ホームセンターや農協の売り場に行くと、たくさんの種類の道具が並んでいて、どれを選んだらよいか迷ってしまうことと思います。
どんな道具をそろえるかは、菜園の大きさにもよりますが、家庭菜園であればいくつかの道具を使い分ければ効率よく作業できます。
いろいろな道具があるに越したことはありませんが、一度にすべてそろえるとなると、費用もかかりますし、置く場所も確保しなくてはなりません。
最初はまず必要なものから少しずつ、自分の作業に合わせてそろえてきましょう。
また、道具はよく手入れをして使うと、何年も使用することができます。
貸農園では道具を貸してもらえることもありますので、買う前に確認しましょう。
ここでは、最低限そろえておきたい道具を紹介します。
道具の選び方
まずは、形にとらわれず、とにかく丈夫なものを選びましょう。
丈夫な道具は壊れにくく、手入れをすれば何年でも使えます。
クワなどは、柄がとれやすいので、柄のつけ根部分がしっかりしているものを選びます。
次に、自分の体格や体力にあったものを選びます。
柄の太さ、長さ、全体の重さなど、実際に手に取ってみてしっくりくるものを選ぶことが大切です。
家庭菜園で使う道具はとくに大きさと重さが重要です。
最初に揃える道具
畑を耕して種まきや植えつけの準備、その後の資材の設置や水やりなど、農作業を効率よく、楽しく行うためには、野菜作りに必要な道具を用意します。
道具はいろいろあるに越したことはありませんが、一度にそろえると費用もかかりますし、置く場所にも困ります。
また、家庭菜園の規模によっても必要な道具は変わってきます。
最初からすべての道具をそろえる必要はありませんので、必要な道具からそろえていきましょう。
[クワ(鍬)]
畝を立てたり、土寄せをしたり、溝をつくったり、除草など、すべての作業に使える道具です。
溝切や畝立ては、後ろへ後ろへと土をさくり上げていきます。
[備中グワ(備中鍬)]
刃が3本と4本に分かれているクワで、石灰や肥料を施したあと、土を耕すのに使います。
3本の刃が扱いやすくておすすめです。
クワは軽くて疲れにくい半面、刃の面積が大きく、重さもないので硬い土に入りにくく耕すのには不便です。
備中グワは刃が分かれているので土に接する面積が少なく、重さもあるため、硬い土でも入りやすく畑を耕すのに向いています。
また、ジャガイモや里芋など、芋類の収穫などにも使えます。
[スコップ(大型)]
土を起こしたり、堆肥をすき込んだり、深く耕すのに必要な道具です。
そのほか、里芋やジャガイモなどの根菜類の収穫にも使います。
丈夫なものを選びます。
[スコップ(小)]
苗の植え付け、芋類の収穫のときに使います。
[メジャー]
畝幅や畝間、種まきや植え付けの間隔など、測るのに使います。
[ジョウロ]
苗の植えつけ時の水やりや、乾燥時期の水やりなどに使います。
潅水などに使う大きいジョウロと、種まきなどに使う小ぶりジョウロがあるとよいでしょう。
ハス口が取り外せるものが便利です。
容量の大きいものがよいでしょう。
[カマ]
除草のほか、葉もの野菜の収穫や、イモ類の地上部を刈り取るのに便利です。
[ハサミ]
紐などを切ったり、野菜の枝の切り落としや、収穫などに使います。
手になじむ形のものを選びましょう。
[手袋]
作業時にはめて手荒れとケガを防止します。
手にぴったりフィットするサイズを選びましょう。
あると便利な道具
三角ホーや大型のスコップ、さくり縄やマルチ穴あけ器などがあると便利です。
ここでは、あると便利な道具を紹介します。
[三角ホー]
溝切りや土寄せ、土の表面をかいて除草するなど、細かい作業に便利です。
柄が長く、立ったまま作業できるの楽です。
[レーキ]
畝の表面をならして平らにしたり、除草した草や収穫後の残渣を集めるのに便利です。
[さくり縄]
畝立てや、種まきや植えつけのときなど、直線を出すのに便利です。
売られていないので、手作りします。
[マルチ穴あけ器]
マルチの穴あけや、土の穴あけに便利です。
売られていますが、空き缶を使って簡単に手作りできます。
[バケツ]
水や肥料などを運んだり、収穫した野菜を集めるのに便利です。
[その他]
とくに夏場は、熱中症対策グッズや、防虫グッズが重宝します。
手づくり道具
身近なものを使って道具を作りましょう。
[防虫ネット押さえ]
ハンガーの肩の部分を切り落とし、形を整えて防虫ネット押さえに使います。
[マルチ穴あけ器]
空き缶の縁をギザギザにカットして、マルチの穴をあけるのに使用します。
[ホットキャップ]
2リットルのペットボトルの底から30cmくらいのところをカットし、ボトルの上の方を使います。
種まきや苗の植えつけをした株の上にかぶせて使用します。
[レーキ]
塩ビパイプ、鉄パイプ、角材など、畝の表面を平らにしたり、畝の側面を圧迫して整えたり、さまざまな場面で使うことができます。
[定規]
ひもに30cmごとに赤ペンで印をつけ、20cmごとに黒ペンで印をつけます。
種まきや苗の植えつけのときに便利です。
道具の手入れ
農作業で使う道具は、手入れをして大切に使うことで長く使えます。
道具を使い終わったら、泥などを落として、雨のかからない場所や、道具箱に収納して保管するように心がけます。
シーズンが終わったら、クワやハサミも研いでおきましょう。
収納場所を決めてきちんと整理しておくと、次に使用するときにすぐ使えます。
[クワ(鍬)]
刃についた泥を落とし、水で洗い流します。
泥をつけたままにすると、さびが出やすくなります。
[カマ]
使ったあとは水洗いして乾かします。
[ハサミ]
使ったら洗い、切れなくなってきたら研ぎます。
服装
畑で作業をするときは、季節に合わせた服装を用意しましょう。
また、動きやすく、汚れが気にならない服装をすることも大切です。
日焼けや虫さされを防ぐためにも、長袖、長ズボンがおすすめです。
さらに、帽子や、風があるときはマスクなどもあると便利です。