜で、くせのない優しい味でどんな野菜とも相性がよいのが特徴です。

中国北部が原産で、日本では、日清・日露戦争に出兵した日本人が中国から種を持ち帰ったことから本格的な栽培がはじまったといわれています。

最近では通年流通していて季節感がなくなっていますが、本来の旬は冬で、とくに気温が下がって霜の降りるころの白菜はやわらかく甘みがあり、霜降り白菜ともいわれます。

一般的に白菜といえば結球したものを指しますが、半結球や不結球タイプもあります。

最近では核家族が進行し、まるごと1個の白菜を使いきるのが難しい状況に合わせ、1kg程度のミニ白菜が人気を呼んでいます。

ほかに、竹の子のように細長い形の竹の子白菜や、サラダに利用される甘みの強い品種など、面白いものもあります。

白菜の栄養

白菜のオレンジクイン

白菜はそのほとんどが水分で、栄養価はそれほど高くありませんが、ビタミンCが豊富で、カリウムも多く含んでいます。

ビタミンCは、風邪の予防や免疫力アップに効果的です。

カリウムは、利尿作用に優れ、余分な塩分を排出し高血圧の予防にも有効に働きます。

ビタミンCは熱に弱く、カリウムはゆで汁に流れ出てしまいますが、加熱するとかさが減って一度にたくさんとることができ、鍋の汁を雑炊などにすれば汁の中の栄養も摂れます。

ほかにカリウム、カルシウム、マグネシウム、亜鉛など、さまざまなミネラルを均等に含みます。

100gあたり14kcalと低カロリーなので、ダイエット食品としても最適です。

白菜の栄養や効能について、詳しくはこちらのサイトを参照してください。
白菜|知っておきたい野菜の栄養・効能

白菜いろいろ

[ミニ白菜]
普通重さが3~4kgあるのに対して、1kgくらいの小型の白菜です。
一度に使いきれるので人気が高まっています。

[オレンジ白菜]
中の葉があざやかなオレンジ色をした白菜です。
甘味が強く、においも少ないので、サラダなどにもよく使われます。

[山東菜]
葉先が開いた半結球状態で大きくなります。
甘くてシャキシャキした食感が特徴です。

[竹の子白菜]
長さ40~50cm、直径15cmほどの長円筒形をしている白菜です。
竹の子に似ていることからこの名がつきました。
葉肉がかたく、煮崩れしにくいので煮物に向きます。

白菜の育て方

白菜は20℃前後の冷涼な気候を好み、高温になると病気や生理障害が発生しやすくなります。

春まきと秋まきができますが、暑さに弱く春まきは結球しにくいので、晩秋から冬にかけて収穫する秋まきがおすすめです。

うまく結球させるには、適期に種をまくことが大切です。種まきが遅れると、じゅうぶんに葉が育つ前に寒さを迎えてしまい、うまく結球しないので注意します。肥料不足や密植えも結球しない原因になります。

外葉が大きく広がり、株間が近いと病気が発生しやすくなるので、株間は広くとりましょう。

白菜にはイモムシがよくつきます。とくにヨトウムシは葉が巻き始めるころになると発生して葉の中に入り込むので、必ず防虫ネットでトンネルして、防除を徹底します。

大玉の白菜をつくるのは難しいので、比較的少ない肥料で育ち、結球もさせやすいミニ白菜からはじめるのもよいでしょう。

概要

生育温度 15~20℃。
土壌酸度 6.5~7。
連作障害 あり。2年以上あける。
育てやすい品種 大型:無双、黄ごころ65(または75、85)、金将ニ号、王将など。
小型:タイニーシュシュ、娃々菜(わわさい)、お黄にいりなど。
元肥 苦土石灰と元肥を入れる。
種まき時期(苗作り) 春まき、夏まき、秋まき。
苗の植えつけ時期 苗の本葉が4~5枚になったころ。
苗の植えつけ方法 畝幅:90cm。
黒マルチ:有効。
株間:2列、35cm~40cm。
栽培中の管理 害虫対策:防虫ネットなどでトンネルする。
追肥1回目:植えつけから2週間ほどしたら。
追肥2回目:結球が始まったころ。
収穫 しっかりと結球して、球の頭を押してみてかたくしまっていたら。
病害虫 害虫:、アブラムシ、アオムシ、コナガ、ダイコンハムシ、シンクイムシ(ハイマダラノメイガ)、ヨトウムシなど。
病気:菌核病、軟腐病、根こぶ病、萎黄病、べと病、黒斑病など。

