カボチャは大きく分けて日本カボチャと西洋カボチャに分けられます。
流通しているのはホクホクとして甘みの強い西洋カボチャがほとんどです。
果肉の黄色はカロテン(ビタミンA)で、風邪の予防によいとされています。
暑さや寒さ、病害虫に比較的強く、育てやすい野菜です。
支柱を立ててネットを張り、ツルを誘引し、脇芽をかいて風通しよく育てます。
実が地面につかないので、全面きれいな緑色の実を収穫することができます。
プランターでカボチャを育てるには、果実が500~600gの手のひらサイズのミニカボチャがおすすめです。
上手に育てれば、1株から3~4個の実を収穫することができます。
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目次
栽培カレンダー
ミニカボチャの栽培カレンダーです。
栽培メモ
- 科名
- ウリ科・カボチャ属
- 別名
- 南京(なんきん)、唐茄子(とうなす)、唐瓜(からうり)、ぼうぶら、ボーボラなど。
- 難易度
- ふつう
- 置き場所
- 日の当たる場所
- 背丈
- 150cm
- 種?苗?
- 苗から育てる
- 生育適温
- 20~25度
- 追肥
-
1回目:最初の実が大きくなりはじめたら
以降:2週間おき
- 病害虫
- 病気:うどんこ病など
害虫:アブラムシ、ハダニなど
栽培のコツ!
- ネットにツルを誘引する
- 人工授粉をする
- ヘタにコルク状のひびがたくさん入ったら収穫
プランター向きの品種
坊ちゃん、栗坊、ほっこり姫など。
[坊ちゃん]
人気のミニカボチャです。
大きさは500gぐらい。
1株から8個前後収穫できます。
[栗坊]
大きさは500~600gぐらい。
皮の色は黒緑で濃く、縦のラインが細いです。
肉質は緻密で、甘くてホクホクしたおいしさです。
[ほっこり姫]
大きさは700gぐらい。
粉質でほくほくしていて美味しいです。
準備するもの
48Lのプランター、種、培養土(14L×2)、鉢底石(0.5L×15)、ラベル、ネット棚セットなど。
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必要な道具を準備しましょう
苗の用意
種から育てることがもできますが、手間と時間がたいへんかかるため、市販の苗を利用したほうが簡単です。
4月下旬に苗を用意します。
本葉4~5枚の病害虫の被害のない苗を選びます。
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苗は丈夫なものを選ぼう
植えつけ
プランターの底に鉢底石を約2cm並べ、培養土をプランターの深さの8分めまで入れて平らにならします。
苗を中央に置き、植える位置を決めます。
深さ10cmの植え穴を掘ります。
株元を人差し指と中指ではさみ、斜めに倒して根鉢を崩さないように丁寧に苗を取り出します。
植え穴に苗を浅めに植えつけ、株元を手のひらで軽くおさて土と根鉢を密着させて株を安定させます。
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苗のじょうずな植え方
支柱立て・ネット張り
ミニカボチャのようなツルが伸びる野菜は、ツルを誘引しながら育てます。
ツルが伸び出したら、支柱を立ててネットを張ります。
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背が高くなる野菜は支柱を立ててサポート
芽かき
親ヅル1本を伸ばし、子ヅル(親ヅルの葉のつけ根から伸びる脇芽)はすべて切り取ります。
ツルを誘引
ミニカボチャには巻きひげが出ますが、自分では這い上がれないため、ネットに誘引します。
人工授粉
雌花が咲いたら、人工授粉を行います。
花粉の寿命は数時間しかないので、かならず午前9時頃までに、その日咲いた雄花を使用します。
雄花を摘んで花びらを取り、むき出しになった雄しべを雌花の雌しべに軽く押しつけて受粉します。
追肥
実の肥大が確認できたら、肥料を施します。
プランターの縁に肥料をまき、土となじませ、株元に土を寄せます。
以降は、2週間に1回のペースで追肥していきます。
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収穫
果実の表面がかたくなり、ヘタの部分がコルク状のひびがたくさん入ったら収穫時期です。
ヘタの部分をハサミで切って収穫します。
収穫後、2週間ほど風通しのよい日陰で追熟させると、甘みが増しておいしくなります。
注意する病害虫
病害虫に比較的強い野菜ですが、病気ではうどんこ病、害虫ではウリハムシが多く発生します。
うどんこ病は、葉が白く粉をふく病気です。
枯れ葉や病気がひどくなった葉は取り除いて風通し良くします。
ウリハムシは、黄色の甲虫で、成虫は葉を食害し、幼虫は根を食害します。
見つけしだい捕殺します。
ミニカボチャの花
花の根元に幼果がついているのが雌花です。
花の根元に何もないのが雄花です。
保存方法
丸ごとのものは、10℃前後の風通しのよいところで1~2か月保存できます。
カットしたものは、種とワタの部分を取り除き、ラップして冷蔵庫で保存し、1週間以内に使いきります。