トマトの育て方

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誰でも挑戦したくなる人気の野菜

トマトの原産地は南米ペルーのアンデス高地といわれ、16世紀にヨーロッパに渡り、急速に世界中に広がりました。

日本には江戸時代に観賞用として伝来し、明治時代に欧米から品種が導入されて食用にされ始め、本格的に栽培がはじまったのは昭和になってからです。

トマトの品種は果皮の色によって、桃色(ピンク)系、赤色系に大別され、世界的には味が濃厚で加熱するとうまみ成分が増す赤色系、日本では、青臭さが少なく、くせがなくて酸味の弱い桃色系の桃太郎がほとんどを占めます。

これまでに品種改良を繰り返し、追熟させる「青もぎトマト」、酸味が弱く果肉が多い「ファースト系トマト」、甘さと適度な酸味をもつ「桃太郎」など多彩です。

ビタミンC、Eが豊富で、ヨーロッパでは「トマトが赤くなると医者が青くなる」ということわざがあるほどに栄養価が高く、健康にもよい野菜です。

最近ではハウス栽培がほとんどで、日もちを考慮して完熟する前に収穫されたものが多いのですが、露地栽培で枝について完熟したもののほうが、糖度も栄養価もすぐれています。

上手に作るのが難しいといわれる野菜のひとつではありますが、畑で育てた真っ赤なトマトは買ったものとは比較にならないおいしさがありますので、ぜひ家庭菜園で挑戦してみてください。

いろいろなトマト

大きさや形など、トマトの種類は豊富です。

[桃太郎]
流通しているトマトの大半を占めている品種です。
大玉で果肉が厚く、ゼリー部分が多く、甘みと酸味のバランスがよいです。
青臭さや酸味が少ないため、サラダのほか、ジュースやソースに適します。

[ファーストトマト]
大玉で先が尖っているのが特徴です。
果肉が多く、種の周りのゼリー状の部分が少ないため、青臭さや酸味が少ないです。
甘みが強く、食味がよいため、サラダに適します。

[フルーツトマト]
特定の品種をいうのではなく、水やりを抑えて作るもので、普通のトマトの糖度が5度なのに比べ、フルーツトマトは8度以上あり甘いのが特徴です。

[アロイトマト]
桃太郎を固定した貴重な大玉トマトです。
固定種なので自家採種ができます。

トマトの育て方

トマト

苗は4月上旬ごろからホームセンターなどに出回りますが、植えつけ適期は気温がじゅうぶん高くなる4月下旬からなので、早植えにならないように注意します。

トマトの整枝は1本仕立てが基本で、ぐんぐん伸びてきますから、1週間に1回はかならず芽かきと支柱への誘引をします。

株の一方の側に実をつける性質があるので、苗を植えつけるときに、花の咲いている方を通路に向けて植えれば、収穫しやすくなります。

強い日ざしを好みますが、高温多湿が苦手で、日あたりがよく、水はけのよい土壌でよく育ちます。

肥料を施しすぎると枝葉ばかり茂って、実がつかなくなります。ただし、栽培期間が長いので、肥料切れさせてもいけません。

大玉トマトはミニトマトの突然変異からできたものです。自然の植物の持つ病害虫に対する抵抗力が弱いため、しっかりとした管理が必要です。

とくに、高温多湿な梅雨の時期になると病気が発生しやすくなるので、わき芽をこまめに摘み取って風通しをよくするなど、しっかりと管理しましょう。

栽培の概要

生育温度 21~26℃。
土壌酸度 6.0~7.0。
連作障害 あり。できれば4~5年以上あける。
品種 CF桃太郎ファイト、麗夏、サンロード、アロイトマト、桃太郎ゴールドなど。
元肥 苦土石灰と元肥を入れる。
苗の植える時期 気温がじゅうぶんに高くなってから(4月下旬~5月中旬)。
苗の植え方 畝幅:90cm。
黒マルチ:有効。
株間:2列、50~60cm。
支柱立て 合掌式で支柱を立てる。
栽培中の管理 わき芽摘み:わき芽は早めに摘み取る。
追肥1回目:一番花の実が膨らみだしたら。
以降の追肥:3週間に1回。
ホルモン処理:花が咲いたらトマトトーン噴射する。
摘果:1房あたり4~5個にする。
収穫 じゅうぶん赤くなったら。
病害虫 害虫:アブラムシ、コナジラミ、オオタバコガなど。
病気:疫病、青枯病、萎凋病、モザイク病など。

