イチゴは、甘酸っぱくて香りもよく、子どもから大人まで人気です。
1年に1回花が咲いて実がつく一季なり性と、四季を通じて花が咲いて実がつく四季なり性があります。
定番は一季なりで、秋に苗を購入して植えつけ、越冬させて、翌春に収穫します。
苗を植えつけて越冬して翌春に収穫となるため、栽培期間が長く難しい部類に入りますが、プランターでうまく育てることができればベランダや庭でいちご狩りを楽しむことができます。
ぜひ、プランターで育てて摘みたての味と香りを味わってみてください。
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イチゴの育て方(畑)
目次
栽培カレンダー
一季なりのイチゴは、10月下旬に苗を植えつけて越冬し、翌春に収穫します。
栽培メモ
- 科名
- バラ科・オランダイチゴ属
- 別名
- オランダイチゴ、ストロベリーなど
- 難易度
- むずかしい
- 置き場所
- 日当たりのよい場所
- 背丈
- 30cm
- 種?苗?
- 苗から育てる
- 生育適温
- 15~20℃
- 追肥
-
1回目:2月になって生育を開始したら
2回目:花が咲きはじめたら
- 病害虫
- 病気:うどんこ病、灰色かび病など
害虫:アブラムシなど
栽培のコツ!
- クラウン(生長点)が土の表面に出るように植える
- 根が弱いため、肥料は株元から離れた位置に施す
- 花が咲いたらワラを敷く
プランター向きの品種
宝交早生、ジャンボイチゴまんぷく2号など。
[宝交早生]
草勢が強く、作りやすい品種です。
果実は鮮やかな紅色果で、甘みと酸味が絶妙です。
[ジャンボイチゴまんぷく2号]
果実が通常のイチゴの1.5~2倍にもなる品種です。
準備するもの
48Lのプランター、培養土(14L×2)、鉢底石(0.5L×15)など。
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必要な道具を準備しましょう
苗の用意
茎が太く、クラウン(株元の王冠のような部分)がしっかりしているものを選びます。
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苗は丈夫なものを選ぼう
植えつけ
プランターの底に鉢底石を約2cm並べ、培養土をプランターの深さの8分めまで入れて平らにならします。
ランナーの跡の反対側に実ができるので、収穫しやすいようにランナーの出ていない方をプランターの外側に向けて植えます。
深く植えると生育が悪くなるため、株元にあるクラウン(生長点)が土の表面に出るように植えます。
土の上に苗を置き、植える位置を決めます。
株元を人差し指と中指ではさみ、斜めに倒して根鉢を崩さないように丁寧に苗を取り出します。
植え穴に苗を植えつけ、株元を手のひらで軽くおさて土と根鉢を密着させて株を安定させます。
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苗のじょうずな植え方
摘果
形の悪い実は早めに取り、ほかの実に養分を回します。
追肥
2月になって休眠からさめて生育を開始したら、追肥を施します。
イチゴは肥料に弱いため、プランターの縁に肥料をまき、土となじませます。
花が咲きはじめたら、2回目の追肥を施します。
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追肥のコツを知っていますか?
ランナーの除去
暖かくなって生育が盛んになるとランナーが伸びてきます。
実に養分を集中させるため、ランナーをハサミで切って取り除きます。
人工授粉
イチゴは虫によって花粉が運ばれて受粉します。
受粉がうまくいかないと奇形になってしまいます。
ベランダで虫がいない場合や、雨などで虫の活動が鈍い場合は、人工授粉を行います。
筆や綿棒を使い、花に手をそえながら花の中心をなでるようにして受粉させます。
雌しべに花粉が均一につくと形のよい実になります。
ワラを敷く
雨による泥はねによる実の汚れを防ぐため、花が咲きはじめたらワラを敷きます。
鳥害対策
実が赤くなるとヒヨドリやカラスなどの鳥に狙われます。
花が咲きはじめたら、防鳥ネットで覆うなどして防除します。
収穫
実が大きくなり、全体が赤色に熟したら収穫します。
実を潰さないようにやさしく持ち、ハサミで果柄部分を切り取ります。
注意する病害虫
害虫では、新芽や葉の裏などにアブラムシが発生することがあります。
こまめに観察して、見つけ次第駆除します。
病気では、うどんこ病や灰色かび病が発生することがあります。
うどんこ病は、葉や茎の表面に白い粉をまぶしたようなカビです。
灰色かび病は、灰色のフワフワとしたカビです。
枯れた葉などは早めに取り除き、風通しよく育てます。
子株をとって苗を作る
イチゴはランナーと呼ばれる匍匐茎(ほふくけい)を伸ばして広がる性質があります。
親株は年々実の付きが悪くなるので、翌年もイチゴを栽培する場合は、ランナーの先にできる子株から苗を作って更新しましょう。
親株に一番近い子株は実付きが悪いので、2番目以降の子株を苗にします。