ポイント

  • 家庭菜園では育てやすい秋まきがおすすめ。
  • 耐病性のある育てやすい品種を選ぶ。
  • 連作をしない。
  • 元肥を多目に入れ、追肥も2~3回行う。
  • 種まき時期を必ず守る。
  • 苗は浅めに植える。
  • 防虫ネットでトンネルして害虫を予防する。

栽培時期

白菜の栽培時期

※品種や地域によって栽培時期は異なります。事前に確認してください。

種まきが早いと虫や病気の被害を受けやすく、遅れると結球しないので、適期に種をまくことが大切です。

育てやすい品種

白菜は病気に弱いので、耐病性のある品種を選びましょう。

育てやすい小型のミニ白菜もおすすめです。

育てやすい品種:無双、黄ごころ65(または75、85)、金将ニ号、王将など。
オレンジ:オレンジクインなど。
ミニ白菜:タイニーシュシュ、娃々菜(わわさい)、お黄にいりなど。

[無双]
早生種で生育が早く、つくりやすさから人気の高い品種です。
秋まきの年内どりでは2.5kgほど、日をおけば3.5kgほどに太ります。
形、品種、食味おれもよく、家庭菜園の定番です。

[王将]
耐寒性、耐病性、貯蔵性に優れ、生育は旺盛でつくりやすい品種です。
種まきから85日で3kg、日をおけば4kg以上に太る中生種です。

[金将ニ号]
根こぶ病などに耐病性があり、生育は旺盛でつくりやすい品種です。
種まきから85日で3.5kg、日をおけば4kg以上に太る中生種です。

[黄ごころ]
中の葉があざやかな黄色になる白菜です。
石灰欠乏症やゴマ症などの生理障害が少なく、耐寒性にも優れ、つくりやすいです。

[オレンジクイン]
中の葉があざやかなオレンジ色になる白菜です。
種まきから65日余りで2.2kg、日をおけば3kg以上に太る中早生種です。
歯切れがよく青臭みが少ないので、サラダにも利用できます。

[CRお黄にいり]
種まきから50日、600~700gほどで収穫するミニ白菜です。
中の葉があざやかな黄色で、歯切れがよく、サラダにも利用できます。

[タイニーシュシュ]
種まき45日で200gほどの結球初めから、種まき65日の1.2kgほどのミニ白菜まで、幅広く使いやすい大きさで収穫できます。
葉に毛じがなくて口当たりがよく、サクサクとした食感が特徴です。
耐暑性、耐病性に優れ、つくりやすいです。

[娃々菜(わわさい)]
種まきから60日、300~500gで収穫するミニ白菜です。
非常にコンパクトで、超密に植えて栽培します。
外葉から芯までやわらかく、甘みがあります。

収穫したい時期に合った品種を選ぼう

年内に収穫したいなら、生育の早い早生種を選びましょう。

年明け1月に収穫したいなら、中生種を選びましょう。

年明け2月に収穫したいなら、トウ立ちが遅い中晩生種を選びましょう。

苗を作る

白菜の苗

畑に直接種まきをして育てることもできますが、苗を作って畑に植えつけた方が管理が楽に行えます。

白菜は10℃以下になると生育が悪くなり、4~5℃になると結球しなくなるため、適期に種をまいて、気温が下がる前までに一定の大きさに育てます。

種まきが早すぎると、虫や病気の被害を受けやすくなるので、種まき適期を必ず守りましょう。

9cm(3号)ポットに用土を8~9分目まで入れ、3カ所に指で窪みをつけて種を一粒ずつまきます。

土を薄く被せて手のひらで軽く鎮圧し、水をたっぷりやります。

発芽までは乾燥に注意し、発芽後は毎朝水やりをします。

苗であっても害虫がつきますので、寒冷紗や防虫ネットを覆うなどして対策します。

本葉1~2枚で生育の悪い株を間引きして1本か2本を残し、本葉が4~5枚のころに畑に植えます。

畑の準備をする

白菜を植えるために準備した畝

白菜は連作を嫌うので、白菜を含むアブラナ科の野菜を2年以上は育てていない場所を選びます。

また、白菜は肥料切れをすると結球しにくくなるので、元肥を多目に入れておきます。

苗の植えつけの2週間前に、苦土石灰をまいてよく耕し、1週間前になったら、堆肥と化成肥料を施してよく耕し、畝を立てて黒マルチを張ります。

黒マルチは保温効果があり、地温の低下で生育が遅れて結球しにくくなるのを防ぐので、かならず使用しましょう。

苗を植える

白菜の苗を植えたところ

苗の本葉が4~5枚になったころ、2列とし、35cm~40間隔で植えます。

植えつけ位置にポットと同じくらいの植え穴を掘り、水をたっぷり入れて引くのを待ち、ポットから根鉢を崩さないように苗を取り出し、茎が埋まらないように浅めに植えます。

植えつけたら、まわりの土を株元に寄せて株元を軽く押さえて安定させ、もう一度たっぷりと水をやります。

[植えつけ手順]

