家庭菜園で冬に種まきできる野菜

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冬に空いた畑

白菜やキャベツなどの収穫を終えて本格的な冬を迎えると、収穫した野菜の跡地を埋められる野菜は少なくなり、冬の家庭菜園の畑のほとんどは空いています。

12月ごろからは少しずつ菜園を整理して、翌年春からの野菜作りに備えるものですが、翌年の春まで畑を空けておくのはもったいないですよね。

また、冬は青菜が不足しがちになるし、冬から家庭菜園をはじめる方もいます。

そこで、寒さに強くて冬に種まきできる野菜のご紹介と、寒さや霜への対応方法を解説します。

ホウレンソウ(寒さにとくに強い)

ホウレンソウ

ホウレンソウは西アジアが原産で、15~20℃の涼しい気候を好み、寒さにとくに強く、0℃以下でも生育を続け、マイナス10℃程度まで耐えられます。

緑黄色野菜の王様といわれるほどに栄養価が高く、野菜の中では鉄分がダントツに多く、昔から貧血予防によいとされ、ほかにビタミンやミネラルも豊富に含み、風邪の予防にも効果的です。

冬に栽培すると、霜や寒さに当たって葉肉が厚くなり、糖度が高くなって甘い濃厚な味を楽しむことができます。

寒さに強い品種:ソロモン、トライなど。

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タアサイ(寒さにとくに強い)

タアサイ

タアサイは中国原産で、2月ごろに収穫されてきたことから如月菜(きさらぎな)や、雪の中でも枯れないことから「ちぢみゆきな」とも呼ばれます。

味は淡白でクセがなく、青菜の少ない冬に重宝する野菜で、カロテンはホウレンソウの2倍といわれます。

寒さにとくに強く、マイナス3℃でも生育し、マイナス10℃程度まで耐えられます。

大きく育てて株ごと収穫するのが一般的ですが、小松菜のように密に栽培したり、外葉から少しずつかきとって収穫することもできます。

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小松菜(寒さに強い)

小松菜

小松菜は東京の小松川(現在の江戸川区)で栽培されていたことからこの名称がついたといわれ、東京を代表する地場野菜です。

ホウレンソウとともに冬の緑黄色野菜として重要で、冬でもよく生育を続けるので雪菜や冬菜とも呼ばれます。

一年中栽培されますが、ホウレンソウと同様に旬は冬で、霜にあたると葉肉が厚くやわらかくなり、甘みが増しておいしくなります。

寒さに強い品種:楽天、はっけい、おそめなど。

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チンゲンサイ(寒さに強い)

チンゲンサイ

チンゲンサイは日本でもっともポピュラーな中国野菜で、15~25℃の比較的涼しい気候を好み、暑さ寒さに比較的強く、周年栽培が可能な野菜です。

栄養的にも優れていて、ビタミンやミネラルが豊富な緑黄色野菜で、シャキシャキした歯ざわりで、クセもなく、中国料理だけでなくいろいろな料理に利用できます。

冬まきでは小さなうちにトウ立ちしやすいので、トウ立ちにしにくい品種を選び、背丈が15cmになるまでに全部収穫します。

育てやすい品種:チンゲンサイ青帝(せいてい)、長陽(ちょうよう)、シャオパオ(ミニ)など。

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ラディッシュ(寒さに強い)

ラディッシュ

ラディッシュは小型の大根で、一カ月くらいで収穫できることから、二十日大根ともいわれます。

収穫までの期間が短く、収穫が終わった空きスペースや、畝の隅などで育てることも可能です。

育てやすい品種:コメット、レッドチャイムなど。

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小カブ(寒さに強い)

小カブ

小カブは古くから栽培されてきた野菜で、地方の食習慣と結びついた古くからの定着品種が多くあり、国内では80品種以上にのぼります。

根径5cm程度でとるカブを小カブと呼び、種まきから1~2カ月と短期間で収穫でき、間引き菜を利用しながら育てます。

15~20℃の涼しい気候を好み、マイナス3℃程度まで耐えられ、低温肥大性、トウ立ちにしにくい品種を選べば、冬でも栽培が可能です。

低温期に太る品種:白鷹、CR雪峰、福小町など。

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大根(寒さに強い)

大根

大根は20℃前後の冷涼な気候を好み、日あたりがよく、保水性と水はけのよい場所でよく育ちます。

大根の歴史は古く、日本各地の土壌、気候に適応し、さまざまな品種があります。

トウ立ちの遅い品種を選べば、冬でも栽培が可能です。

種をまいたら、不織布をべた掛けして、ビニールでトンネルして育てましょう。

[トウ立ちの遅い品種]
天宝、春神楽、初神楽、おしんなど。

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ルッコラ(寒さに強い)

ルッコラ

イタリア語でルッコラ、英語でロケット、和名ではキバナスズシロと呼び、ゴマのようなほのかな香り、ピリッとした辛みが特徴のハーブです。

15~20℃の涼しい気候を好み、寒さに強く、秋まきでは春まで収穫を楽しめます。

間引き菜も食べることができ、小さなうちから独特のゴマの風味が楽しめます。

ホウレンソウや小松菜の栽培と同様でよいので、同じ畝でいっしょに栽培しても楽しいでしょう。

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防寒対策

穴あきビニールでトンネルして防寒対策

気温が10度以下になると防寒対策が必要で、とくに霜が降りる11月下旬以降の種まきでは、防寒対策が必要になります。

ホウレンソウや小松菜は寒さに強いので、寒さで枯れることはありませんが、霜に当たり続けると葉が傷むので、寒さに強い野菜であっても、ビニールでトンネルして寒さを防ぎましょう。

ビニールトンネルには穴なしタイプと穴ありタイプがあります。

穴なしタイプは保温性抜群ですが、内部が高温になりやすく、天気のよい昼間に裾を開けて換気しなくてはなりません。

穴ありタイプは保温性は少し薄れるものの、換気の必要がないので家庭菜園に適しています。

穴なし:高温になりやすいが、天気のよい日中は換気が必要
穴あり:換気の必要がないが、保温効果はやや薄れる

ビニールでトンネルするとき、ビニールの裾に土をかけて密閉状態にするのがポイントです。

畝を覆う黒マルチも地温を上げる効果が高く、ビニールトンネルと組み合わせると効果的です。

黒マルチで地温を上げ、ビニールトンネルで防寒しておけば、冬じゅうも収穫を楽しむことができます。

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冬に育てた野菜は甘くておいしい!

ホウレンソウなどの寒さに強い野菜は品種改良されて年じゅう栽培されていますが、本当の旬は冬です。

寒さから身を守るために水分を減らして糖度を上げるため、甘みを増して栄養価も高くなり、冬になるとおいしくなります。

寒気にさらされると、タンポポのように地面に葉を広げ、地面に張り付くような姿になり、甘みを蓄えます。

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