ねっとりとからみつくような食感が特徴の安納芋。
安納芋は「幻のサツマイモ」と言われ、一時期メディアなどで話題になりました。
このような通常では手に入りにくいようなサツマイモの品種であっても、最近では通販などで簡単に入手できるようになり、家庭菜園でも積極的に栽培されています。
ここでは、定番や変わり種、甘い、綺麗な色、加工用、原料用など、一度は育ててみたい品種を紹介します。
目次
からみつくような甘みで人気「安納芋」
メディアなどでも時どき取り上げられる種子島が産地の「安納芋」は、ねっとりとして、からみつくような甘みが特徴です。
ほかのサツマイモよりも栽培はやや難しく、収穫量もやや少なくなりますが、関東でも美味しい安納芋をたくさん収穫でき、寒冷地でも栽培できます。
収穫してから一月以上追熟させると、甘みが増して最高においしくなります。
安納芋よりも”はるか”に甘い!?「紅はるか(ベニハルカ)」(農林64号)
食味や外観が既存の品種よりも”はるか”に優れることから「紅はるか(ベニハルカ)」と命名されました。
その食味は、安納芋よりも”はるか”に甘いとされます。
収穫直後から甘みが強いという特徴があり、一月ほど追熟させるとさらに甘みが増します。
サツマイモネコブセンチュウに抵抗性があり、立枯病にも強く、育てやすい品種です。
綺麗な紫色の変わり種「パープルスイートロード」(農林56号)
今までの紫芋では考えられなかった「甘くて美味しい」と、食味に優れるパープルスイートロード。
アントシアニンを含んだ紫色の肉質が特徴で、やや粉質でホクホクしていて甘みがあり、焼き芋に適した品種です。
蔓ボケしにくく、病気にも強くて栽培しやすく、収穫量も多く望めます。
干し芋などの加工に「玉豊(タマユタカ)」(農林22号)
干し芋用の玉豊(タマユタカ)は、出回る干し芋の原料のほとんどはこの品種です。
外皮がクリーム色で肉色は白なのが特徴で、大芋になりやすい品種です。
芋焼酎の原料としてよく知られる「黄金千貫(コガネセンガン)」(農林31号)
外皮が黄金色で食味もよく、「千貫払ってでも食べたい」と言われる「黄金千貫(コガネセンガン)」は、芋焼酎の原料としてよく知られる品種です。
(注)自家醸造は法律で禁止されています。
でんぷん質が豊富であることから芋焼酎の原料に使われる品種ですが、食味も極めてよく、食用としても人気です。
貯蔵性はやや劣るものの、芋の肥大が早くて収量も多く、初心者でも簡単に栽培できます。