ネギの原産地は中国西部またはシベリア原産といわれ、中国では紀元前から栽培されていることがわかっています。
中国で栽培が一番早く、白い部分を食べる長ネギ種(太ネギ)は中国北部の華北で、葉を食べる葉ネギ種は中国南部の華南で、その中間の華中で兼用種が生まれ、分化しました。
これらの3群がそれぞれ日本に導入され、加賀郡、千住群、九条群として分布するようになったといわれています。
原産地:中国西部またはシベリア原産といわれているが不明
長ネギ:加賀群
兼用種:千住群
葉ネギ:九条群
[加賀郡]
1本太ねぎとも呼ばれ、分げつがなく、白い部分(葉鞘部)が太いのが特徴です。
寒さに強いという特性があり、冬は成長が止まり、地上部が枯れ、休眠状態で冬を越します。
北陸、東北、北海道など寒地で多く栽培されます。
[千住群]
根深ネギとも呼ばれ、改良されて分げつしにくく、白い部分(葉鞘部)が長いのが特徴です。
寒さに強く、休眠は不完全で冬でもわずかながら成長します。
関東直の東日本で多く栽培され、スーパーなどで見かける長ネギのほとんどはこの千住群のネギです。
[九条群]
京都生まれの葉ネギで、細くてやわらかく、おもに緑の葉を食べます。
冬に休眠しないで成長を続けるネギで、分げつが多いのが特徴です。
西日本で多く栽培されています。
また、トウ立ちしない性質で種ができず株分けで増やす分げつネギ、珠芽(しゅが)と呼ばれる球根状の芽が生じるヤグラネギ、トウ立ちが遅い晩抽性の晩(おく)ネギなどもあります。
長ネギはおもに関東で、葉ネギはおもに関西で食べれてきましたが、今では、関東でもぬたや薬味などで葉ネギが食べられるようになり、関西でもすき焼きなどで長ネギが食べられるようになりました。