軟質プラスチックの鉢をポリポット(またはビニールポット)といって、そのポットで育てた苗のことをポット苗と呼びます。
家庭菜園の苗作りで使用するポットの一般的なサイズは、上部の直径が9cm(3号)、10.5cm(3.5号)、12cm(4号)で、中でも9cmポットが良く使われますが、株の大きさによってポットの大きさは違ってきます。
ポットはセルトレイと比べ、コストや育てるスペースがかかるなどの経済的なデメリットがありますが、水切れや肥料切れがしにくいなど、苗の育てやすさでのメリットがあります。
セルトレイで小苗を育ててポットに鉢上げして大きく育てる方法もあります。
しかし、家庭菜園では育てる株数が少なく、手間もあまりかけられないので、はじめからポットに種まきをした方が安心です。
目次
ポットの長所
- 根詰まりしにくい。
- 水切れしにくい。
- 多少の環境の変化であれば耐えられる。
ポットの短所
- 苗をたくさん作るには場所をとる。
- 1苗あたりの用土が多くなる。
ポット苗の作り方
ここでは、ポットに種まきをしてから苗が出来上がるまでの基本的なノウハウをご紹介します。
Step1:用土を用意する
自分で土を調整して用土を作ることもできますが、まずは専用のものを購入されることをおすすめします。
おすすめの用土は、JAで購入できる「げんきくん1号」です。
育苗に必要な肥料成分が均一に含まれており、通気性や透水性にも優れた育苗用土です。
Step2:ポットに用土を入れる
ポットに用土を8分目~9分目まで入れます。
Step3:種をまく
種を用土の上に置いてから指で押し込むか、または指で用土に窪みを付けてから種を置き、用土をかけて種を隠します。
水をポットの底からしみでるまで静かにたっぷりかけ、苗床に移動します。
苗床がなければ、春の気温の低い時期は暖かい場所、夏の気温の高い時期は涼しい場所に置きます。
Step4:種まき後の管理
雨の直接当たらない軒下や、苗床にポットを置いて育苗します。
苗であっても害虫に食害されますので、防虫ネットや寒冷紗を張って対策してください。
水やりは、朝にジョウロで静かに均一にかけます。
夕方に土がやや乾くくらいがベストの量です。
葉が茂って混み合ってきたら、ポットの間隔を広げ、葉同士がぶつからないように調整します。
混み合うと徒長するので注意してください。
ポット苗の植え付け目安
畑への植え付けの目安は、本葉が5~6枚になったころです。
野菜の種類や品種によって植え付け目安が異なることがあります。
適切な植え付け目安を確認してください。