里芋は十分に地温が上がる4月中旬~下旬に直接畝に植えるのが一般的ですが、芽が地上に出る(出芽)までにはかなりの時間を必要とし、一か月以上も要します。
そこで、あらかじめ種芋の芽を出してから畑に植えることで、出芽(地上に芽が出る)までの期間を短縮させることができます。
発芽している、または発芽を始める状態を「催芽(さいが)」といって、催芽させてから畑に植え付けることで、さまざまな効果があります。
目次
里芋の催芽(さいが)の効果
種芋を植え付ける前に催芽(さいが)させておくと、さまざまな効果が得られます。
初期の生育を早める
高温を好み、発芽温度が15℃と高い里芋は、4月中旬~下旬の暖かくなってきたころに種芋を植えるので、まだ地温が適温に達せず、発芽までにかなりの日数が必要になります。
催芽することで、発芽が早まり、植え付け後の初期の生育が早くなります。
初期の生育が早まることで生育期間が長くなり、芋を大きくさせることができます。
欠株がなくなる
畑に種芋をそのまま植えると、いくつか発芽不良が発生し、欠株することがあります。
催芽して発芽したものだけを植えることで、欠株がなくなり、そろいも良くなります。
畝を有効利用できる
4月中旬~下旬に植え付けますが、催芽させる場合は5月初旬~中旬に植えることができるため、5月中旬ごろまで他の野菜を栽培することができ、畝を有効利用できます。
里芋の催芽の方法
催芽の方法はいくつかありますが、簡単でおすすめなのは、ポットやプランターに種芋を植えて、暖かい場所や、温室、またはビニールをベタ掛けするなど、保温して催芽させる方法です。
Step1:催芽の時期
※品種や地域によって催芽の時期は異なるので、事前に確認してください。
Step2:ポットに植える
ポットやプランターに培養土を半分ほど入れて、芽を上にして種芋を置き、さらに培養土を入れます。
種芋は40~60gぐらいが最適です。
必ず芽を上にして植えましょう。
Step3:保温して催芽(発芽)させる
苗床で保温するか、暖かい日中にポットを外へ出し、夜は室内に入れて保温しながら催芽します。
日中にビニールで覆って保温するのも効果的です。
Step4:管理
芽が出たら、水やりをしながら育てます。
Step5:植え付けの目安
芽が3~4cm伸びて、最初の葉が展開する前までに畑に植えます。