(ミニピーマンのピー太郎)
ピーマンは、熱帯アメリカが原産の高温性の野菜です。
子供が苦手な野菜の代表といわれますが、最近は苦みのない品種が出回り、注目を集めています。
暑さに強く、病害虫も割と少なめで、長期間たくさん収穫できます。
寒さに弱いため、十分暖かくなってから苗を植えるのがポイントです。
1つのプランターで1株を育て、次々に花が咲き、実がたくさんなるので、追肥も定期的に行います。
実を大きくしないで早めに収穫していけば、秋まで長くとれます。
プランターで育てるには、肉厚で甘く、実の長さが10cmほどの「こどもピーマン」が育てやすくておすすめです。
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ピーマンの育て方(畑)
目次
栽培カレンダー
プランター向き品種の栽培カレンダーです。
栽培メモ
- 科名
- ナス科・トウガラシ属
- 別名
- 西洋唐辛子、甘唐辛子
- 難易度
- ふつう
- 置き場所
- 日当たりのよい場所
- 背丈
- 120~150m以上
- 種?苗?
- 苗から育てる
- 生育適温
- 25~30度
- 追肥
-
1回目:実がなりはじめたら
以降:2週間おき
- 病害虫
- モザイク病、黄化えそ病など
害虫:アブラムシ、アザミウマ、タバコガなど
栽培のコツ!
- じゅうぶんに暖かくなってから苗を植える
- 主枝とわき芽1本の2本仕立てにする
- 定期的に追肥を行う
- 乾燥に弱いので、土が乾いたら水やりをする
プランター向きの品種
ミニピーマンのバナナピーマン、ピー太郎など。
[バナナピーマン]
長さ10~15cm、バナナの形をした中型ピーマンです。
果色は黄緑からクリーム色、黄色、オレンジ、そして赤に変化します。
果皮は柔らかく、肉は厚く、甘くて食味に優れます。
[ピー太郎]
長さ10cmほどの使いきりサイズのこどもピーマンです。
果皮は濃緑色でツヤがあり、キュートな形をしていて、肉厚でジューシーさをもちます。
準備するもの
48Lのプランター、種、培養土(14L×2)、鉢底石(0.5L×15)、ラベル、支柱棚セットなど。
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必要な道具を準備しましょう
苗の用意
ミニピーマンは種からでも育てられますが、保温など温度管理が難しいので、市販の苗を利用するのが簡単でおすすめです。
本葉10枚前後で、全体ががっちりして茎が太く、1番花がついた苗を選びます。
寒さに弱いので、じゅうぶんに気温が上がってから植えつけます。
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苗は丈夫なものを選ぼう
植えつけ
プランターの底に鉢底石を約2cm並べ、培養土をプランターの深さの8分めまで入れて平らにならします。
苗を中央に置いて植える位置を決め、深さ10cmの植え穴を掘ります。
株元を人差し指と中指ではさみ、斜めに倒して根鉢を崩さないように丁寧に苗を取り出します。
植え穴に苗を浅めに植えつけ、株元を手のひらで軽くおさて土と根鉢を密着させて株を安定させます。
植えつけ後は、仮支柱を立てて苗が動かないようにしておきます。
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苗のじょうずな植え方
支柱立て
苗を植えて2~3週間したら、150cmくらいの支柱2本を株のわきに立てます。
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背が高くなる野菜は支柱を立ててサポート
整枝
主枝とその下1本の側枝を残し、それ以外のわき芽はすべてとり、2本にします。
この2本を立てた2本の支柱に誘引します。
2本から出る出る側枝は放任でかまいませんが、垂れ下がってきたり、葉が込み合ってきたら剪定します。
追肥・増し土
肥料が切れると、枝の先端が細くなり、実のつきが悪くなります。
実がなりはじめたら、2週間に1回を目安に追肥を施します。
株のまわりに肥料をまき、土となじませ、株元に土を寄せます。
土が減ってきたら新しい培養土を足します。
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追肥のコツを知っていますか?
収穫
開花から15~20日ほどで収穫できますが、生育初期は株を疲れさせないために早どりを心がけます。
ヘタの上をひとつずつハサミで切りとって収穫します。
赤いピーマンを作るには
開花から60日たつと熟して赤くなり、グッと甘くなります。
ただし、完熟させると株に負担がかかるので、赤くなる前に収穫しましょう。
生育後期に穴あけ
ミニピーマンは長期栽培になるので、途中からプランターに根が回って通気性が悪くなります。
水はけが悪くなってきたら、プランターの縁沿いに10cmおきくらいに棒をさして穴をあけます。
これで根に酸素を供給できます。
注意する病害虫
モザイク病や黄化えそ病にかかることがあります。
風通しをよくして育て、病気を媒介するアブラムシの防除を心がけます。
また、汁性のアザミウマや、実や茎を食害するタバコガなどの害虫がつきます。
タバコガは、よく観察して幼虫を見つけたら駆除し、穴のあいたピーマンも早めに処分します。
アザミウマなどは、よく観察して、見つけしだい早めに駆除します。
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