野菜を作るのはとても楽しいものです。
ですが、野菜を作っている人はどのような人が多いのでしょうか。
日本の農家、プロとして農業をやっている人は、高齢者が多いのです。
しかし自宅やシェア畑、ベランダ栽培などで家庭菜園を楽しんでいる人たちは、若い人から引退した高齢者まで、さまざまです。
そこで、この野菜づくりの楽しさを、次世代に伝えてみませんか!?
野菜づくりの楽しさに目覚めたら、きっと将来的な就農の可能性も高まるはず。
子供や若い人に、野菜づくりの楽しさに目覚めてもらって、家庭菜園をみんなで楽しみましょう。
子ども畑を借りてみよう
市民農園やシェア農園では、”こども畑”があります。
通常の半分の大きさの畑で、そこで親子で家庭菜園をスタートすることができます。
広い農園は、子育て中のお父さん・お母さんには管理するのが大変なもの。
ですが、こども畑なら、1区画が3平米しかないので、気軽に畑をスタートできます。
子ども畑には、種や苗、道具や、アドバイスなどもコミコミです。
月額5000円前後で、気軽に野菜づくりを楽しめるのです。
子どもさんが作った野菜は、「スーパーのピーマンは食べられなかったけど、畑のピーマンは食べられた!」と子どもさん本人が言うほど、美味しいものです。
その美味しさ、栄養の豊富さ、手軽さ、自然の魅力などを余すところなく、こども畑を通じて子どもさんに伝えることができます。
オーガニック野菜で子供の食育にも
化学肥料や農薬などを一切使わず、健康的な無農薬野菜を作っていきます。
そのため、完全オーガニック野菜なので、お子さんの食育にもつながります。
シェア畑そのものは広く、他の畑も農薬を使っていないので、安全、安心です。
農薬のリスクを軽減し、オーガニック野菜をつくることで、お子さんの食育に役立ちます。
子供には、やはりおいしい野菜をたっぷり食べて、大きく、元気に育ってほしいですよね。
そんな親御さんに、こども畑は最適なのです。
もちろん、ひとりで育てることはなかなか難しいのですが、親御さんと一緒なら、お子さんも飽きずに、やりきることができるのではないでしょうか。
こども畑なら、種まで用意してくれるので、専用の区画で年間20種類の野菜を育てることができ、自分の手で育てて収穫ができます。
アドバイスをもらいながら、失敗しない野菜づくり
こども畑なら、アドバイスをもらいながら、失敗しない野菜づくりを行うことができます。
こどもにとっては、失敗もいい経験です。
ですが、数ヶ月をかけて行う野菜づくりでは、失敗すると子供さんのショックも大きいでしょう。
そうしたリスクを避けるためにも、こども畑では、専門の指導員さんがついていますので、気軽に質問しながら、土作り、種まき、水やり、剪定、かりとりなどの作業を行うことができます。
化学肥料を使わず、有機栽培です。
この野菜づくりの成功体験は、子供さんにとって大きな経験となるでしょう。
その後、もっと難しい野菜づくりや、大きな畑にチャレンジしてみても良いですし、そのまま、連作障害を避けるなどのテクニックを学んで、よりスキルアップすることも可能です。
アドバイスがもらえるので、菜園アドバイザーのサポートを受けながら、確実に野菜を育てることができます。
こども畑なら、長靴ひとつで来園可能
こども畑なら、すべてセットで揃っています。
種、苗、農機具、資材など、必要なものはすべて準備されていて、料金に含まれているため、長靴と動きやすい格好だけで、参加することができます。
駐車場やトイレ、水道なども完備されており、安心して利用することができます。
利用者間のコミュニケーションも
季節ごとのイベントが開催され、利用者同士のコミュニケーションや、コミュニティの形成などに役立っています。
こども畑は、シェア畑という農園サービスに併設されており、さいたま市大宮西、さいたま市浦和、横浜市緑区の横浜十日市場、大阪府八尾市の八尾久宝寺などにあります。
もう少し農業に興味を持ったら、IT農業も
こども畑は、お子さんのための畑でしたが、もう少し上の年齢になったら、「スマートやさい」はいかがでしょうか。
スマートやさいなら、農業に特化したアグリドローン、ドローンでは対応しきれないところをカバーするオプティムアグリクローラーなどなどを使いながら、スマートに野菜を育てることができます。
佐賀県での取り組みで、ITなどでスマートに作られた野菜を、スマートやさいと呼びます。
たとえば、ドローン。
ドローンを使えば、人間がわざわざ見て回らなくとも、カメラで野菜の状況を確認することができます。
また、ロボットなどを使って、野菜の育成状況を確認することもできます。
画像解析を使って、病害虫を検出するなど、さまざまなハイテクを駆使して、若い人に農業をスマートに行ってもらおうという試みです。
中でも、メガネ型デバイスで、後輩農家を支援
中でも、メガネ型デバイスを使って、先輩農家がどのようにして農業を手作業で行っているかを録画し、あとで再生して、いかに効率よく作業できるか、技術を継承していくことができます。
たとえば、みかんの栽培。
みかんの栽培は、木の剪定が大切です。
木を適度に切っていって、全体に日が当たるようにしなくてはなりません。
そうでないと、糖分が十分に行き渡らず、あまくておいしいみかんは作れないのです。
そのため、ベテラン農家の方は、木々の太いところを見ながら、木をカットしていくことが動画によってわかりました。
メガネ型デバイスであるアイウェアをつけてもらって、作業しながら、視線がどのように行き渡るのかをチェックするのです。
一方の、後輩農家がどのような視線を動かしながら、木々を剪定しているのかということも、アイウェアの装着によって録画でわかります。
こうして、動画を見比べてみることによって、どのような目線を動かして、木々を選定すれば良いのかがわかります。
若い後輩農家を、こうして具体的に指導していくことができ、合理的なのです。
このように、ITを使って、若い農家の方を育成していこうという流れもあります。
これは何も、佐賀県だけの話ではなく、消費者が野菜などの生産ログを見ることができるようになることで、全国的に農業の活性化が見込まれます。
若い人、子どもたちこそ、野菜に触れよう!
若い人や子どもたちには、可能性があります。
その可能性を、野菜で支援してみませんか。
こども畑なら、こどもの食育にもなりますし、子供の食への関心を高めてくれます。
親子でコミュニケーションをとりながら、野菜を育てていくことによって、親子間の愛情や思い出づくりにもなるでしょう。
また、少し大きくなったお子さんには、ぜひIT農業の世界に触れてみてもらってください。
ハイテクを駆使して、農業のデジタルデータを蓄積し、野菜をハイテクで育てていくのです。
ITを使ってスマートに育てられた野菜でも、味は変わりません。むしろ、美味しいぐらいです。
そうして、野菜をITで育てることによって、より農業生産性の向上にもつながりますし、若い世代が農業に親しみを持ってくれるようになるのです。
若い人、子供こそ、泥だらけになるのをおそれず、虫を怖がらず、野菜づくりに励んでほしいと思います。
(文/渡邉ハム太郎)