ニンニクの原産地は、西アジアから中央アジアあたりといわれていますが、明らかになっていません。
しかし、ニンニク栽培の歴史は非常に古く、はるか昔の古代エジプト、ギリシャの時代には、ピラミッド建設の労働者がスタミナ源として食べていたことが分かっています。
ピラミッド内部の壁画には、ニンニクを食べる労働者の姿が描かれており、ツタンカーメン王の墓からはニンニクの鱗茎が発見され、その歴史の古さを物語っています。
アジアへは、漢の時代に中国へ伝えられ、宋(そう)の時代にすでに「大蒜(たいさん)」という漢方薬として利用されていました。
現在では、ヨーロッパ、中近東、熱帯アジア、韓国、中国、アメリカなど多くの国で栽培されています。
日本へは、古い時代に朝鮮半島からの渡来人によってもたらされたといわれ、古事記や日本書紀にも記録があり、「おおびる」という古名で古くから薬用として使われてきました。