草丈が高くなる野菜には支柱を立てて支え、ツル性の野菜には支柱やネットにツルを誘引します。
ツルを上へ伸ばすためや、茎が重さで倒れないようにするなど、野菜の生育にとって必要となる作業です。
キュウリやツルありインゲンなどのツル性の野菜や、トマトやピーマンなどの背の高くなる野菜は、支柱を立てて枝や茎を誘引しながら育てていきます。
ツル性の野菜は、畝を囲うように支柱を立ててネットを張ると、ツルが這ってネットを登っていきます。
トマトやピーマンなどの背の高くなる野菜は、株の近くに支柱を立てて上へ上へと茎を固定しながら育てていきます。
強風や実の重さで茎が折れてしまうこともありますので、早めに支柱を立てて誘引していきましょう。
なぜ支柱を立てるの?
トマトやナスなど、背丈が高くなると安定感がなくなり、枝や実の重さで倒れてしまいます。
実がたくさんなったり、重い実をつけたりしても倒れないように、支柱を立てて茎や枝を誘引します。
支柱の素材
畑で使用する支柱には種類がいくつかありますが、スチール製が扱いやすくておすすめです。
長さは120、150、180、210、240cmなど、太さは8、11、16、20mmといった規格があり、育てる野菜に合わせて選びます。
例えば、背が高くなり、実がたくさんついて重くなるトマトは、長さ210以上、太さは20mmの支柱が向いています。
ピーマンはあまり背が高くならず、それほど重くはならないので、長さ180cm、太さは16mmの支柱を使用します。
トウガラシは強風が来たときに支える程度ですので、長さ120cm、太さ11mmでじゅうぶんです。
支柱の立て方
支柱の立て方はいろいろありますが、基本的には野菜が大きくなってもしっかりと支えられるように組むことが大切です。
できれば、強風が吹いても倒れないように、太い支柱を使い、しっかりと組んでおきたいものです。
トマトやミニトマトなどは実がたくさんつくとかなり重くなるので、太めの支柱を立てて補強もしておきます。
ナスやピーマンなどは枝が広がってたくさん実をつけるので、V字に立てて茎を固定します。
キュウリやツルありインゲンなどのツル性の野菜は、畝を囲うように支柱を立て、園芸ネットを張るとツルが登っていきます。
ツルなしインゲンやトウガラシなどそれほど背が高くならない野菜でも、支柱を立てて固定しておくと強風が吹いても安心です。
地面を這うスイカやカボチャもネットを登らせることもできますが、茎をネットに絡めて誘引してやる必要があります。
スペースのあまりない菜園では、サツマイモのツルを上へ上へ誘引することもできます。
支柱の立て方や誘引のしかたは野菜の種類によって異なります。
「野菜別の育て方」にある対象の野菜の育て方を参考にしてください。
仕立て方
[仮支柱]
植えたばかりの苗は、30cmほどの支柱を根を傷めないように株元から離して斜めに差し、茎をひもで結んで風で倒れたりするのを防ぎます。
生長して株が大きくなったら本支柱を立てます。
[1本仕立て]
株のわきに支柱をまっすぐ立てます。
ツルなしインゲンやトウガラシなど、背の高くならない野菜に向いています。
株のわきに支柱を立て、主枝を固定します。
[V字仕立て]
ナスやピーマンなど、枝を広げる野菜に向いています。
支柱をV字に立て、枝を固定します。
[合掌型]
トマトやミニトマトなど、背の高くなる野菜に向いています。
支柱を高い位置で交差させます。
[支柱とネット]
キュウリやツルありインゲンなど、ツル性の野菜に向いています。
畝を囲うように支柱を立て、ネットを張ってツルを這わせます。
茎を支柱に固定するには
紐の結び方はいくつかありますが、シンプルな8の字結びがおすすめです。
[8の字結び]
野菜の茎にひもをかけます。
ゆとりを残しながら、ひもを8の字に2~3回ひねります。
しっかりと支柱に回しかけます。
ひもをしっかりと結びます。
きつく結んでしまうと、ひもが茎にくい込んで折れてしまうことがあるので、少しゆるめに結びます。
また、茎が傷つかないように丁寧に結ぶことも大切です。