カブは大きさによって、小カブ、中カブ、大カブに分けられます。プランターで育てるには、栽培期間が1か月半~2か月程度と短い小カブがおすすめです。
直径が5cmほどで収穫する小カブは、春まき、秋まきのどちらも簡単に育てられ、短期間で収穫でき、手軽にだれにでも作ることができ、初心者でも収穫を楽しめる野菜です。
ローカル色豊かな野菜で、その地方の気候や風土に合うように変異し、さまざまな品種が生まれ、その数は80種ともいわれます。
小カブは15~20℃の冷涼な気候を好むので、春まきもできますが、秋まきの方が虫の心配も少なく、品質のよいものがとれます。
直根で植え替えができないので、種をまいたら間引きをしながら大きくしていくとよいでしょう。
間引きが遅れると、根の肥大も遅くなるので、適期に間引きましょう。
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目次
栽培カレンダー
プランター向き品種の栽培カレンダーです。
小カブは冷涼な気候を好むので、秋まきが作りやすいです。
栽培メモ
- 科名
- アブラナ科・アブラナ属
- 別名
- カブラ、カブナ(蕪菜)、カブラナ(蕪菜)、スズナ(鈴菜、菘)など
- 難易度
- やさしい
- 置き場所
- 日当たりのよい場所
- 背丈
- 30cmくらい
- 種?苗?
- 種で育てる
- 生育適温
- 15~20度
- 追肥
- 2回目の間引きのあとか、本葉が5枚くらいになったころ
- 病害虫
- 病気:萎黄病(いおうびょう)、黒斑病(こくはんびょう)、黒腐病(くろぐされびょう)、根こぶ病、ベト病など
害虫:アブラムシ、アオムシ、コナガ、カブラハバチ、キスジノミハムシ、ハイマダラノメイガ(シンクイムシ)、ヨトウムシなど
栽培のコツ!
- 移植を嫌うので種から育てる。
- すじまきして育てる。
- 害虫対策に防虫ネットをかける。
- 茂りすぎないように間引きを適期に行う。
- 根の大きさが直径5~6cmくらいになったら収穫。
- とり遅れないように注意する。
プランター向きの品種
スワン、耐病ひかり、はくれい、白馬、金町小カブ、あやめ雪など。
[スワン]
小カブから中大カブまで随時収穫できます。
肉質はやわらかく甘みがあり、漬物やサラダに適します。
[耐病ひかり]
小カブから中大カブまで随時収穫できます。
耐病性があり、太りも早いです。
ス入りや根割れの心配が少なく、育てやすいです。
[はくれい]
元祖サラダカブです。
肉質は緻密でやわらかく甘味があり、漬け物やサラダ、煮物に適します。
耐寒性、低温肥大性にすぐれます。
[白馬]
肉質は緻密でやわらかく甘味が強く、サラダに最適です。
ほかに、浅漬け、ぬか漬け、味噌汁の具にしてもおいしいです。
[金町小カブ]
関東地方を中心につくられている小カブの代表品種です。
肉質は緻密で甘みがあり、独特の風味もあります。
[あやめ雪]
肩の部分が鮮紫色、下の部分が白色になるコントラストがきれいな小カブです。
ち密な肉質で甘みが強く、サラダや酢漬けに最適です。
ス入りも遅く作りやすい品種です。
準備するもの
48Lのプランター、種、培養土(14L×2)、鉢底石(0.5L×15)、ラベル、防虫ネットセットなど。
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必要な道具を準備しましょう
種まき
プランターの底に鉢底石を約2cm並べ、培養土をプランターの深さの8分めまで入れて平らにならします。
3列、条間10cm、深さ1cmの浅い溝をつくり、1~2cm間隔で1~2粒ずつ種をまきます。
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プランターでの種まき
害虫対策
小カブはアブラナ科で害虫は多く、アブラムシ、アオムシ、コナガ、ヨトウムシなどの害虫が発生することがあります。
生育初期に葉を食害されると生育が著しく悪くなるので、防虫ネットを被せた方が安心です。
簡単に設置できる防虫ネットセットがおすすめです。
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防虫ネットを被せて虫よけ
間引き・土寄せ
間引きを2回行い、本葉2~3枚までに5cm間隔にします。
[1回目]
双葉が開いたら、2~3cm間隔になるように茎が伸びて徒長した株や葉の形が悪いもの、生育の遅い株を間引きます。
間引き後、株のぐらつきと根の乾燥を防ぐために左右から土を寄せ、根が土から出ないようにします。
[2回目]
本葉2~3枚で2回目の間引きをして、株の間隔を5cm程度にします。
2回目の間引き菜は食べられます。
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たくさん発芽させて間引きをしよう
追肥
2回目の間引きのあとか、本葉が5枚くらいになったころ、株間とプランターの縁に少量の肥料を施します。
追肥の肥料には、「住友化学園芸 マイガーデンベジフル」が使いやすくておすすめです。
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追肥のコツを知っていますか?
収穫
土の上にでている部分が直径5~6cmくらいになって土からせり上がり、まん丸と太ったら収穫適期です。
大きくなったものから、株元を持ってそっと上に引き抜いて収穫します。
とり遅れるとスが入って硬くなったり、割れたりするので、早めに収穫しましょう。
注意する病害虫
小カブは比較的病気の出にくい野菜ですが、アブラムシ、アオムシ、コナガ、カブラハバチ、キスジノミハムシ、ハイマダラノメイガ(シンクイムシ)、ヨトウムシなどの害虫が発生する場合があります。
防虫ネットで覆って防ぎ、こまめに観察して見つけしだい駆除しましょう。
シンクイムシに注意
ダイコンシンクイムシともいって、生育初期に中心の葉が食べつくされると枯れてしまったり、生育が止まってしまったりします。
種をまいたらすぐに防虫ネットを被せて防ぎましょう。
カブが割れてしまった
夏の肥料の吸収のよい時期に肥料をやりすぎると、根が割れてしまうことがあります。
肥料は与えすぎないように注意し、水やりは土の表面が乾いてから行いましょう。
品種によって根が割れにくいものがありますので、選んでおくと安心です。
長い間収穫するには
約1か月半から収穫できるので、秋の初めから2~3回に分けて種をまくと、長い間収穫できます。
たとえば、3列で栽培する場合、奥側から10日おきに種まきをすると、収穫時期がずれて長く食べられます。
葉も食べよう
実よりも栄養価が高いのが葉の部分です。
カロテン、ビタミン類、カルシウムなどの栄養が豊富に含まれています。
新鮮な葉を収穫できるのもプランター栽培ならではですので、ぜひとも捨てずに利用しましょう。