マクワウリは、メロンの仲間で、プリンスメロンの交配の元になっているウリです。
日本に入ってきたのは2~3世紀頃といわれ、古い歴史があります。
キンウリ、アマウリ、ナシウリ、マッカなど、地域によってさまざまな種類や呼び名があります。
シャキッとした口あたりと、あっさりとした甘みが特徴で、一昔前までは庶民の食べ物として親しまれていましたが、今日では、メロンに押されて姿を見かけることがほとんどなくなりました。
最近では、マクワウリでもF1品種が育成され、作りやすさから家庭菜園で作る人が増えてきています。
目次
マクワウリの育て方
いろいろな品種があり、丸、円筒、俵、扁円などの形があり、黄、緑、白などの色があります。
丈夫で育てやすく、たくさんとれることから、家庭菜園での人気が急上昇しています。
栽培の概要
生育温度 | 25~30℃ | ||||
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土壌酸度 | 6.5~7.0 | ||||
連作障害 | あり。できれば3年以上あける | ||||
品種 | 金太郎など | ||||
元肥 | 苦土石灰と元肥を入れる | ||||
苗の植える時期 | 気温がじゅうぶんに高くなってから(5月) | ||||
苗の植え方 |
畝幅:90cm 黒マルチ:有効 株間:1列、80cm~1m |
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栽培中の管理 |
ウリハムシ対策:防虫ネットなどでトンネルする 追肥:1つめの実が卵大になったころ |
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収穫 | 実からわずかに芳香がしたら | ||||
病害虫 |
害虫:アブラムシ、ハダニ、ウリハムシなど 病気:ベト病、うどんこ病、つる割れ病など |
栽培のポイント
- じゅうぶんに暖かくなってから苗を植える
- 蔓が伸びはじめたら親蔓を摘芯する
- 1つめの実が卵大になったら追肥する
栽培時期
生育適温が25~30度と高いので、じゅうぶんに暖かくなってから栽培をスタートしましょう。
育てやすい品種
[金太郎]
昔懐かしい香りと甘みのマクワウリ。
果実の重さは400g程度で、俵型で皮にツヤがあり、果肉は白です。
極早生で生育旺盛、育てやすいです。
畑の準備
マクワウリは連作を嫌うので、マクワウリを含むウリ科の野菜を3年以上育てていない場所を選びます。
また、酸性の土壌に弱いので、酸性に傾いた土壌ではかならず石灰を施し、土壌酸度を調整します。
苗の植えつけの2週間前に、苦土石灰をまいてよく耕し、1週間前になったら、堆肥と化成肥料を施してよく耕し、畝を立ててマルチを張ります。
マルチは、雑草の抑制や、保湿や地温を上げる効果に期待できます。
写真では白黒ダブルマルチを張っていますが、生育初期に地温を上げたい場合は黒マルチを張ります。
苗の用意
種から育てることもできますが、株数の少ない家庭菜園では苗を購入して栽培した方が経済的です。
本葉4~5枚の定植適期の苗を用意します。
苗を植える
生育に適した気温が25~30度と高いので、じゅうぶんに暖かくなってから苗を植えます。
1列で、株間を80cm~1mとり、植え穴を掘り、ポットから根鉢を崩さないように苗を取り出し、丁寧に植えます。
苗の株元に土を寄せ、軽く押さえて根と土を密着させます。
植えつけ後にたっぷりと水をやります。
ウリハムシ対策
マクワウリは、ウリハムシがよく発生し、生育初期に食害されると著しく生育が阻害されます。
そのため、苗を植えたらすぐに防虫ネットでトンネルして防除します。
摘芯
苗の植えつけから2~3週間たって蔓が伸びはじめたころ、親蔓を摘芯します。
摘芯することで、子づるの発生が促されます。
防虫ネットの裾を開ける
マクワウリは雄花と雌花が別々に咲くため授粉が必要です。
防虫ネットをしていると昆虫による受粉が行われないため、昆虫が防虫ネットの中に入れるように裾を少し開けます。
追肥
1つめの実が卵大になったころ、化成肥料を追肥します。
収穫
開花後35~40日くらい経ち、わずかに芳香がしたら収穫適期です。
実のつけ根のところをハサミで切り取って収穫します。
病害虫
マクワウリは、アブラムシ、ハダニ、ウリハムシなどの害虫がついたり、ベト病、うどんこ病、つる割れ病などの病気が発生します。
病気は、耐病性のある品種を選びます。
また、風通しが悪いと病気が発生しやすくなるので、水はけをよくし、枯葉をとり除きます。
ウリハムシなどの害虫は、防虫ネットでトンネルして防ぎます。
コンパニオンプランツ
マクワウリと長ネギを一緒に植えると、ネギの根に共生する微生物が繁殖して、マクワウリに病原菌がつくのを防ぐ効果があります。