家庭菜園コラム

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意外とたくさんある、野菜のことわざ

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「秋茄子は嫁に食わすな」って知ってる?野菜のことわざを学ぼう!

野菜が単語として入ったことわざは、意外とたくさんあります。

日本は野菜などの種類が豊富なので、日常生活で使える言葉も豊富なのです。

では、いったいどんな野菜のことわざがあるのか?見ていきましょう。

ダイコンの言葉

[ダイコン食ったら菜っぱ干せ]

ダイコンは、葉っぱの部分を食べる人はあまりいません。

つまり捨てる部分です。

ですが、捨ててしまうようなものであっても、何かの際に役に立つことがあります。

それを揶揄した言葉です。

実際には、大根の葉っぱはカルシウムなどが豊富で、栄養満点。

炒めてフリカケなどにして食べたいところです。

また、味噌汁に入れてもいいでしょう。

[ダイコン頭にゴボウ尻]

ダイコンって、先っちょより頭のほうが美味しいですよね。

そして、ゴボウは、尻のほうが美味しいとされます。

特にダイコンは、先端部分が辛いため、頭のほうが甘みがあります。

ゴボウは、尻の組織が柔らかいため、美味しく食べられます。

つまり、美味しい!と言う意味をさす言葉ですね。

[ダイコンどきの医者いらず]

ダイコンはお腹の調子を整えてくれます。

そのため、消化が良くなり、健康体になります。

ダイコンの収穫シーズンには、みながダイコンを食べるため、健康体になって医者が一切不要になるという意味です。

とくに焼き魚などに付け合せでたべる大根おろしは、魚の消化吸収を助けてくれます。

[大根役者]

ダイコンは、消化吸収がよく、食べすぎてもお腹が痛くなることはありません。

このことから転じて、あたらない、つまり平凡な役者のことを大根役者と呼ぶようになりました。

ナスの言葉

[秋茄子は嫁に食わすな]

これはひどい言葉です。

ナスは一年を通して食べることができるのですが、その中でも秋のナスはとくに美味しいため、姑が嫁に食べさせたくない!という言葉です。

その一方で、秋ナスは体を冷やしてしまうことがあるため、妊娠している可能性のある嫁には食わせないほうがいいという、体を思いやった言葉という説もあります。

[ナスの花と親の意見は千に一つも無駄がない]

ナスの花は、かならず実になります。

そのため、無駄になる花がないのです。

つまり、親の意見と同様、無駄なものは何もなく、仇になるものもないということわざです。

親に感謝していますか?親の意見はすべて、子供を思いやってのものなので、ナスの花と同様、千個の意見があっても、無駄になるものはひとつもないのです。

[師走筍寒茄子]

師走は12月で、寒とは、小寒を指します。

つまり1月6日頃から節分の時期までを指します。

日本では特に寒い時期で、たけのこやナスの旬から外れています。

たけのこの旬は春先で、ナスの旬は夏から秋にかけてをいいます。

そのため、旬とはいい難い冬の時期にたけのこやナスを手に入れることは非常に困難です。

自分が強く熱望しても、そのことが叶えられない状態を、師走筍寒茄子といいます。

さつまいもの言葉

[粟よりうまい十三里]

くり(九里)とより(四里)を足して十三里といいます。

ちょうど、東京から十三里離れたところに、さつまいもの産地である川越(埼玉県)があるため、十三里とはさつまいもを指します。

1里は3.9キロのことで、13里とは50.7キロ離れた場所の距離をいいます。

米の言葉

[青田から飯になるまで水加減]

米をたくとき、昔は水加減の調整がとても大事でした。

いまは炊飯器で簡単に炊けますが、以前は、田んぼの中にあるうちから、かまどで米を炊くまで、味や歯ごたえもすべて水加減に左右されるという意味です。

何ごとも加減が大切、という意味を指します。

[米の字の祝い]

