(透き通るような白い肌で人気の小カブ)
根径5cm程度でとるカブを小カブと呼び、種まきから1~2カ月と短期間で収穫でき、間引き菜を利用しながら育てます。
栽培期間が短く、手軽にだれでもつくることができ、初心者でも収穫を楽しめる野菜です。
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目次
小カブの育て方
小カブは、15~20℃の涼しい気候を好み、真夏を避けた春と秋に種まきできますが、秋まきが作りやすくておすすめです。
栽培も簡単で、条(すじ)まきすれば、間引きながら小カブから中カブへと育てることもできます。
種まきから50~60日で収穫できるので、数回に分けて種を種をまくと、収穫時期がずれて長い間収穫できます。
アブラナ科の野菜で、多少は虫もつきますが、防虫ネットでトンネルして防除すれば安心です。
概要
生育温度 | 15~20℃。冷涼な気候を好む。 | ||||
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連作障害 | あり。1年以上あける。 | ||||
土壌酸度 | 5.5~7.0。 | ||||
育てやすい品種 | 耐病ひかり、スワン、金町小カブ、CRもちばななど。 | ||||
元肥 | 元肥と苦土石灰を入れる。 | ||||
種まき時期 | 春と秋。 | ||||
種まき方法 |
畝幅:90cm。 マルチ:しなくてもいいが、した方が管理が楽に行える。 種まき方法:すじまき。 条間:15~20cm。 |
||||
栽培中の管理 |
害虫対策:種まき後に防虫ネットや寒冷紗でトンネルをする。 間引き:本葉が5~6枚になるまでに株間を10cmくらいにする。 追肥:間引き毎に施す。 |
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収穫 | 根の直径が5~10cmになったものから順次収穫する。 | ||||
病害虫 |
害虫:アブラムシ、コナガ、ヨトウムシなど。 病気:萎黄病、根こぶ病、べと病、黒腐病、軟腐病など。 |
ポイント
- 秋まきがつくりやすくておすすめ。
- 連作しない。
- 間引きを早めに行う。
- 追肥をしっかり行う。
ポイントを動画で解説
栽培中のカブで育て方のポイントを解説してます。
※動画の中で「ちょくね」と言ってますが、正しくは「ちょっこん」です。
栽培時期
※品種や地域によって栽培時期は異なります。事前に確認してください。
秋まきが作りやすくておすすめです。
育てやすい品種
耐病ひかり、スワン、金町小カブ、CRもちばななど。
畑の準備
カブは連作障害が出やすいので、アブラナ科の野菜を1年以上は育てていない場所を選びます。
種まきの2週間前までに、苦土石灰をまいてよく耕します。1週間前に、堆肥と化成肥料を施してよく耕し、畝を立てて黒マルチを張ります。
小カブの種まきは一般的に条(すじ)まきやばらまきで、通常はマルチを使用しませんが、マルチをすじ状にカットすることで、すじまきができます。
黒マルチは、雑草の抑制や、地温を上げる効果に期待できます。
種まき
マルチを15~20cm間隔ですじ状にカットし、切り込みに支柱などを押し当てて浅い溝を作り、溝にできるだけ均一になるように種をまき、薄く(1cmほど)土を被せ、水をたっぷりやります。
害虫対策
生育初期にコナガなどに食害されると生育が著しく悪くなるので、種まき後に防虫ネットや寒冷紗でトンネルして害虫対策をします。
間引き・追肥
本葉が2~3枚になったころから、込み合っているところを間引き、本葉5~6枚になるまでに株間を10cmくらいにします。
カブは多肥を好むので、間引き後に株のまわりに化成肥料を施します。
ある程度大きくなってからの間引き菜は、みそ汁の具などでおいしく食べられます。
収穫
小カブの収穫時期の目安は、日数では種まきから40~60日で収穫でき、根の直径が5~6cmになったものから順次収穫します。
実より葉の方が栄養価が高く、葉もおいしいので、捨てずに利用しましょう。
種を一度にたくさんまくと、一斉に収穫時期を迎えるので、種まきを少しずつずらして数回行えば、収穫時期がずれて長い間収穫ができます。
病害虫
コナガなどのアオムシやダイコンサルハムシ、カブラハバチのイモムシがつくと葉が食害されるので、防虫ネットでトンネルして防除し、それでも発生する場合は、見つけしだい取り除きます。
また、間引きしないで風通しが悪くなると、白さび病やべと病が出やすいので注意します。
このほかにも、根こぶ病やモザイク病、軟腐病などが発生するので、連作を避け、抵抗性の品種を使用しましょう。
防寒対策
土から出た玉の部分は霜で傷みます。
不織布などでべた掛けして対策します。
不織布を被せたら、風で飛ばされないように、端のところどころに土をかけて固定します。
根が割れてしまった
カブの根が割れる主な原因は、土が乾燥しすぎて根の肥大が滞っていたところに雨が降り、根の内部の肥大の勢いに表皮が追いつけないためです。
これは、極度の乾燥が原因で、晴天が続いて土がひどく乾いたら、水やりをして予防します。
また、間引きが不十分だったり、収穫の遅れでも根が割れることがあります。
間引きをしっかり行い、収穫時期を逃さないことが大切です。
品種によって根が割れにくいものがありますので、選んでおくと安心です。
小カブの保存方法
小カブをたくさん収穫したときは、葉と根を切り離し、別々にポリ袋に入れて冷蔵庫で保存します。
葉はすぐに黄色くなってしまうので、できるだけ早く使います。
根は4~5日くらいは保存できます。
多彩な品種を楽しむ
カブにはさまざまな大きさ、色、形のものがあり、珍しい品種を栽培して収穫すれば、食卓に彩りを添えてくれます。
紫と白のコントラストが美しい「あやめ雪」、ジューシーで甘く、食感も見た目もまるで桃のような「もものすけ」、表皮が濃い赤色で、肉色の中心にまで赤色になる「愛真紅3号」という品種などがあります。
このほかにも、細長いものや、扁円型のもの、黄金色などカラフルなものもあり、これらの品種をうまく組み合わせれば、多彩な収穫を楽むことができます。
栄養価の高い葉
カブの葉には、根の約10倍ものカルシウムが含まれており、さらにカロテン、ビタミンCなども豊富で、根よりも栄養価の高い緑黄色野菜です。
最近はカブの葉が捨てられることが多いので、捨てずに利用しましょう。
葉と根の間をきれいに洗う
葉のつけ根に土が入り込んでいる場合があるので、水の中で、竹串などを使って綺麗に取り除いてから利用しましょう。