作物はよく「苗半作」といわれますが、良い苗であれば半分は成功したようなものという意味で、作物は苗作りが重要だということを伝えてきました。
作物の中でもトマトはとくに苗が重要で、トマトづくりの最初のポイントは苗選びになります。
ここでは、トマトの苗の選び方について詳しく解説します。
トマトの良い苗の選び方
トマトは定植すると、すぐに茎や葉を伸ばし、同時に果実をたわわに実らせていきます。
ですので、悪い苗を選んでしまうと、初期の段階から生育が遅れ、実房を何段も実らせることが難しくなってしまいます。
トマトは良い苗を選び、茎や葉、果実をバランスよく生育させる必要があります。
トマトの苗を購入する際に、良い苗を見分けて選ぶことが重要です。
[トマトの良い苗の条件]
- 耐病性のある品種を選ぶ
- 1番花が開きかけている
- がっちりしている
- 葉の色が濃い緑色である
ただし、自分で苗を作るのは別として、すべての条件を満たした苗に巡り合えることはなかなかありません。
一つでも条件を満たしていないと失敗するということではありませんので、あまり神経質にならずに、選べる状況の中からより良い苗を選ぶようにしてください。
耐病性のある品種を選ぶ
トマトは南米の乾燥地が原産で、冷涼で乾燥した気候を好み、湿度の高い日本の梅雨の時期になると病気にかかりやすくなります。
甘さを追求した品種よりも、耐病性のある品種を選びましょう。
1番花が開きかけている
トマトの苗の植え付けのタイミングは、1番花の状態を見るのがポイントです。
1番花がまだ蕾の苗は、開花が遅れて木ボケしやすくなります。
一番花が開ききっている苗は、成長が遅れて木負けしやすくなります。
1番花が開きかけている苗は、根付いてから着実し、生育が安定します。
一番花が蕾:若い苗で、木ボケしやすい。
一番花が開きかけている:植え付けに適した苗で、生育が安定しやすい。
一番花が開ききっている:老化苗で、木負けしやすい。
1番花がまだ蕾の若い苗や、咲ききっている老化苗は避け、花が開きかけの植え付けに適した苗を選びましょう。
がっちりしている
節が間伸びして丈ばかり長いものは避け、茎が太くて節間が短く、背丈が低くてがっちりしているものを選びましょう。
葉の色が濃い緑色である
葉が黄変しているものや枯れているものは避け、葉の色が濃い緑色で肉厚のものを選びましょう。