タマネギの原産地は、中央アジア、西アジアなど諸説ありますが、はっきりしていません。
タマネギの栽培の歴史は古く、紀元前からエジプトで利用され、ピラミッドを造る労働者が食用にしていたという記録があります。
日本には、江戸時代に伝来しましたが、本格的に栽培されるようになったのは、明治時代に入ってからです。
春に出回る新タマネギは、辛みが弱く、水分が多くてやわらかいのが特徴です。
日本で多く栽培されているタマネギは、黄タマネギといって、貯蔵性が高く、一年中出回ります。
辛み、甘み、旨みの三拍子そろったタマネギは、調理法を選ばない万能野菜です。
目次
タマネギの栄養
タマネギの有効成分としてよく知られるのは、切ったときの独特のにおいや涙を誘う原因となる硫化アリルです。
硫化アリルはネギ類共通の香り成分で、ビタミンB1の吸収を助けて新陳代謝を活発にします。
ビタミンB1の不足から起こる疲労、食欲不振、イライラ、不眠、冷え性などを改善する効果があります。
また、血液をサラサラにする効果もあり、血液凝固を遅らせ、血栓予防にも期待できます。
動脈硬化や糖尿病、高血圧などの生活習慣病の予防に優れた効果を発揮するとされています。
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タマネギの栄養・効能
タマネギの種類
[新タマネギ]
春先に多く出回る新タマネギは、みずみずしくやわらかいのが特徴で、サラダなどの生食に向いています。
収穫後乾燥させずに出荷されるので貯蔵性は低いです。
[レッドオニオン(赤タマネギ)]
皮や表層部分が赤紫色のタマネギです。
辛みが少ないのが特徴です。
タマネギ特有の刺激臭も少なく、サラダなどの生食に向いています。
[ペコロス(小タマネギ)]
黄タマネギを小型化したものです。
直径3~4cm、辛みは少なく、煮崩れしにくいです。
丸のままシチューやカレー、ピクルスなどに使用します。
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タマネギの種類いろいろ
タマネギの旬
夏から秋に収穫されて1か月ほど乾燥して貯蔵され、春まで順次出荷されます。
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タマネギの旬はいつ?
タマネギの選び方
春先に出回る新タマネギは、皮にツヤがあり、ずっしりと重たいものを選びます。
通年出回っている黄タマネギは、ずっしりと重く、皮は乾いてツヤがあり、頭頂部と根の付け根がぎゅっと締まっているものを選びます。
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おいしいタマネギの選び方
タマネギの切り方
繊維に沿って薄切りにすることで、シャキシャキとした食感を楽しむことができます。
一方、繊維に直角に断ち切ると、ソフトな食感になります。
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タマネギの切り方のコツ
切ったときに涙が出る原因と対処方法
タマネギを細かくきざんだときなどに出る涙は、刺激臭と辛みをもつ硫化アリルという成分が発散するためです。
調理前に、タマネギを冷蔵庫で冷やし、よく切れる包丁を使うと、刺激成分を抑えることができます。
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タマネギを切ると涙が出るのはどうして?
タマネギの辛味を抜く方法
タマネギをサラダで食べるなら、スライスしてから水に5~10分さらしておくと、辛みが和らぎます。
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タマネギの「辛味抜き」は「水にさらす」
タマネギを加熱すると甘みがアップ
タマネギを加熱することで、辛み成分である硫化アリルが減り、水分が蒸発して糖質が濃縮され、甘みを感じるようになります。
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タマネギを加熱すると甘くなる理由
タマネギの皮
タマネギの茶色い皮にはポリフェノールの一種であるケルセチンが豊富に含まれています。
ケルセチンには強い抗酸化作用、抗炎症作用があるといわれており、タマネギの皮の粉末や、タマネギの皮のお茶などが市販されています。
そのほかにも、タマネギの皮は草木染にも利用されています。
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タマネギの皮の活用方法
タマネギの黒いすす(黒い粉)
タマネギの皮をむいたとき、黒いすす(黒い粉)のようなものが点々とついていることがあります。
これは黒色のカビの密生で、黒かび病というものです。
人間に対する毒性はなく、よく洗って落として調理すれば、食べても問題ありません。
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タマネギの黒いすす(黒い粉)はなに?
タマネギの保存方法
タマネギは貯蔵性の高い野菜ですが、湿気に弱く、蒸れると腐るので、風通しのよい場所で保存します。
皮付きのままネットに入れて冷暗所に置くか、日の当たらない場所に吊るします。
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タマネギの上手な保存方法
菜園でタマネギを育てるには
タマネギは種まきからだと約8か月、苗の植え付けからだと約半年かかりますが、病害虫が少なく、初心者でも育てやすい野菜です。
秋に出回る苗を購入して植え、株元の球が肥大し、葉が倒れたら収穫です。
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タマネギの育て方(畑)
プランターでタマネギを育てよう