ナスは、インドが原産地で、8世紀ごろに中国から日本に渡来したといわれ、歴史の長い野菜です。
現在は日本全国で栽培されており、大阪の水ナスや京都の賀茂ナスなど地域により特徴のある品種が栽培されています。
「なす紺」と呼ばれる皮の黒紫色に含まれる成分は、アントシアニンという色素によるもので、活性酸素の働きを抑制し、動脈硬化や老化防止などの効果に期待できます。
濃い紫色の中長ナスが一般的ですが、アントシアニンのない青ナスや白ナス、アメリカの品種に改良を加えた米ナス、水分が多い水ナス、長さ40cm以上もある大長ナスなど、特徴の異なる170種類以上もの品種があります。
味にクセのない緩やかな味わいなので、和、洋、中どんな料理方法でも楽しめる万能野菜です。
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目次
- 1 いろいろなナス
- 2 ナスの育て方
- 2.1 概要
- 2.2 ポイント
- 2.3 ポイントを動画で解説
- 2.4 時期
- 2.5 育てやすい品種
- 2.6 畑の準備
- 2.7 苗の用意
- 2.8 苗を植える
- 2.9 支柱を立てる
- 2.10 わき芽かき
- 2.11 誘引
- 2.12 追肥
- 2.13 1番果は小さいうちに収穫
- 2.14 夏場は敷きわらと水やり
- 2.15 収穫
- 2.16 収穫適期は皮のツヤでわかる
- 2.17 側枝を切り戻す
- 2.18 病害虫
- 2.19 小さい害虫の駆除方法を動画で解説
- 2.20 コンパニオンプランツ
- 2.21 ナスの栄養診断
- 2.22 下葉が黄色くなる
- 2.23 ヘタの部分が灰色になってしまった
- 2.24 花が落ちてしまう
- 2.25 実に傷がつく
- 2.26 実をとり遅れると「ボケナス」になって食味が悪い
- 2.27 追肥と更新剪定で秋ナスを収穫
- 2.28 遅く植えて秋ナスを収穫
- 2.29 種をとろう
- 3 皮ごと食べよう
- 4 ナスは体を冷やす?
- 5 干しナスを作ろう
いろいろなナス
大きさや形、色など、ナスの種類は豊富です。
[小ナス]
重さ10~20g、長さ3~5cmと小さく、丸型と卵型があります。
濃い紫色で皮がやわらかく種が少ないのが特徴で、主に漬け物用に使われます。
[長ナス]
長さ20~25cmほどになり、関西と東北に多く出回る品種です。
肉質はやわらかく、煮物に向きます。
[大長ナス]
九州特産の40~45cmもの長さになる日本最大級のナスです。
肉質はやわらかく、味が染み込みやすいので、焼きナスや煮物に適しています。
[米ナス]
大型でヘタが緑色なのが特徴で、アメリカの品種を改良した品種です。
肉質は締りがよく、皮がかたくて煮崩れしにくいので、煮物に適しています。
[丸ナス]
実は大きい丸型で、濃い紫色をしています。
大きいものでは直径10cmほどもあり、代表的な品種は京都の賀茂ナスです。
肉質は締りがよく、きめが細かく、炒め物や揚げ物に適しています。
[ゼブラナス]
イタリアナスとも呼ばれ、紫と白の縞模様が美しいナスです。
肉質はやわらかく、皮はかためで、加熱料理に適しています。
[タイナス]
ピンポン玉サイズのミニナスです。
果肉はとてもかたく、種も多いので、カレーなどの煮込み料理に利用されます。
[白ナス]
紫の色素をもたない白色のナスです。
加熱するととろりとした食感になるので、焼きナスや揚げ物に適しています。
[青ナス]
緑ナスとも呼ばれ、皮がかためですが、加熱すると果肉がやわらかくなるので、焼きナスに適しています。
[赤ナス]
果皮が赤みがかっているのが特徴で、熊本地方の在来種です。
濃い紫色のナスと違い、果肉はやわらかく、優しい食感で、種もアクも少ないので、焼きナスに適しています。
[水ナス]
大阪特産の水分が非常に多いナスで、絞ると水がしたたるほどです。
