ジャガイモは競合によって芋の数が制限され、面積当たりの収量がおおよそ決まっています。
ジャガイモはふつう5~6本の芽が出てきます。すべての芽を成長させると、芋の数は多くなりますが、小さくなってしまうので、芽かきをします。
一般的に、茎の丈が10cmほどに伸びたころに、太くて丈夫な茎を2~4本だけ残し、ほかの茎をかきとります。
芽かきは収量に影響する重要な作業です。芋のできる仕組みを理解して、かならず行いましょう。
芽かきをする理由
種芋を植えると、芽が伸び、20~30日後には出芽(地上に芽が出る)し、地下の茎からはストロンというわき芽が伸びます。
ジャガイモはこのストロンの先が肥大したもので、地中で太った茎です。
茎の数が少なければ、わき芽であるストロンも少なくなり、芋は大きく育ちます。
茎の数が多ければ、ストロンも多くなるため、芋は小さくなります。
芋の数が少なくても、大きい芋をとりたければ、芽を1本にします。
小さな芋を数多くとりたい場合は、芽かきをせずに栽培するとよいでしょう。
一般的には2~4本残し、利用しやすい大きさの芋をたくさんとります。
芽かきのやり方
芽が10cmほどになったら、芽かきの適期です。
太くて丈夫そうな(元気な)芽を1株当たり2本~4本残し、ほかはかきとります。
種芋が抜けないように、傷つけないように注意し、残す芽の株元を手でしっかり押さえます。
もう一方の手で、取り除く抜く芽の根元を持ち、倒しぎみにしてゆっくり引っ張り、基部から抜き取ります。
一気に引き抜いたり、先端を持って抜くと、茎が折れてしまいます。
また、株元をしっかり押さえていないと、種芋ごと抜けてしまうので注意しましょう。