  1. 植えつけ位置に根鉢と同じ大きさの植え穴を掘る(マルチ穴あけ器やスコップを使用する)。
  2. 植え穴にたっぷり潅水して引くのを待つ。
  3. ポットから丁寧に苗を取り出して植え穴に浅く植える。
  4. 株元に土を寄せて軽く押さえて安定させる。
  5. たっぷり水をやる。

害虫対策

病害虫対策に防虫ネット

白菜はアオムシやヨトウムシなどの害虫がつきやすい野菜です。

苗を植えつけたらすぐに防虫ネットや寒冷紗を張り、必ず裾に土を被せて隙間がないようにします。

ネットを張ることで害虫による被害が軽減されますが、完全に防ぐことはできません。

ヨトウムシなどはもとから土の中に潜んでいることもあるので、ネットを張ったあとも注意し、見つけしだい取り除きます。

コンパニオンプランツ

白菜にはアオムシやヨトウムシなどのイモムシがよくつきます。

これらの害虫はキク科の野菜が嫌いなので、サンチュ、レタス、シュンギクなどを混植すると、害虫を忌避する効果があります。

追肥(1回目)

葉が立ちあがってきたところ

苗を植えつけて2週間ほどすると、株の中心部が緩やかに巻きはじめ、葉が立ちあがってきます。

このころに、株のまわりに化成肥料を施します。

肥料が葉にかかると、肥料焼けを起こすことがあるので注意します。

追肥(2回目)

