みずみずしく、香りと甘みが魅力のメロンは、まさに果物の王様です。
メロンといえば、温室栽培のネット系が主流ですが、プランターでも作りやすいネットメロンが登場してきていてます。
ミニサイズではあるものの、果実には網目がしっかり入り、香りと糖度が魅力です。
メロンの栽培は、整枝などの管理が多く、病気にも弱いので、ほかの野菜に比べて難しいですが、それだけ収穫できたときはうれしいものです。
メロンはとくに温度と日光が必要ですので、日当たりのよい場所を選んで栽培しましょう。
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ミニメロンの育て方(畑)
目次
栽培カレンダー
プランター向き品種の栽培カレンダーです。
高温を好むので、じゅうぶん暖かくなってから植えましょう。
栽培メモ
- 科名
- ウリ科・キュウリ属
- 別名
- -
- 難易度
- むずかしい
- 置き場所
- 日当たりのよい場所
- 背丈
- 150cm
- 種?苗?
- 苗から育てる
- 生育適温
- 22~30度
- 追肥
- 1回目:苗を植えて2週間ほどしたら
以降:2週間おき
- 病害虫
- 病気:つる枯病、つる割病、うどんこ病、ベト病など
害虫:アブラムシ、タバココナジラミ、アザミウマ類、ハダニ類、ハモグリバエ、ウリハムシなど
栽培のコツ!
- 子ヅル2本を伸ばし、子ヅル1本に1果だけを残す
- 人工授粉をする
- 実が落ちないようにネットで吊る
- 品種ごとの熟期で収穫する
プランター向きの品種
かわい~ナ、ころたん、アニバーサリーなど。
[かわい~ナ]
果重300g程度、ノーネットのミニメロンです。
白皮で、果肉は赤く、糖度は安定しています。
[ころたん]
果重300~500g程度、手のひらサイズのミニメロンです。
ネットメロンを育てやすいように改良された品種です。
見た目は小さくても、味は本格的なメロンです。
[アニバーサリー]
果重1kg程度、美しいネットが出る本格的なメロンです。
つる割れ病、うどんこ病に強く、育てやすいです。
準備するもの
48Lのプランター、種、培養土(14L×2)、鉢底石(0.5L×15)、ラベル、ネット棚セットなど。
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必要な道具を準備しましょう
苗の用意
種から育てることがもできますが、手間と時間がたいへんかかるため、市販の苗を利用したほうが簡単です。
5月上旬に接ぎ木苗を用意します。
本葉4~5枚の病害虫の被害のない苗を選びます。
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苗は丈夫なものを選ぼう
植えつけ
プランターの底に鉢底石を約2cm並べ、培養土をプランターの深さの8分めまで入れて平らにならします。
苗を中央に置き、植える位置を決めます。
深さ10cmの植え穴を掘ります。
株元を人差し指と中指ではさみ、斜めに倒して根鉢を崩さないように丁寧に苗を取り出します。
植え穴に苗を浅めに植えつけ、株元を手のひらで軽くおさて土と根鉢を密着させて株を安定させます。
植えつけ後は、仮支柱を立てて苗が動かないようにしておきます。
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苗のじょうずな植え方
支柱立て・ネット張り
メロンのようなツルが伸びる野菜は、ツルが伸び出したら、支柱を立ててネットを張り、ツルを誘引しながら育てます。
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背が高くなる野菜は支柱を立ててサポート
整枝
ツルが伸びはじめたら、親ヅルを摘芯して、元気のよい子ヅル2本を伸ばし、それ以外の子ヅルは早めに取り除きます。
追肥
苗を植えつけて2週間程したら追肥を施します。
株のまわりに肥料をまき、土となじませ、株元に土を寄せます。
以降は、2週間に1回のペースで追肥していきます。
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追肥のコツを知っていますか?
人工授粉
人工授粉をして確実に実をつけます。
雌花が咲いたら、雄花の雄しべ雌花の雌しべ(柱頭)にくっつけます。
花粉の寿命が短いので、雄花が咲いた日の早朝に作業をします。
受粉した日をラベルなどに記してツルに吊るして収穫の目安にします。
- 開花している雄花を摘みとります
- 受粉しやすいように、雄花の花弁を取り除きます
- 開花している雌花の柱頭に雄花の花粉をつけます
[雄花]
花の下にふくらみがないのが雄花。
[雌花]
花の下にふくらみがあるのが雌花。
摘果
1株にあまりたくさん実をつけると、おいしいりっぱなものができなくなります。
子ヅル1本に1果だけ残し、ほかの果実は小さいうちに摘み取ります。
玉吊り
果実がソフトボール大になったら、実の重みで落ちないようにネットなどで吊って支えます。
収穫
開花から50日程して、葉の緑が枯れだし、やがて黄色くなったころが収穫時期です。
品種ごとに収穫までの日数が違いますので、苗の購入店で確認しておきましょう。
ツルのつけ根をハサミで切り取って収穫します。
収穫してから5日間追熟させます。
注意する病害虫
メロンは病気も害虫もたいへんつきやすい果菜です。
うどん粉病には、耐性のある品種を選び、つる割れ病には、カボチャなどの台木に接いだ接ぎ木苗を求めるとよいでしょう。
また、アブラムシやウリハムシがつきやすいので、よく観察して、見つけしだい早めに駆除します。
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