ジャガイモの育て方とコツ|「収量に優れる春作」に「黒マルチ」で多収を狙う

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収穫したジャガイモ

(収量が多くて栽培が楽しいジャガイモ)

ジャガイモの原産は中南米の高地であるため、涼しい気候と、水はけの良い土壌を好むことから、日本ではその栽培の多くが北海道で行われていますが、その他の地域でも十分につくることができます。

芋類の中でもジャガイモは栽培期間が短く、栽培の手間があまりかからないので、比較的簡単につくることができます。また、保存もきくため、家庭菜園に向いている野菜です。

ただし、ジャガイモはナス科のため連作を嫌います。また、暑さと霜に弱いため、植え付ける場所や時期に注意が必要です。

最近では種芋がホームセンターなど身近で販売されるようになったため、入手しやすくなり、さまざまな品種を楽しめるようになりました。

ジャガイモの栄養

デンプンが主成分のジャガイモは、低カロリーでありながら多くの栄養を含む機能食品です。

ビタミンB1、ビタミンC、その他にもカリウムや食物繊維などを多く含みます。ビタミンCは熱に弱いという特徴がありますが、ジャガイモの場合はデンプンが作用し、ビタミンCを包み込んで逃げないように保護するため、加熱しても失われにくく、効率よく摂取することができるのです。

また、カリウムは肉と一緒に摂取するのが良いとされ、食塩の取り過ぎを防いで、高血圧の予防にも効果があります。

ジャガイモの栽培の概要

ジャガイモの栽培期間は短く、手間もあまりかからず、狭い場所でも栽培できるため、家庭菜園にもおすすめです。

ただし、ジャガイモはナス科の野菜であるため連作を嫌います。また、土壌がアルカリ性に傾くと病害が発生しやすくなりますので、苦土石灰は控えめにします(もしくは施さない)。これらをしっかり守れば、初心者でもそれにありに収穫量が得られます。

また、暑さと霜に弱く、25℃を超えると生理障害を起こし、霜にあたると茎や葉が枯れてしまいます。

生育温度

涼しい気候を好み、生育適温は15℃~24℃。25℃以上になると生理障害を起こし、30℃以上になると芋が肥大しない。

おすすめ品種

春作(春植え):とうや、メークイン、キタアカリ、男爵、インカのめざめなど。

連作障害

あり。ジャガイモはナス科の野菜なので、同じナス科のトマトやナス、ピーマンなどの連作を避ける。3年~4年はあける。

元肥

元肥を入れる。苦土石灰は入れないか、控え目にする。

植え付け日

2月中旬~3月下旬(要霜対策)。種芋を分割し、できれば1日か2日程切り口を乾かす。

植え付け方法

畝幅:90cm。
黒マルチ:あり。(なくても良い)
株間:2列、30cm~40cm。
植え方:種芋の切り口を下にして、7cm程埋める。

栽培中の管理

芽かき:背丈が10cmになったころ、2本~4本だけ残す。
追肥:芽かきの後、化成肥料を株元に施す。

収穫

茎や葉が黄変したら、天気の良い日に収穫し、1週間ほど日陰で乾かす。

病害虫

主な病気:そうか病、疫病など。
主な害虫:アブラムシ、ニジュウヤホシテントウ、ナストビハムシ、ホオズキカメムシなど。

ジャガイモの栽培のポイント

  • 春作が簡単でおすすめ。
  • 霜に弱いので注意する。
  • ウイルスに感染していない種芋を入手する。
  • 種芋に日光をあてて芽の緑化を促す。
  • 連作をしない。
  • 水はけの良い場所を選ぶ(もしくは畝を高くする)。
  • 苦土石灰は控える(もしくは施さない)。
  • 芽かきをする。
  • 試し掘りをして芋の大きさを確認する。
  • 傷のある芋は保存しない(腐りやすいため)。

ジャガイモの品種

春作に適したジャガイモの品種には、粉っぽい肉質で粉ふきいもやポテトサラダに向く「男爵」や「キタアカリ」、ねっとりした肉質で煮物や炒め物に向く「メークイン」や「とうや」などが一般的です。

ジャガイモの育て方

栽培中のジャガイモ

(栽培中のジャガイモ)

ここでは、病害虫が少なくて育てやすく、収量が多い春作と、黒マルチを使用した育て方を紹介しています。

ジャガイモの栽培時期

ジャガイモの栽培時期

※品種や地域によって栽培時期は異なります。事前に確認してください。

春と秋に栽培できますが、収量や食味の優れる春作がおすすめです。

ジャガイモの種芋を用意する

ジャガイモを栽培するポイントのひとつに、種芋選びがあります。ウイルスフリー(ウイルスに感染していない)の種芋を入手することが大切です。スーパーや青果店などで販売された食用のジャガイモは病気に感染していることがあるので、種芋は毎年購入したほうが確実です。

