プランターや庭の一角ではもの足りない。
もっと広い場所で本格的な野菜づくりをしたい。
そんな思いを手軽に実現してくれるのが、全国で今注目を浴びている貸し農園です。
自治体が運営する低価格の農園から、宿泊施設が併設された至れり尽くせりの農園まであります。
貸し農園とは?
一般に貸し農園とは、小さな面積の農地をお借りして、自家用の野菜や花を育てることです
借り方も利用の仕方もさまざまで、どのタイプの農園を借りるかは、生活のスタイルに合わせて選びます。
手軽に始めたいなら市民農園
利用料が安く、好きな野菜を自由に育てられるのが市民農園(または区民農園)です。
一般的に農地を借りるだけですので、利用料が安いのが特徴です。
近くの市民農園であれば、毎日世話をすることもできますし、平日仕事の人でも、週末に作業することができます。
好きな野菜を自由に育てることができます。
ただし、失敗しても自己責任ですし、種や苗、支柱などの資材、道具などを自分で用意する必要があります。
育て方を学びたいなら体験農園
野菜づくりのノウハウを学びながら野菜を育てられるのが体験農園です。
道具類も用意されているので、すぐに野菜づくりを始めることができます。
指導員がついて育て方をちゃんと学べるので、初心者でも安心です。
ただし、育てる野菜を自由に選べないことや、市民農園と比べて利用料金が高いなどのデメリットもあります。
農薬の使用を前提としているところもあるので、事前に確認しましょう。
とことんやりたいならクラインガルテン
農園に宿泊施設を備えているのがクラインガルテンです。
クラインガルテンとは「小さい庭」という意味で、ドイツ流の市民農園です。
長期滞在型で、畑のすぐに寝泊まりできる施設があるため、田舎暮らしを体験することができ、地元の農家が指導してくれるところがほとんどなので、初心者でも安心です。
利用料金は年間で数十万円かかりますが、宿泊しながら本格的な農作業を楽しめるのが魅力です。
近年、別荘地や農村地域で急増しています。
借りるには?
貸し農園の利用開始は4月1日からというのが一般的です。
利用者の募集が行われるのは、少し前の1~3月ごろからです。
市民農園であれば、区市町村の広報紙に募集のお知らせが記載されます。
希望者が多い場合には、抽選や審査が行われます。
まずは、住んでいる自治体に問い合わせてみましょう。
貸し農園でのマナー
貸し農園は、農地を区切って大勢の人で野菜を作ることになります。
ほとんどの農園では、すぐ隣の区画が他人の区画となります。
そのため、雑草を放置しておくと隣の区画に迷惑をかけることになります。
また、農薬を使用すると、農薬を使用しない人から迷惑がられることもあります。
農薬を使用するさいや、特殊な栽培方法を行う場合には、事前にまわりの区画の人に相談した方がよいでしょう。
まわりの区画の人に気を配るのが貸し農園でのマナーです。