害虫を防ぐには防虫ネットでトンネルするのが効果的です。
芽が出た後や、苗を植えた後に害虫が野菜についてから防虫ネットでトンネルしても意味がありません。
種まきや苗の植えつけを終えたら、できるだけ速やかに防虫ネットでトンネルすることが重要です。
ここでは、手軽で簡単でありながら、しっかりと設置できる防虫ネットトンネルの作り方を紹介します。
目次
揃えておきたい資材と道具
作業をスムーズに行うために、必要な資材と道具を事前に揃えておきましょう。
- ダンポール(グラファファイバーポール)
- 防虫ネット(虫よけネット)
- ゴムハンマー
- プラ杭
- Uピン
- クワ
ダンポール(グラファファイバーポール)
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FRPの特性を生かした支柱です。
- FRPなので軽い。
- 錆びないから長持ち。
- 復元力が強くてまっすぐに戻るから、保管がしやすい。
防虫ネット(虫よけネット)
Amazon:防虫ネット(虫よけネット)
飛来する害虫を野菜に寄せ付けません。
透光性や通気性に優れており、また雨風から野菜を守る効果もあります。
防虫ネットトンネルの作り方
時間をかけて防虫ネットでトンネルしても、害虫に入られてしまっては、せっかくの作業が無駄になってしまいます。
次のことを必ず守って、野菜が安心して生育できる環境をつくってください。
- 種まきのあと、植え付けのあとには、すぐにネットを張ること。
- 裾は隙間なく埋めること。
Step1:プラ杭を打ち込む
防虫ネットを地面にしっかり固定するために、畝の端の中間の位置に杭を打ち込みます。
反対側も同じように行います。
杭の打ち込みにはゴムハンマーを使用します。
※鉄製のハンマーを使用したり、横着して足で押し込むと、杭が破損したり折れてしまう恐れがあります。
Step2:支柱でトンネルを作る
- 支柱の間隔は1mくらい。
- 一方を10cmから20cmくらいの深さで地面に挿し込む。
- もう一方をアーチ型になるように地面に支柱を挿し込む。
- 一番端の支柱は斜めにさす。
端には支柱を2本挿し、1本を斜めに挿すことで、支柱に均等に力がかかり、綺麗にネットを張ることができます。
また、手のひらの位置を持って地面に挿し込むと、深さを均一に揃えられます。
Step3:防虫ネットを被せて両端を地面に固定する
防虫ネットをトンネルに被せ、ネットの端は束ねて杭に回し、Uピンで押さえて地面に固定します。
反対側も同じように固定します。
ポイントは、防虫ネットをピンと張ることです。
Step4:防虫ネットの裾を地面に固定する
Uピンで防虫ネットの裾を地面に固定します。
なお、裾を埋めやすくするための固定なので、間隔は大雑把でかまいません。
Step5:支柱で防虫ネットを押さえる
防虫ネットを上から支柱で押さえます。
こうすることで、風が吹いてもバタつかなくなります。
Step6:防虫ネットの裾を埋める
最後に、防虫ネットの裾を完全に埋めます。
これによって、隙間が完全になくなり、害虫の外からの侵入を防ぎます。
これで、害虫の発生が少なくなり、人の手による駆除でも十分にまかなえるはずです。
ポイントを動画で解説してます
防虫ネットで害虫から野菜を100%守れるのか?
結論から言えば、防虫ネットを使用しても害虫から野菜を100%守ることはできません。
たとえ、防虫ネットの裾を土にしっかり埋めて、害虫がネットの中に入れなくしたとしても食害は不可避です。
なぜなら、もともと土の中に潜んでいる害虫がいるからです。
元から存在している害虫を事前にすべて駆除することは非常に難しく、現実的ではないからです。
そうなると、「防虫ネットは役に立たないのではないか」こう考えてしまうかもしれません。
そこで、「害虫から防除できないのであれば、防虫ネットは役に立たない」ではなく、「防虫ネットを使用することで、害虫の被害を軽減することができた」と、考え方をちょっと変えてみてください。
害虫の発生が少なくなれば、人の手による駆除でも十分にまかなえるはずです。
100%の防除を目指すのではなく、少し肩の力を抜いて、害虫とうまく付き合っていくことを考えましょう。
重要なのは、防虫ネットをかけるタイミング
種まきや植え付けが終わると、それまでの疲労からすぐに防虫ネットを張ろうとは思えないものです。
しかし、すぐに防虫ネットでトンネルしないと、せっかくの作業が台無しなることがあります。
なぜ、すぐに防虫ネットでトンネルしないといけないのか?その理由は次の通りです。
- 苗の葉に害虫が卵を産みつけられる。
- コオロギやバッタなどの害虫が、被覆資材(マルチ)の中に潜んでしまう。
こうなってしまってからでは、逆にネットによって害虫が外敵から守られてしまい、防虫ネットの中は害虫の楽園状態になってしまいます。
こうならないためにも、種まきや苗を植え付けが終わったら、すぐに防虫ネットでトンネルするように習慣づけましょう。