風味がよく、肉質はやわらかいで、浅漬けに最適です。
ナスの育て方
ナスは日当たりと高温多湿を好み、保水力のある水はけのよい場所でよく育ちます。
春から秋まで作れますが、寒さに弱いので、早く植えすぎないようにします。
ナスは肥料分を多く欲しがり、収穫期間も長いので、元肥をたっぷり施します。
さまざまな仕立て方がありますが、株間を広くとって、主枝と側枝の2~3本を伸ばす3~4本仕立てが一般的です。
やがて花が咲き、次々と実がなりますが、実が大きくなるためには多くの栄養成分が必要になります。
1番果や2番果は小さいうちに収穫し、肥料を切らさないようにこまめに追肥して、株を疲れさせないようにします。
水分を多く必要とするので、敷きわらをして乾燥から守り、梅雨明け後の乾燥期の水やりも大切です。
収穫が遅れると食味が悪くなるだけでなく株が弱る原因にもなるので注意しましょう。
概要
生育温度 | 22~30℃。 | ||||
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連作障害 | あり。4~5年以上あける。 | ||||
元肥 | 元肥と苦土石灰を入れる。 | ||||
植えつけ時期 | 5月上旬(またはゴールデンウィーク)。 | ||||
植え付け方法 | 畝幅:90cm。 マルチ:黒マルチを張る。 株間:1列、60~80cm。 苗の植えつけ後、仮支柱を立てて茎を結わく。 |
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仕立て | 主枝と脇芽の2~3本を合わせて3~4本を主枝として伸ばし、株元に1.5mほどの支柱を1本立て、枝を紐で支柱に誘引する。 | ||||
栽培中の管理 | 整枝:台木から出る脇芽はすべて摘み取る。 追肥1回目:収穫が始まるころ。 以降の追肥:2~3週間に1回。 |
||||
収穫時期 | 実はあまり大きくせず、若いうちに収穫する。 | ||||
病害虫 | 害虫:アブラムシ、ハダニ、ホコリダニ、アザミウマ、ナスノミハムシ、テントウムシダマシなど。 病気:青枯病、うどんこ病、半身萎凋病、半枯れ病、黒枯れ病など。 |
ポイント
- 連作をしない。
- 接ぎ木苗を使用し、1番花が開花寸前のものを選ぶ。
- 元肥をたっぷり施す。
- 株間を広くとる。
- 早植えをしない。
- 主枝と側枝の3~4本仕立てにする。
- 1番果や2番果は小さいうちに収穫する。
- こまめに追肥する。
- 夏場は敷きわらをして乾燥から守る。
- マルチをしている場合でも、上から敷きわらして夏場の高温対策をする。
- 梅雨明け後の乾燥期は水やりをする。
- 実はあまり大きくせず、若いうちに収穫する。
- 側枝は花の先の葉を一枚残して切り戻し、収穫時に枝ごと切り取る。
ポイントを動画で解説
- 植え方
- 支柱の立て方
- 整枝のやり方
栽培中のナスで育て方のポイントを解説してます。
時期
※品種や地域によって栽培時期は異なります。事前に確認してください。
育てやすい品種
千両2号、小五郎、黒陽、筑陽、庄屋大長など。
[千両2号]
長卵形のナスの定番品種です。
生育は旺盛でスタミナがあり、長期間収穫できて多収です。
[小五郎]
千両二号の改良種です。
草勢は千両2号よりもやや強めです。
[黒陽]
長ナスの代表的品種です。
極早生で、枝の発生がよく、初期からたくさんとれます。
[筑陽]
黒陽の改良種で、首太の長ナスです。
生育は旺盛で、スタミナもあり、夏場の奇形果の発生も少ないです。
[庄屋大長]
九州で親しまれている大長ナスで、実の長さが35~45cm以上にもなります。
生育は旺盛で、暑さにも強く、育てやすいです。
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畑の準備
