ラディッシュは小型の大根で、一カ月くらいで収穫できることから、二十日大根ともいわれます。
色は定番の赤、ピンク、白、紫、紅白のツートンカラーなど彩がきれいで、形も丸いものや細長いものなど、さまざまな品種があります。
真夏と真冬を除けばいつでも栽培でき、アブラナ科の野菜で多少は虫もつきますが、防虫ネットでトンネルして防除すれば、栽培は簡単です。
初心者でも手軽に栽培できる野菜のひとつで、家庭菜園向きの野菜です。
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目次
ラディッシュの育て方
ラディッシュは小型の大根で、種まきは一年中可能ですが、大根同様に冷涼な気候を好むため、夏場や冬場は避けた方がよいでしょう。
二十日大根と呼ばれるように収穫までの期間が短く、収穫が終わった空きスペースや、畝の隅などで育てることも可能です。
概要
生育温度 | 15~20℃。 | ||||
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連作障害 | あまり出ない。できれば1年あける。 | ||||
おすすめ品種 |
丸形:コメット(赤色)、レッドチャイム(赤色)など。 長形:アイシクル(白色)、雪小町(白色)、紅白(紅白色)など。 |
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元肥 | 苦土石灰と元肥を入れる。 | ||||
種まき時期 | 春と秋。 | ||||
種まき方法 |
畝幅:90cm。 マルチ:しなくてもいいが、した方が管理が楽に行え、防寒対策にもなる。 種まき方法:条(すじ)まき。 条間:10~20cm。 |
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栽培中の管理 |
害虫対策:防虫ネットでトンネルした方が安心。 間引き:発芽したら込み合ったところを順次間引き、本葉4~5枚になるまでに株間5cmくらいにする。 |
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収穫 | 根が太ったものから順次収穫する。 |
ポイント
- 夏場や冬場の栽培は避ける。
- 成長に合わせて間引きを行う。
- 早めに収穫する。
栽培時期
※品種や地域によって栽培時期は異なります。事前に確認してください。
夏場と冬場を避ければいつでも栽培できますが、秋まきが育てやすくておすすめです。
おすすめ品種
ラディッシュには、色や形など、さまざまな品種があります。
[丸形のおすすめ品種]
コメット(赤色)、レッドチャイム(赤色)など。
[長形のおすすめ品種]
アイシクル(白色)、雪小町(白色)、紅白(紅白色)など。
畑の準備
連作が可能ですが、できれば連作せずに1年あけてください。
酸性の土壌を嫌うので、酸性に強く傾いた土壌ではかならず石灰を施し、土壌酸度を調整します。
種まきの2週間前に苦土石灰をまいて耕し、1週間前になったら堆肥と化成肥料を施してよく耕し、畝を立てて黒マルチを張ります。
ラディッシュの種まきはばらまきや条(すじ)まきで、マルチをしないのが一般的ですが、マルチをすじ状にカットすることで条まきできます。
黒マルチは、雑草の抑制や、地温を上げる効果に期待できます。
種まき
マルチを10~20cm間隔ですじ状にカットし、切り込みに支柱などを押し当てて浅い溝を作ります。
溝に2~3cm間隔で種をまき、薄く(1cmほど)土を被せて軽く鎮圧し、水をたっぷりやります。
害虫対策
ラディッシュは病害虫の発生の少ない作物ですが、アブラナ科なのでアオムシが発生することがあります。
生育初期に葉を食害されると生育が著しく悪くなるので、防虫ネットでトンネルした方が安心です。
発芽するとすぐに葉に卵を産み付けられるので、種まきを終えたらすぐに防虫ネットでトンネルし、ネットの裾は埋めて隙間のないようにします。
間引き
発芽したら、込み合ったところを順次間引き、本葉4~5枚になるまでに株間5cmくらいにします。
株間が狭すぎると、細長くなってしまうことがあるので注意します。
収穫
収穫の目安としては、根の直径が2~3cmですが、根が太ったものから順次収穫していきましょう。
収穫が遅れると、スが入ったり、根が割れてしまうこともあるので、とり遅れないように注意します。
ばらまきでも育てられる
種をばらまきする方法でも育てられます。
しかし、どうしても厚まきになりやすく、間隔がばらばらのものを間引くのに手間がかかるため、あまりおすすめできません。
雑草を抑制できるマルチ栽培ができ、間引きの作業がしやすく、肥大した根がキレイに整列した姿も楽しめる、条(すじ)まきをおすすめします。
時期をずらしてまく
ラディッシュは収穫までの期間が短く、収穫が終わった空きスペースや、畝の隅などで育てることもできます。
一つの畝でも、時期をずらして種をまくと、長い間収穫を楽しむことができます。
20日では収穫できない
ラディッシュは二十日大根とも呼ばれ、短期間で収穫できる小型の大根ですが、実際は、収穫までに40~50日ほどかかります。
丸くならない
丸くなる品種を選んで栽培したのに、株間が狭かったり、夏に高温が続いて乾燥すると、細長くなってしまいます。
成長に合わせて間引きを行い、乾燥期には敷きわらや水やりをしましょう。