株の中心の葉が巻きはじめたところ

株の中心の葉が巻きはじめたら、条間か株のまわりに化成肥料を施します。

収穫

収穫時期を迎えた白菜

白菜の収穫適期は、品種によって異なるので、種袋に書かれている収穫適期を目安にします。

一般的な白菜では、しっかりと結球して、球の頭を押してみてかたくしまっていたら収穫します。

球を押し倒しながら外葉を開き、根元に包丁を差し込んで切り取ります。

越冬させて傷んだ白菜を収穫する場合は、根元の上にもう一度包丁を入れ、傷んだ外葉を取り除きます。

収穫した白菜

白菜は大型でいちどには食べきれないので、冬までは畑に置いておいて収穫していきます。

寒さで外葉が枯れていても、外葉をとれば内側はきれいで食べられます。

病害虫

害虫に食害された白菜

白菜を好む害虫は多く、アブラムシ、アオムシ、コナガ、ダイコンハムシ、シンクイムシ(ハイマダラノメイガ)、ヨトウムシなどが発生します。

なにも対策をしないと、たちまち食い尽くされ、葉脈だけにされてしまいます。

また、生育初期に食害されると、結球が遅れ、しまりが悪くなります。

かならず防虫ネットでトンネルし、すそに土をかぶせて隙間をなくします。

ネットを張ったあとも、よく観察し、発生初期の防除を徹底します。

白菜は病気も多く、葉が溶けるように腐ってひどい悪臭がする軟腐病や、葉や株全体が委縮するモザイク病などが発生します。

病気は雨が長く続いたり、高温・多湿のときに発生しやすいので、病気が発生する前の予防防除を心がけます。

白菜の保存方法

ミニ白菜は寒さに弱いので、霜が降りる前までにすべて収穫します。

傷んだ葉を取り除き、ひとつずつ新聞紙でしっかりと包んで寒い場所で保存します。

大玉で巻きのゆるい品種は寒さに強いので、畑に置いたまま頭を縛って越冬できます。

寒冷地ではいったん収穫し、新聞紙に包んで納屋に入れるなどして保存します。

わらやひもで縛って越冬させる

強い霜にあたると傷み、腐ってしまうこともあるので、冬の間も畑に置いておく場合は、霜が降りる前に、広がっている外葉をまとめて上部をわらやひもで縛っておきます。

品種や株の状態にもよりますが、縛った状態だと寒さや霜に耐え、1月頃まで随時収穫できます。

菜花を収穫

春になって、残した株からトウが伸びたら、花が咲く前に収穫します。

手で折れるところで茎を折ます。

次々とわき芽が伸びて収穫できます。

白菜の黒い点

白菜の白い部分によく見られる黒い点は、ゴマ症と呼ばれる生理障害です。

栄養過多によってできたもので、食べても問題はありません。

結球しない(葉が巻かない)原因

結球しない原因の一つに、種まきの遅れがあります。

気温が15~17℃になったときに外葉が20枚くらいないと結球しません。

また、そのときの外葉の大きさで球の大きさが決まってしまいます。

そのため、種まき適期をかならず守り、寒くなる前に株をできるだけ大きく育てておくことが大切です。

ただし、種まきが早すぎると、虫や病気の被害を受けやすくなるので注意します。

白菜が大きくならない

結球の大きさは、外葉の大きさに比例します。

つまり、寒くなって結球がはじまる前に外葉を大きくすることが、大きな白菜をつくるコツです。

また、生育初期に害虫に食害されると、結球が遅れ、しまりが悪くなり、大きくなりにくくなってしまいます。

大きな白菜をつくるには、適期に種をまき、元肥をしっかり施して、追肥も2~3回行い、防虫ネットを張って害虫対策をしましょう。

ハクサイダニに注意

体長約1mmのクモの仲間で、ほかの虫がいない冬に活動し、汁を吸って繁殖します。

発生したら、ほかの野菜に伝染させないように、残渣は畑に放置せずに処分します。

夏に卵の状態で休眠しているので、透明マルチなどを使った陽熱土壌消毒も効果的です。

シンクイムシに注意

白菜の栽培時期はシンクイムシの多い時期で、芯を食われると、生育が停止したり、枯死することもあり、収穫は望めなくなります。

かならず防虫ネットでトンネルして防除します。

ヨトウムシに注意

ヨトウガの幼虫で、幼齢幼虫は集団で食害し、成虫幼虫は土の中や葉の裏側に潜み、夜間に活動して猛烈に食害します。

かならず防虫ネットでトンネルし、すそに土をかけて隙間がないようにします。

土の中に潜んでいることもあるので、ネットを張ったあとも注意し、見つけしだい取り除きます。

白菜が腐る

白菜が生育中に腐ってしまうのにはいくつかの原因があります。

ひどい悪臭がする場合は、軟腐病の可能性があります。

おもに結球期に発病し、株が灰褐色となり、とろけるようにどろどろになって腐敗し、悪臭を放ちます。

窒素肥料が多く軟弱に育つと発生が多く、発病すると治りません。

連作を避け、種まきの時期をかならず守り、密植えを避け、水はけをよくして育てます。

悪臭がせずに、外葉の地ぎわの近くに淡い褐色の病斑ができている場合は、菌核病の可能性があります。

カビによる病気で、黄褐色になって広がり、やわらかくなって腐ります。

発病した葉をはがすと、ネズミの糞のような黒い塊ができます。

連作を避け、発病した株はただちに畑から持ち出して処分します。

家庭菜園ではミニ白菜からはじめよう

ミニ白菜

家庭菜園におすすめなのが、種まきから50~60日ほどで収穫できるミニ白菜です。

1個の重さが400g~1kgほどなので、使いきりサイズでもてあますことがありません。

しかも、追肥の必要はなく結球しやすいので育てやすく、密に栽培できてたくさんとれます。

[ミニ白菜の品種]
タイニーシュシュ、娃々菜(わわさい)、お黄にいりなど。

直まきして育てるには

白菜は、根が弱く、移植すると生育が一時的に鈍くなるので、本来は直まきが適しています。

株間35~40cmで1か所に4粒ずつ種をまき、防虫ネットでトンネルして害虫を防ぎます。

9月になったら順次間引いて、本葉10枚までに1か所1本にします。

収穫を長く楽しむコツ

白菜は畑に置いて保存もできますが、生育の早い小型の品種を組み合わせることで、収穫時期をずらして長く楽しむことができます。

例えば、栽培期間の長い一般的な品種に、生育の早い小型の品種を組み合わせれば、まず小型の白菜の収穫がはじまり、しばらくしてから一般的な大きさの白菜の収穫がはじまります。

[一般的な白菜]
無双、黄ごころ65(または75、85)、金将ニ号、王将など。

[小型の白菜]
タイニーシュシュ、娃々菜(わわさい)、お黄にいりなど。

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