小松菜は冬が旬ですが、暑さ、寒さに強く、ほぼ1年じゅう栽培できます。
種まきから収穫まで1か月あまりと栽培期間も短く、栽培の手間もかからないので、プランターで育てるのにおすすめの野菜です。
1年じゅう収穫できますが、冷涼な気候を好むので、秋から冬にかけてが育てやすく、質のよいものが採れます。
また、春から秋は害虫が多いので、野菜を防虫ネットで覆って被害を防ぐとよいでしょう。
プランターは日当たりのよい場所に置き、風通しをよくして育てましょう。
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小松菜の育て方(畑)
目次
栽培カレンダー
プランター向き品種の栽培カレンダーです。
1年じゅう作ることができますが、秋から冬にかけてが育てやすいです。
春から秋は害虫が多いので、野菜を防虫ネットで覆うとよいでしょう。
栽培メモ
- 科名
- アブラナ科・アブラナ属
- 別名
- 冬菜(フユナ)、鶯菜(ウグイスナ)
- 難易度
- やさしい
- 置き場所
- 日当たりのよい場所
- 背丈
- 25~30cmくらい
- 種?苗?
- 種で育てる
- 生育適温
- 15~30度
- 追肥
- 2回目の間引きのあとか、本葉が5枚くらいになったころ
- 病害虫
- 病気:白さび病など
害虫:アブラムシ、アオムシ、カブラハバチ、コナガ、ヨトウムシなど
栽培のコツ!
- 栽培時期に適した品種を選ぶ。
- 日当たりのよい場所で育てる。
- すじまきして育てて、間引きながら収穫する。
- 害虫対策に防虫ネットをかける。
- 茂りすぎないように間引きを適期に行う。
- 生育が悪い場合は液体肥料を与える。
- 葉の長さが25cmくらいになったら収穫する。
プランター向きの品種
楽天、春のセンバツ、いなむら、浜美2号、菜々美など。
[楽天]
暑さ、寒さ、病気に強く、一年じゅう栽培できる品種です。
生育が早く、暖かい時期での栽培では、20日あまりで収穫できます。
[春のセンバツ]
第66回全日本野菜品種審査会において、1等特別賞を受賞した品種です。
耐暑性、耐寒性を持ち合わせ、乾燥に強く、春先から秋まで、広く栽培できます。
[いなむら]
第55回全日本野菜品種審査会において、1等特別賞を受賞した品種です。
高温期栽培でも株が張り、収穫期が長く続く性質があります。
[浜美2号]
萎黄病に強く、生育はゆるやかで、1年じゅう栽培できます。
[菜々美]
高温期栽培でも株が張ります。
萎黄病と白さび病に強い耐病性をもち、作りやすい品種です。
小松菜は品種が多く、暑さに強いもの、寒さに強いものがあるので、栽培したい時期に合わせて選びましょう。
準備するもの
48Lのプランター、種、培養土(14L×2)、鉢底石(0.5L×15)、ラベル、防虫ネットセットなど。
春から秋は小松菜を好む害虫が多いので、防虫ネットを利用しましょう。
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必要な道具を準備しましょう
種まき
プランターの底に鉢底石を約2cm並べ、培養土をプランターの深さの8分めまで入れて平らにならします。
3列、条間10cm、深さ1cmの浅い溝をつくり、1~2cm間隔で1~2粒ずつ種をまきます。
小松菜は発芽率がよいので、種をまきすぎないように注意しましょう。
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プランターでの種まき
害虫対策
小松菜を好む害虫は多く、アブラムシ、アオムシ、カブラハバチ、コナガ、ヨトウムシなどの害虫が発生することがあります。
生育初期に葉を食害されると生育が著しく悪くなるので、防虫ネットを被せた方が安心です。
簡単に設置できる防虫ネットセットがおすすめです。
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防虫ネットを被せて虫よけ
間引き・土寄せ
間引きを2回行い、本葉2~3枚までに5~6cm間隔にします。
2回目以降の間引き菜は、ベビーリーフやみそ汁の具などにして食べるとよいでしょう。
[1回目]
双葉が開いたら、2cm間隔になるように茎が伸びて徒長した株や葉の形が悪いもの、生育の遅い株を間引きます。
間引き後、株のぐらつきと根の乾燥を防ぐために左右から土を寄せ、根が土から出ないようにします。
[2回目]
本葉2~3枚で2回目の間引きをして、株の間隔を5~6cm程度にします。
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たくさん発芽させて間引きをしよう
追肥
2回目の間引きのあとか、本葉が5枚くらいになったころ、株間とプランターの縁に少量の肥料を施します。
追肥の肥料には、「住友化学園芸 マイガーデンベジフル」が使いやすくておすすめです。
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追肥のコツを知っていますか?
収穫
草丈が25cm程度になったら、食べる分ずつ収穫します。
株元からハサミで切るか、株ごと引き抜いて収穫します。
大きくなりすぎると葉がかたくなるので、早めに収穫しましょう。
注意する病害虫
栽培期間が短いので病気の心配はありませんが、白さび病が発生することがあります。
間引きを適切に行い、株間を広くとって風通しをよくしましょう。
害虫はかなり多く、アブラムシ、アオムシ、コナガ、キスジノミハムシなどが発生し、放っておくと満足な収穫は望めません。
防虫ネットで覆って防ぎ、こまめに観察して見つけしだい駆除しましょう。
アオムシに注意!
小松菜などアブラナ科の野菜は、アオムシがつきやすいものです。
防虫ネットで覆って防ぎ、よく観察して、葉に穴があいていたり、フンを見つけたら、アオムシがいますから、よく探して駆除しましょう。
何度も収穫するには
時期をずらして種まきをすると、長く収穫することができます。
たとえば、3列で栽培する場合、奥側から10日おきに種まきをすると、収穫時期がずれて長く食べられます。
トウ立ちを防ぐには
低温期に種をまくと、発芽分化してトウ立ちします。
とくに春まきで、生育初期に寒い日が続く場合には、不織布を被せて保温しましょう。
小松菜の花
小松菜は菜の花の仲間で、黄色い十字の花が咲きます。