ビーツは、ロシア料理のボルシチに欠かせない野菜です。
「ビート」や「テーブルビート」とも呼ばれ、肥大した丸い根を根菜として利用します。
北海道で栽培されている砂糖大根(てんさい)も、ビートの仲間です。
鮮やかな赤色と、やや土臭ささをもち、茹でると甘みが出ます。
ゆでてスライスしてサラダの彩に利用したり、酢漬け、煮込み料理などに使います。
味に特徴はありませんが、鮮やかな赤色を楽しむ野菜として人気が高まっています。
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ビーツの栄養と保存と調理
ビーツの育て方(畑)
栽培カレンダー
ビーツの栽培カレンダーです。
暑さにはやや弱く、冷涼な気候を好みます。
栽培メモ
- 科名
- アカザ科・フダンソウ属
- 別名
- ビート、テーブルビート、ガーデンビート、火焔菜(カエンサイ)、ウズマキダイコンなど
- 難易度
- ふつう
- 置き場所
- 日の当たる場所
- 背丈
- 40cmくらい
- 種?苗?
- 種で育てる
- 生育適温
- 15~21度
- 追肥
- 3回目の間引きのあと
- 病害虫
- 病気:立枯病、炭そ病、べと病、萎黄病など
害虫:オンブバッタ、コオロギ、タネバエ、シロオビノメイガ、ハダニ類、アブラムシ類、ヨトウムシ類など
栽培のコツ!
- 種を一晩水に浸けておくと発芽しやすい
- 間引きが不十分だと根が肥大しないため、しっかり間引きを行う
品種
デトロイトダークレッド、ゴルゴ、ソーレ、ルナなど。
[デトロイトダークレッド]
ビーツの中でも作りやすい品種です。
葉柄も根も紫紅色に着色し、根は球形になります。
[ゴルゴ]
紅白の年輪模様が美しい品種です。
[ソーレ]
葉柄も根も濃赤紫色になる品種です。
[ルナ]
表皮は濃いオレンジ色、断面は鮮やかな黄色になる品種です。
準備するもの
48Lのプランター、種、培養土(14L×2)、鉢底石(0.5L×15)、ラベル、防虫ネットセットなど。
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必要な道具を準備しましょう
種まき
ビーツの種は、種球といって、2~3個の種子が集まって1粒の種になっています。
そのため、1粒の種から複数の芽が出るので、種が重ならないように少し間隔をあけてまきます。
種は皮がかたく、発芽しにくいので、一晩水に浸けておくと発芽しやすくなります。
プランターの底に鉢底石を約2cm並べ、培養土をプランターの深さの8分めまで入れて平らにならします。
条間を15cm、株間を10cm程度の間隔をあけて種をまきます。
一か所に4~5粒まいて、1cmほど土をかけ、軽く手で押さえてからたっぷりと水をやります。
発芽するまでは乾かさないようにします。
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プランターでの種まき
害虫対策
ビーツは害虫の種類が少ない野菜ですが、防虫ネットでトンネルすると安心です。
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防虫ネットを被せて虫よけ
間引き・土寄せ
間引きを3回行い、本葉4~5枚までに1か所1本にします。
[1回目]
本葉が開いたら、1か所3~4本になるように、茎が伸びて徒長した株や葉の形が悪いものを間引きます。
[2回目]
本葉が1~2枚になったら、1か所2本になるように、生育の遅い株を間引きます。
間引き後、株のぐらつきと根の乾燥を防ぐために左右から土を寄せます。
[3回目]
本葉4~5枚で3回目の間引きをして、1か所1本にします。
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たくさん発芽させて間引きをしよう
追肥
3回目の間引きのあと、株間とプランターの縁に肥料を施します。
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追肥のコツを知っていますか?
収穫
土から出た根の直径が5cm以上になったものから順次抜きって収穫します。
とり遅れるとかたくなって筋っぽくなるので、あまり大きくせずに早めに収穫しましょう。
病害虫
ビーツには、ヨトウムシやアブラムシなどがつくことがあります。
アブラムシは間引きをして風通しをよくして予防し、ヨトウムシはよく観察して見つけしだい駆除します。
病気では、べと病、ウイルス病、立枯れ病などが発生することがあります。
古い葉を取り除いて風通しをよくし、病気の兆候の出た株はすぐに抜き取ります。