博多のお雑煮には欠かせない「かつお菜」。
アブラナ科に属し、福岡の伝統野菜です。
漢字では「勝男菜」と書き、縁起物としても食されます。
風味がよく、煮るとかつお節の代わりになることから、この名がつきました。
小型の在来種の高菜で、葉は卵形の濃緑色で縮があり、やわらかくてアクはほとんどありません。
高菜のような辛みはなく、煮ると旨味が増し、ほんのり甘味が感じられます。
他の葉もの野菜と比べ、カルシウムやビタミンCを多く含み、カロテンやルテインなども含みます。
栽培では、下葉からかき取って収穫し、翌年4月にトウ立ちする前に地際より刈り取って収穫します。
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かつお菜の栄養と保存と調理
栽培時期
※地域によって栽培時期は異なります。事前に確認してください。
畑の準備
かつお菜は連作障害の出にくい野菜ですが、できれば1年以上あけます。
種まきの2週間前に苦土石灰をまいて耕し、1週間前になったら堆肥と化成肥料を施してよく耕し、畝を立てて黒マルチを張ります。
黒マルチは、雑草の抑制や、保湿や地温を上げる効果に期待できます。
種まき
3列、20cm間隔で種をまきます。
一か所に3~4粒ずつ種をまき、薄く(1cm以下)土を被せて軽く鎮圧し、水をたっぷりやります。
害虫対策
種をまいたら、すぐに防虫ネットや寒冷紗でトンネルして害虫を防ぎます。
防虫ネットの裾に土を被せて隙間をなくします。
間引き
本葉1~2枚になったら、育ちの悪い株を間引き、1か所につき2本ずつ残します。
本葉3~4枚で2回目の間引きを行い、1か所1本にします。
収穫
草丈が25cmくらいになったら、下葉より順次かき取って収穫します。
2週間に1回追肥を行うと長く収穫できます。
翌年4月に、トウ立ちする前に地際より刈り取って収穫します。
病害虫
かつお菜はアブラナ科の野菜で、アブラムシ、アオムシ、ヨトウムシ、コナガなどの害虫がつきます。
防虫ネットでトンネルして予防し、害虫を見つけたら早めに取り除きます。
病気では、根こぶ病に注意します。