米と言う字は、八十八と書くことができます。

そこから転じて、八十八歳のお祝いを米寿と呼びます。

長寿を願って、米と特に関連性はありませんが、漢字の字面が似ているため、八十八歳の祝いを米寿と呼ぶようになりました。

かぼちゃの言葉

[芝居蒟蒻芋南瓜(しばいこんにゃくいもかぼちゃ)]

女性が好きなものを言葉遊びにして並べたものです。

ゴロがいいのでそのまま言葉になりました。

芋蛸南瓜(いもたこなんきん)という言葉もあります。

[冬至南瓜に年取らせるな]

かぼちゃの旬は、夏から秋です。

そしてカボチャは栄養を失うことなく、保存して寝かせておくことが可能です。

そのため、野菜が取れない冬の時期でも、栄養素を取ることができます。

しかし、そんなカボチャも、冬至を過ぎた頃には痛みます。

そのため、年内には食べましょうという心がけです。

[冬至にカボチャを食べると風邪を引かない]

冬至の日は、一年でもっとも昼の時間が短い時期です。

そして、寒さももっとも強くなります。

そのため、栄養たっぷりなカボチャを食べて、柚子の風呂にはいると、風邪を引かないですという昔の人の教えです。

こんにゃくの言葉

[こんにゃくは体の砂払い]

こんにゃくは胃腸に作用する食物繊維が多く、体にたまった砂を排出してくれる役割があるとされます。

お通じが良くなる効果があります。

まめの言葉

[まめに暮らせるように]

お豆さんをまめに食べると、まめ(健康)で健やかに生活できるという意味です。

大豆などが日本食で多く使われるのは、タンパク源であると同時に、こうしたゲン担ぎの意味もあります。

とくに、おせち料理には黒大豆が使われ、一年間、まめに暮らせるように、との願いがかけられています。

[豆名月]

9月13日のお月さまを豆名月と呼びます。

これは昔の暦の話なので、現代では10月の下旬頃を指します。

栗名月とも呼ばれ、マメの旬であり、美味しく食べられる時期でもありますので、マメをたくさん食べるのは秋がいいということになります。

[魔滅(まめ)]

大豆には、わざわいや病気などを滅ぼす力があるとされます。

このため、節分の日には「鬼は外、福は内」といってマメをまくのです。

当然ですが、魔滅は当て字です。

[大豆は米にまさる]

医心方(いしんほう)という、日本最古の医学書にでてくる言葉で、大豆は野菜でありながら、タンパク質と脂質が豊富に含まれており、畑の肉と呼ばれています。

それぐらい、健康によくて栄養価に優れているという言葉です。

カキの言葉

[雨栗日柿(あめくりひがき)]

雨がよく降った年は、栗がよくできます。

そして、日照りの年は柿がよくなると言われています。

栗は日照りが続くと実が落ち、柿は雨が多いと病気などが多くなり、害虫にも悩まされることになります。

そうした状況を言い表した農業用の言葉です。

[柿が赤くなると医者が青くなる]

柿はビタミンCが豊富なため、風邪をひきにくく、病気になりづらいということから広まった言葉です。

カキを食べると病気にならず、医者が商売上がったりになります。

柿のみを食べるシーズンには、医者の仕事がなくなるという意味です。

ウメの言葉

[梅干しは三毒を消す]

梅干しは食中毒や水あたりに効果のある食べ物ですので、食べ物の毒、血の毒、水の毒のみっつの三毒を消す効果があるという作用をあらわした言葉です。

[ウメはその日の難をのがれ]

梅干しには、悪い菌を殺したり、疲れを取ってくれたりなどの疲労回復効果があります。

そのため、梅干しを食べることで、一日何ごともなく平穏に過ごせるという意味の言葉です。

[野菜の言葉はディープ!]

いかがでしたか?野菜にはいろいろな言葉があります。

ぜひ野菜づくりだけでなく、日常生活でも野菜の言葉を使って、教養を深めていきましょう。

(文/渡邉ハム太郎)

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