または、秋作で収穫した種芋を翌年の春作の種芋にすることもできます。ただし、品種によっては休眠から覚めない(芽が出ない)場合や、病気に感染しているなどのリスクが考えられますので、新たに種芋を購入して更新することをおすすめします。

種芋を購入しましたら、1週間ほど弱い日光があたる室内などに種芋を広げ、日光をあてて芽の緑化を促します。

通販で購入したジャガイモの種芋

(通販で購入したジャガイモの種芋)

畑の準備をする

ジャガイモはナス科の野菜で連作を嫌うため、同じ場所で続けて作ると連作による障害が出ることがありますので、3年~4年はジャガイモを含むナス科(トマト、ピーマン、ナスなど)の野菜を育てていない場所を選びます。

また、ジャガイモは酸性に傾いた土壌にかなり強いので、アルカリ性で発生しやすい「そうか病」対策のためにも、苦土石灰は施さずに栽培します。

春作のジャガイモの栽培では3月~4月が種芋の植え付けの適期です。植え付けの1週間前に、畑に元肥を入れて良く耕し、畝を立てて黒マルチを張っておきます。このとき、水はけの悪い土壌では畝を高くします。

一般的なジャガイモの栽培では黒マルチは使用しませんが、黒マルチの効果は大きく、発芽が早くなり、前半の地温の低下を回避することができるため、増収につながります。また、マルチを使用すれば土寄せは株元の地上に露出した芋に土を被せる程度ですみます。雑草の抑制にもなり、土寄せなどの手間がかからないので、おすすめです。

ジャガイモの栽培用に準備した畝

植え付け前に種芋を切る

小ぶりの種芋ならそのまま植え付け、それ以上ならば切って分割して使います。

  1. 30g~60g(小ぶり):切らずにそのまま。
  2. 60g~100g(通常の大きさ):縦に半分に切る。
  3. 100g~150g(大きい):縦に三つに切る。
  4. 150g~200g(非常に大きい):縦に四つに切る。

種芋を切った後の処理はいくつか方法がありますが、切り口を乾かす(2日~3日陰干し)程度で十分です。また、乾かさずにそのまま埋めても、発芽率はさほど変わりませんが、一般的には草木灰を塗布したほうが種芋が腐りにくいとされています。

種芋を植え付ける

準備した畝に、2列で30cm~40cmの間隔で種芋を植え付けます。植え方は、種芋の切り口を下側にして、深さ7cmくらいに埋めます。

[植え付けの手順]

  1. 2列、30cm~40cmの間隔でマルチに穴をあける。
  2. 7cmほど土を掘り出す。
  3. 切り口を下側にして種芋を穴に置く。
  4. 掘り出した土を穴に戻す。

ジャガイモの種芋の植え付け

種芋を植え付け終わったところ

芽かきをする

一つの種芋からいくつもの芽が出てきます。すべての芽を成長させると芋が小さくなってしまうので、芽かきをします。茎の背丈が10cmになったころ、太くて丈夫そうな茎を2本~4本だけ残し、他の茎をかきとります(元気な茎を2本~4本残す)。

このとき、残す茎が抜けてしまわないように株元を押さえ、かきとる茎を引き抜きます。横着すると種芋ごと抜けてしまいますので、注意して作業します。

[芽かきの手順]

  1. 太くて丈夫そうな茎を2本~4本選ぶ。
  2. 残す茎の株元を手のひらで押さえる。
  3. かきとる茎を引き抜く。

芽かき前

(芽かき前)

芽かきした茎

(芽かきした茎)

芽かき後

(芽かき後)

追肥と土寄せをする

芽かきをした後、化成肥料を株元に施し、株元に土を寄せて茎をしっかり安定させます。

試し掘りをする

花が咲いて茎や葉が黄色く枯れてきたら、手で浅く探ってみて、芋の肥大を確認します。大きくなっていたら、1株掘ってみて芋の状態を見ます。

試し掘り時期を迎えたジャガイモ

探ってみたところ

収穫する

試し掘りをして芋が大きくなっていことを確認できたら、天気の良い日を選んで収穫します。

このとき、地上部の茎をすべて刈り取って除去してからマルチを剥がし、株から少しはなれたところに備中グワ(三又)を入れて、株を下から持ち上げるように掘り起こします。

[収穫の手順]

  1. 試し掘りをして芋の大きさを確認する。
  2. 地上部の茎を刈り取って除去する。
  3. マルチを剥がす。
  4. 株から少しはなれたところに備中グワ(三又)を入れる。
  5. 株を下から掘り起こす。

収穫時期を迎えたジャガイモ

(収穫時期を迎えたジャガイモ)

収穫したジャガイモ

収穫したジャガイモの保存方法

ジャガイモを貯蔵する場合は、収穫したら1週間ほど風通しの良い日陰に芋を並べて表面を良く乾かします。光があたらないように、段ボールや紙袋などに入れて暗い場所で保存します。

傷がある芋は腐るので、保存せずに早めに消費しましょう。

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