アイスプラントは、南アフリカ原産のハマミズナ科に属する葉肉の厚い多肉植物です。
葉の表面にプチプチとした水泡がびっしりつき、軽い塩味がすることから、ソルトリーフ、ソルティーナ、シオーナなどとも呼ばれます。
栄養成分にも特徴があり、血糖値を下げ、脂肪の代謝を上げる効果など、メタボに有効な野菜としても注目されています。
食べ方としては、軽い塩味とシャキシャキとした食感を活かして、生でサラダに使うのがおすすめです。
栽培カレンダー
植えつけ適期は春と秋です。
栽培メモ
- 科名
- ハマミズナ科・メセンブリアンテマ属
- 別名
- フィコイド・グラシアル、ソルトリーフ、バラフ、クリスタルリーフ、プッチーナ、ツブリナ、ソルティーナ、シオーナ、雫菜(しずくな)など。
- 難易度
- ふつう
- 置き場所
- 日の当たる場所~半日陰
- 背丈
- 20~30cm
- 種?苗?
- 種と苗のどちらでもOK
- 生育適温
- 5~25度
- 追肥
-
1回目:苗を植えて2週間ほどたったら
以降:2週間おき
- 病害虫
- 病気:うどんこ病、苗立枯病、灰色かび病など
害虫:アブラムシ、ハダニ、アザミウマ、ヨトウムシ、ネキリムシ、コガネムシなど
栽培のコツ!
- 過湿に弱いので、水のやり過ぎに注意する
- 塩気をつけるには塩水を与える
準備するもの
48Lのプランター、種、培養土(14L×2)、鉢底石(0.5L×15)、ラベル、防虫ネットセットなど。
[関連記事]
必要な道具を準備しましょう
苗の用意
種から育てることがもできますが、株数の少ないプランター栽培では苗から育てるのがおすすめです。
本葉4~5枚くらいで、緑が濃く、しっかりとした苗を選びましょう。
[関連記事]
苗は丈夫なものを選ぼう
植えつけ
プランターの底に鉢底石を約2cm並べ、培養土をプランターの深さの8分めまで入れて平らにならします。
土の上に苗を均等に置き、植える位置を決めます。
深さ10cmの植え穴を掘ります。
株元を人差し指と中指ではさみ、斜めに倒して根鉢を崩さないように丁寧に苗を取り出します。
植え穴に苗を植えつけ、株元を手のひらで軽くおさて土と根鉢を密着させて株を安定させます。
アイスプラントは茎や根が折れやすいので、ていねいにあつかいましょう。
[関連記事]
苗のじょうずな植え方
害虫対策
アイスプラントには、アザミウマ、ヨトウムシ、ネキリムシ、コガネムシなどの害虫がつくことがあるため、防虫ネットを利用すると安心です。
苗を植えるとすぐに葉に卵を産みつけられるので、苗を植えたらすぐに防虫ネットを被せて予防しましょう。
[関連記事]
防虫ネットを被せて虫よけ
追肥
苗を植えて2週間ほどたったら、追肥を施します。
株間とプランターの縁に肥料を施し、まわりの土となじませ、株元に土を寄せます。
以降は、2週間に1回のペースで追肥していきます。
[関連記事]
追肥のコツを知っていますか?
塩水を与える
アイスプラントは過剰な塩分を体外に排出する性質があるため、海水程度の塩分濃度に耐えることができます。
食べるとほんのり塩味がするのは、表面の水泡に排出した塩分を蓄えているためです。
生育が旺盛になったら、3%の塩水を1回与えます。
[3%の塩水]
バケツに2Lの水を入れ、60g(大さじ4杯)の塩を入れてよく混ぜます。
収穫
株が30cmほどになったら、わき芽の先端10cmくらいを切って収穫します。
わき芽が伸びて次々収穫できます。
6~8月ごろから花を咲かせ、花が咲くと枯れるため、花芽は摘みとります。
アイスプラントは暑さに弱く、日中の気温が30度を超えるような日が続くと下葉から枯れてきます。
寒さには強く、-2度まで耐えることができるため、霜にあたらないように軒下などに置けば越冬できます。
挿し木もできる
アイスプラントは、挿し木で増やすことができます。
食用に購入したアイスプラントを挿し木にして増やすこともできます。
- わき芽の先端10cmくらいを切りとる
- 茎の下の方をカッターで斜めに切る
- 先端の方の葉を3枚程度残して余分な下葉を葉柄の元から切り取る
- 土に寝かせて埋める
- たっぷりと水をやる
- 新しい葉が出てくるまでプランターを日陰に置き、水切れしないようにする
- 新しい葉が出てきたら日当たりのよい場所に置く