里芋はタロイモの仲間で、栽培の歴史は古く、日本では縄文時代から栽培されていたという説もあります。
主な成分はデンプンとタンパク質ですが、カリウムも多く含まれ、独特のぬめりにはガラクタンという栄養素が含まれます。
このガラクタンは食物繊維の一種で、腸内環境を整える整腸作用があり、便秘を改善する効果があります。
熱帯アジア原産で寒さに弱いので、気温が高くなってから栽培を開始し、種から育てるのではなく、種芋を植えます。
収穫まで半年以上かかりますが、手間をかけなくても育ちます。
乾燥にとても弱く、葉がしおれてしまうとなかなか回復しないので、夏場は乾燥しすぎないように注意しましょう。
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栽培カレンダー
里芋は寒さに弱いので、気温が高くなってから植え付けます。
栽培メモ
- 科名
- サトイモ科・サトイモ属
- 別名
- タロイモ、ツルノコモ、ハスイモ、ハタイモ、ヤツガシラなど
- 難易度
- ふつう
- 置き場所
- 日当たりのよい場所
- 背丈
- 100~150cmくらい
- 種?苗?
- 種芋から育てる
- 生育適温
- 25~30度
- 追肥
-
1回目:草丈が30cmほどになったら
2回目:草丈が60cm以上になったら
- 病害虫
- 病気:モザイク病、軟腐病など
害虫:アブラムシ、セスジスズメなど
栽培のコツ!
- 早植えしない
- 一度葉がしおれるとなかなか回復しないので、水やりに努める
- 増し土をして芋を太らせる
プランター向きの品種
石川早生、土垂れ(どだれ)など。
[石川早生]
子芋のつきがよくて育てやすく、初心者向けの品種です。
肉質はち密で粘りがあり美味しいです。
[土垂れ]
作りやすく家庭菜園でも人気の高い定番種です。
肉質はねっとりとしていて美味しいです。
種芋の入手
里芋は種から育てるのではなく、芋から育てます。
植える芋を種芋といって、植え付け時期になると、ホームセンターや園芸店などで売り出されます。
準備するもの
48Lのプランター、種芋、培養土(14L×1)、ラベルなど。
里芋をプランターで育てるには、多くの土の量を必要とするため、鉢底石は入れません。
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必要な道具を準備しましょう
種芋の植え付け
培養土をプランターの深さの8分めまで入れて平らにならします。
30cmの間隔をあけて、深さ10cmほどの植穴を掘り、種芋を芽が出てくる方を上にして置き、土を被せます。
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苗のじょうずな植え方
追肥
草丈が30cmほどになったら、追肥を行います。
株のまわりに肥料をまき、土となじませ、株元に土を寄せます。
草丈が60cm以上になったら、1回目と同様に追肥を行います。
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増し土
まず親芋ができ、親芋に子芋ができ、子芋に孫芋ができます。
芋が上に上にできるので、土から芋が出てしまうことがあります。
そこで、草丈が60cm以上になり追肥をしたら、増し土をします。
害虫対策
アブラムシがつきやすく、一度発生すると急速に増殖します。
こまめに観察して、見つけ次第駆除します。
6月ごろから大型のイモムシであるセスジスズメの幼虫が出て、葉を食い荒らします。
見つけたら速やかに駆除します。
収穫
葉が枯れてきたら収穫です。
天気の良い日を選んで掘り上げ、土を落としながら親芋と子芋を分けます。
貯蔵するには
里芋を掘り上げたら、1株は埋めておくと寒さが厳しくなるまで貯蔵できます。
子芋、孫芋をはずさないで、泥つきのまま、土を数センチほど敷いたプランターに逆さ(根を上)にして入れ、土をかけます。