ナスは連作を嫌うので、ナスを含むナス科(トマト、ピーマン、トウガラシ、ジャガイモなど)の野菜を4~5年は栽培してないない場所を選びます。
また、酸性の土壌にやや弱いので、酸性に傾いた土壌ではかならず石灰を施して耕しておきます。
ナスは肥料成分を多く必要とし、肥料が多少多すぎてもトマトのように木ボケすることがないので、元肥を多めに施します。
苗の植えつけの2週間前に、苦土石灰をまいてよく耕し、1週間前になったら、堆肥と化成肥料を施して耕し、畝を高めに立てて水はけをよくし、黒マルチを張ります。
畝を高めに立てることで水はけがよくなり、黒マルチを張ることで雑草の抑制と地温を上げる効果に期待できます。
苗の用意
ナスの苗を作るには、70~80日と日数がかかってしまい、植えつけ適期の5月上旬に植えるには2月上旬から加温して苗を作らなくてはなりません。
そのため、家庭菜園では市販の苗を買って植えつけるのがいちばんです。
4月上旬からホームセンターなどに苗が出回りますが、植えつけ適期は気温がじゅうぶん高くなる4月下旬からなので、早植えにならないように注意します。
[良い苗の条件]
- 大きくてがっちりしている。
- 子葉(双葉)が健全でそろっている。
- 葉の色は濃緑色で病害虫に侵されていない。
- 本葉が12~13枚ついている。
- 1番果の開花直前の大きな蕾がついている。
節が間伸びして丈ばかり長いものや、葉の色が悪いものは育ちがよくないので避けましょう。
ナスは半身いちょう病などの病気にかかりやすく、家庭菜園では連作になりがちなので、連作障害対策に接ぎ木苗がおすすめです。
苗を植える
あらかじめ準備しておいた畝に、1列で間隔を60~80cmとし、マルチに穴をあけ、植え穴をポットの大きさほど堀り、根鉢をくずさないように注意してポットから苗を取り出し、浅植えします。
植えつけ後は、たっぷりと水をやり、仮支柱を立てて苗が倒れないように茎を結わきます。
支柱を立てる
主枝と脇芽の2~3本を合わせて3~4本を主枝として伸ばします。
枝を誘引する方法は、支柱を斜めに交差させるV字型や、両サイドに支柱を立てて枝を誘引する方法などさまざまありますが、家庭菜園では株元に支柱を1本立てて枝を紐で誘引する方法が手軽でおすすめです。
株に沿って長さ1.5mほどの支柱を立て、支柱に茎を紐で8の字に茎が傷まないように緩めに結びます。
わき芽かき
1番果のすぐ下の葉のつけ根から出る勢いのよいわき芽を2~3本残し、その下のわき芽をすべて摘みとります。
ハサミを使うと病気に感染することがあるので、わき芽が小さうちに手でつまんでつけ根のところ軽くひねって摘み取ります。
下の方の脇芽を摘みとることで、余分に栄養を取られなくてすみ、風通しと日当たりもよくなります。
誘引
1番花のついた主枝と、その下の2~3本の側枝を残し(計3~4本になる)、主枝と残した側枝を紐で吊り上げます。
側枝の成長に伴い吊り直していきます。
また、接ぎ木苗の場合、台木から脇芽が伸びてくるのですべて摘み取ります。
- 主枝と側枝の3~4本を残す。
- 台木から出る脇芽はすべて摘み取る。
追肥
植えつけ後、活着してから1週間後くらいに、化成肥料を株間または株の周辺に施します。
以降は、2~3週間に1回を目安に追肥します。
ナスは肥料成分を多く必要とする野菜なので、肥料を切らさないようにします。
- 1回目の追肥:活着してから1週間後くらい。
- 以降の追肥:2~3週間に1回。
1番果は小さいうちに収穫
6月になるころ1番果の収穫ができるようになります。
しかし、1番果は石ナスなどになりやすく、株が実に栄養をとられないためにも小さいうちに収穫します。
二番果も早めに収穫して株の負担を軽くします。
夏場は敷きわらと水やり
ナスはとくに夏場の乾燥に弱いので、土が乾いたら水やりが必要です。
水やりを行わないと、土が乾いて肥料の吸収がしにくくなり、実の肥大が遅れたり、ツヤのない実ができたりします。
