ルバーブは、シベリア南部が原産で、高さ1m以上にもなる大型のハーブです。
姿はフキや牛蒡に似ていますが、タデ科の植物で、漢方薬とされる大黄(だいおう)の仲間です。
食用にするところは太い葉柄で、特有の香りと強い酸味があり、ヨーロッパなどではジャムにして食べる習慣があります。
種をまいて1年目は株の充実に専念して、2年目から収穫できます。
葉にはシュウ酸が多く含まれていますので、食用にしないように注意してください。
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ルバーブの栄養と保存と調理
目次
ルバーブの育て方
シベリア南部が原産で寒さには強いですが、暑さや極端な乾燥に弱いので、敷きわらや黒マルチをして温度上昇と乾燥を防ぎます。
丈夫で、病害虫による被害は少なく、育てやすいです。
家庭菜園では畑の隅に数株を植えておくだけで、翌年から毎年収穫を楽しむことができます。
概要
元肥 | 元肥と苦土石灰を入れる。 | ||||
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種まき時期 | 3月中旬~4月下旬。 | ||||
苗の植え付け時期 | 本葉が3~4枚になったら。 | ||||
苗の植え付け方法 | 畝幅:90cm。 マルチ:しなくてもできるが、した方が管理が楽に行える。 株間:1列か2列、40~50cm。 |
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栽培中の管理 | 追肥1回目:7月中旬~8月中旬頃。 以降の追肥:春の芽が出るころと、収穫を終える6月末。 |
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収穫時期 | 背丈が25cm~30cmほどに育った葉をかき取って収穫する。 | ||||
株分け | 4年目以降、株分けをして植え替える。 | ||||
病害虫 | 害虫:ヨトウムシなど。 病気:うどんこ病など。 |
ポイント
- 暑さや極端な乾燥に弱いので、敷きわらや黒マルチをする。
- 1年目は株の充実に専念して、2年目から収穫する。
- 家庭菜園では畑の隅などで栽培するのが最適。
- 背丈が25cm~30cmほどに育った葉をかき取って収穫する。
- 葉にはシュウ酸が多く含まれるため、食用にしない。
- 4年目以降、混み合ってきて葉柄が細くなってきたら、株分けをして植え替える。
栽培時期
※品種や地域によって栽培時期は異なります。事前に確認してください。
品種
市販されているルバーブの種は、品種名が記載されていないものが多くありますが、ビクトリア、チェリーレッド、マイアッツビクトリア、マンモスレッドなど、いくつか品種があり、それぞれに特徴があります。
苗を作る
ルバーブの苗が出回るのは4~6月、9~10月頃で、苗を購入したほうが簡単ですが、苗を作ることもできます。
3月中旬~4月下旬にポットに種をまきをして苗を作り始めます。9cm(3号)ポットに用土を8分目~9分目まで入れ、3カ所に指で窪みをつけて種を一粒ずつまき、土を薄く被せて手のひらで軽く鎮圧し、水をたっぷりやります。
本葉1~2枚で生育の悪い株を間引いて1本を残し、本葉が3~4枚になったら畑に植え付けます。
畑の準備をする
ルバーブの収穫は2年目からなので、家庭菜園では畑の隅などで栽培するのが最適です。
苗の植え付けの2週間前に、苦土石灰をまいてよく耕します。1週間前に、堆肥と化成肥料を施してよく耕し、畝を立てて黒マルチを張ります。
苗を植える
苗の本葉が3~4枚になったら、90cm幅の畝に1列か2列、株間を40~50cmとって苗を植えます。
追肥(1回目)
苗を植え付けてから3週間後の7月中旬~8月中旬頃、1回目の追肥をします。
以降の追肥
春の芽が出るころと、収穫を終える6月末に追肥をします。
収穫
1年目は株の充実に専念して、2年目から収穫できます。
苗を植え付けた翌年の5月上旬~6月末、背丈が25cm~30cmほどに育った葉をつけ根を手でかき取って収穫します。
大きくなった葉は硬く、アクも強くなります。また、葉にはシュウ酸が多く含まれ食用には向きません。
株分け
ルバーブは同じ場所に植えっぱなしで栽培できますが、4年目以降くらいになってくると、混み合ってきて葉柄が細くなってくるので、株分けをして植え替えます。
株分けは、春に株を掘り起し、一株に芽が二つ~三つ以上、太い根がたくさんついてる状態で分けて植え付けます。すると、大きな葉を出して収穫できるようになります。
ルバーブジャムの作り方・手順
甘酸っぱく独特の香りを楽しめるルバーブジャムです。ルバーブをグラニュー糖とペクチンで数分煮るだけで作れるジャムは、トーストやワッフルに添えて、おしゃれなデザートが簡単に作れます。
[フレッシュなルバーブジャム]
- ルバーブ500g
- グラニュー糖250g
- ペクチン2.5g(ないとサラサラなジャムに)
1.ルバーブをカットする
ルバーブをきれいに洗い、2~3cmくらいに切ります。
(皮は剥かなくて大丈夫です。)
2.グラニュー糖を加える
グラニュー糖とペクチンを加えて混ぜ合わせ、しばらく放置してなじませます。
(水分が出てきます。)
3.弱火で煮る
鍋に入れて火にかけ、弱火で煮込みます。かき混ぜながら10分程度煮ると、葉柄が溶けてとろとろになってきます。
4.水分を飛ばす
さらに煮詰め、水分が飛んでペースト状になったら完成です。