キャベツの原産地は、ヨーロッパの地中海や大西洋の沿岸です。
この地域に自生していたアブラナ科の野生種から、ブロッコリー、カリフラワー、ケール、芽キャベツなどが分化、育成されたとされています。
歴史は古く、紀元前2500~2000年ごろには、古代ローマやギリシャ人が薬草として栽培していたといわれています。
紀元前6世紀ごろ、地中海に侵入したケルト人が食用として栽培し、ヨーロッパ全土に広めました。
当時はケールのような結球しないもので、現在のような結球したキャベツではありませんでした。
13世紀になってから、結球しないケールのようなキャベツから、葉が結球するキャベツへと改良されたと考えられています。
その後、さらに改良され、ちりめん型のキャベツや赤キャベツも育成され、多くの品種が生まれました。
日本へは、1709年にオランダ人によって長崎に持ち込まれましたが、当時のキャベツは観賞用のであって、食用としては利用されていなかったようです。
明治の初めになって、欧米から結球するキャベツが持ち込まれ、原産地の冷涼な気候に似ている岩手県や北海道で栽培が始められました。
現在では、日本の気候に合うように改良され、日本各地で栽培されるようになり、主要野菜の一つとなっています。