マルチをしていない場合は、敷きわらをして乾燥から守り、梅雨明けごろから追肥のときに土が乾いているようであれば水やりをします。
マルチをしていても上から敷きわらをすれば、夏場の高温対策になります。
収穫
収穫が遅れて実が大きくなりすぎると、株に負担がかかって株疲れするので、若いうちに収穫します。
とり遅れて艶がなくなると、皮がかたくなり、種は熟して食味が悪くなります。
目安の大きさになったら、早めに収穫しましょう。
収穫適期は皮のツヤでわかる
開花から20~25日で収穫適期です。
皮にツヤと張りがあるころがおいしい時期です。
収穫適期を過ぎると、ツヤがなくなり、種が茶色く熟し、味が落ちます。
皮のツヤがなくなったナスをボケナスと呼びます。
ナスの収穫適期は、皮の色が濃く、張りとツヤのあるものです。
側枝を切り戻す
主枝(残した3~4本の枝)には、実と側枝が交互にできます。
3本(または4本)仕立てにした主枝、側枝から伸びた側枝の花が開花したら、その花の上の葉を2枚残して摘心します。
実の大きさが12cmくらいになったら(中長ナスの場合)、実のついた側枝を切り取って収穫します。
イラスト準備中…。
このように、摘心と切り戻しを繰り返していくことで、葉が混み合わなくて風通しがよく、太い主枝と側枝を伸ばしていくことができます。
病害虫
ナスは病気が少なく、害虫が多い作物です。
テントウムシダマシ(ニジュウヤホシテントウ)は、テントウムシに似てますが、全身に毛が生えていて、成虫と幼虫が葉を食害します。
ナスノミハムシは、ナスナガスネトビハムシやナストビハムシとも呼ばれ、成虫は黒くて細長い体長4mmほどの甲虫で、葉を食害して小さな円い穴をあけます。
高温乾燥が続くと、ハダニやホコリダニが発生しやすくなります。
ハダニは葉の裏側に生息して吸汁して株の勢いを弱め、チャノホコリダニは新芽やヘタを吸汁し、ひどくなると新芽がかたくなって生育しなくなります。
害虫を見つけたら早めに除去し、ひどいときは殺虫剤を散布しましょう。
病気では、青枯病やうどんこ病、半身萎凋病などが発生します。
病害に抵抗性のある品種を選び、連作を避けます。
葉が茂りすぎないように整枝や葉かきを行って風通しと日当たりをよくし、肥料切れしないように追肥をきちんと施しましょう。
病気の症状があらわれたときは、早めに抜き取って畑の外で処分し、ほかの株への伝染を防ぎます。
小さい害虫の駆除方法を動画で解説
ナスには、ナスノミハムシ、アブラムシ、ホコリダニなど、小さい害虫が多くつきます。
食害は小さく、株を枯らすほどではありませんが、放っておくと葉が穴だらけになってしまうこともあります。
そんな小さくて捕りにくい害虫の駆除方法を動画で解説してます。
コンパニオンプランツ
ナスの根の付近にネギやニラの苗を植えると、ナスの土壌感染症の病気に予防効果があるといわれています。
ナスの株間にバジルを植えると、テントウムシダマシ(ニジュウヤホシテントウ)による食害を減らす効果があります。
ナスの栄養診断
栄養状態がよい場合は、葉が大きくて色が濃く、開いた花の上に4~5枚以上の葉があります。
[栄養状態がよい]
- 葉が大きい
- 葉の色が濃い
- 花の上に葉が4~5枚以上ある
生育が悪い場合は、葉が小さくて色が薄く、成長点近くに花が咲き、短花柱花(雄しべよりも雌しべの方が短い)が多くなります。
[栄養状態が悪い]
- 葉が小さい
- 葉の色が薄い
- 成長点近くに花が咲く
- 雄しべよりも雌しべの方が短い
生育が悪い場合の対策としては、まず追肥を施してからたっぷりと水をやり、実を取り除いて株の負担を軽くします。
ほかに、葉が混み合って日照不足になっている場合は枝を整理し、乾燥しているときは水やりをしましょう。
下葉が黄色くなる
下葉から枯れ上がってくるのは、マグネシウム不足を起こしている可能性があります。
下葉が黄色くなっているようであれば、追肥の後に苦土(マグネシウム)石灰を通路に施し、浅く耕しましょう。
速効性を求める場合は、耕したところに水やりをすると効果的です。
ヘタの部分が灰色になってしまった
チャノホコリダニという害虫の被害にあうと、ヘタの部分が灰色になり、形も悪くなります。
チャノホコリダニは肉眼では見つからないほどの大きさのダニの仲間で、おもに葉の裏に寄生します。
梅雨をあけると被害がめだち始めるので、葉の裏をシャワー状の水で洗うと被害を軽減できます。
花が落ちてしまう
「ナスの花は千に一つのむだもなし」といわれますが、じつは花が落ちて実がならないことがあります。
ナスの花は、順調に生育しているときは雌しべの柱頭が雄しべから飛び出しています。
肥料不足などで生育が悪くなると、雌しべが雄しべよりも短くなって見えなくなります。
このような状態では、受粉が難しく、花が落ちて実つきが悪くなります。
雌しべが見えていない場合は、肥料が足りていないので、追肥をきちんと施しましょう。
また、ナスは乾燥に弱いので、夏場は水やりを行いましょう。
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実に傷がつく
実が小さいうちに強風で果皮が枝にこすれると傷がつきます。
葉や茎が茂らないように定期的に整枝を行い、強風が吹く場所では防風ネットや植物のソルゴーで囲って風よけをしましょう。
実をとり遅れると「ボケナス」になって食味が悪い
ナスは収穫が遅れて実が大きくなりすぎると、皮は艶がなくなってかたくなり、実の中の種が熟して食味が悪くなります。
これは、いわゆるボケナスで、株に大きく負担をかけ、なり疲れを起こしやすくなります。
一般的な中長ナスの場合、収穫の目安の12cmくらいの長さになったら早めに収穫しましょう。
追肥と更新剪定で秋ナスを収穫
7月下旬ごろになって実つきが悪くなってきたら、株の1/3~1/2をばっさり切ります。
同時に株元から30cmほど離れたところにスコップを入れて根を切り、そこに化成肥料を施して追肥して大量の潅水をします。
その後、一カ月ほどすると新しい枝と根が伸びてきて、秋には再び良質な実がとれるようになります。
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美味しい秋ナスを作るためのポイント
遅く植えて秋ナスを収穫
6月末に苗が手に入って植えることができれば、秋ナスを楽しむことができます。
このころに植えると、本来疲れが出はじめる7月下旬に活発に生育し、夏バテすることなく8月から収穫することができます。
大長ナスや大丸ナスなどの晩生種は収穫が遅れるので、早生種を選びましょう。
種をとろう
生育がよく着果率がよい株のものから、皮の色が茶色くなり、実が落ちるようになるまで完熟させます。
縦半分に切り、バケツの中でしごいて種をとりだします。
水に沈んだ種をとりだして新聞紙などに広げ、天日で半日、さらに日陰で1週間くらい乾かします。
よく乾いたら、のりやお茶の空き缶や封筒に乾燥剤とともに入れ、涼しい場所や冷蔵庫の中で保存します。
皮ごと食べよう
皮に含まれるナスニンを効率よく摂取するには、皮ごと食べるのがおすすめです。
皮がかたいときは、皮に切れ目を入れたり、ところどころ皮をむいたりするとよいでしょう。
ナスは体を冷やす?
ナスは身体を冷やすため、体を温めるショウガを添えると合理的です。
秋になると皮がやわらかく、実が締まっておいしくなります。
「秋ナスは嫁に食わすな」のことわざは、いじわるという解釈や、体を冷やす野菜なので赤ちゃんを産むお嫁さんを気遣っているなど、諸説あります。
干しナスを作ろう
ナスを薄く切ってザルに並べて天日に干すと、2~3時間の半干しで驚くほどおいしくなります。
水分を完全にとばして乾物になったら、長期間保存することもできます。
乾物のナスは、水で戻してから煮物や汁物の具などに利用します。