栽培のポイント

  • 連作を避ける。
  • 水はけのよい場所を選ぶ。
  • がっしりしている苗を選ぶ。
  • 花芽が通路側に向くように苗をそろえて植える。
  • 茎は本格的に伸びはじめたら支柱に誘引する。
  • わき芽はすべて摘む。
  • ホルモン処理で花の落下を防ぐ。
  • じゅうぶん赤くなってから収穫する。

栽培時期

トマトの栽培時期

※品種や地域によって栽培時期は異なります。事前に確認してください。

苗の植えつけは、気温がじゅうぶん高くなる4月下旬から行います。

育てやすい品種

家庭菜園では、CF桃太郎ファイト、麗夏、サンロード、アロイトマト、桃太郎ゴールドなどが育てやすくておすすめです。

また、皮のしっかりした昔の品種を選ばれた方が育てやすいです。

[昔ながらの品種]
マスター2号、世界一、ファーストなど。

畑の準備

トマトを植えるために準備した畝

強い日ざしと乾燥を好み、根は深く伸び、水はけや通気性のよい土壌を好みます。日あたりがよく、深く耕せる場所を選びましょう。

トマトは連作を嫌うので、トマトを含むナス科(ナス、ピーマン、トウガラシ、ジャガイモなど)の野菜を4~5年は栽培してない場所を選びます。

また、酸性の土壌にやや弱いので、酸性に傾いた土壌ではかならず石灰を施し、よく耕しておきます。

苗を植える2~3週間前に、苦土石灰をまいてよく耕し、1週間前になったら、堆肥と化成肥料を施して耕し、畝を高めに立て、黒マルチを張ります。

畝を高めに立てることで水はけがよくなり、黒マルチを張ることで雑草の抑制と地温を上げる効果に期待できます。

[関連記事]
トマトの肥料|元肥に緩効性の肥料、追肥は多めに

苗の用意

トマトの苗

家庭菜園では市販の苗を買って植えつけるのがいちばんです。

4月上旬からホームセンターなどに苗が出回りますが、植えつけ適期は気温がじゅうぶん高くなる4月下旬からなので、早植えにならないように注意します。

[良い苗の条件]

  • 大きくてがっちりしている。
  • 子葉(双葉)が健全で、そろっている。
  • 葉の色は濃緑色で、紫がかっていない。
  • 葉に厚みがある。
  • 本葉が7~8枚ついている。
  • 開花直前の良い蕾がついている。

節が間伸びして丈ばかり長いものや、葉の色が悪いものは育ちがよくないので避けましょう。

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トマトの苗の選び方|トマトづくりの最初のポイントは苗選び

苗を植える

畑に植えつけたトマトの苗

4月下旬~5月中旬、霜の心配がなくなってから苗を植えつけます。

1番花が咲きかけている状態で苗を植えつけると、木ボケの予防になります。

トマトの苗を植える前に、脇芽があればすべて摘み取ります。

根鉢をくずさないように注意してポットから苗を取り出し、株間を50~60cm取って2列で植えます。

植え方は、やや浅めに広く掘って苗を置き、株元に周りの土を寄せ、軽く押さえて土と値を密着させます。植えつけ後に、たっぷり水をやります。

苗を植えつけた後、苗が風で倒されないように仮支柱を立てて茎を結わきます。

接ぎ木苗の場合は、台木の接いだ部分を必ず土の上に出して植えます。

トマトの花は同じ方向につく性質があるので、花が通路側にくるように苗の向きをそろえて植えると収穫しやすくなります。

水はやりすぎないように注意します。水が少ない方が、水を求めて盛んに根を伸ばすので、根張りがよくなります。

[植えつけ手順]

  1. 2列、50~60cmの間隔とする。
  2. やや浅めに広く植え穴を掘る。
  3. 根鉢を崩さないようにポットから苗を取り出す。
  4. 穴に苗を置く。
  5. 周りの土株元に寄せて軽く押さえる。
  6. たっぷりと水をやる。
  7. 仮支柱を立てて茎を結わく。

支柱立てと誘引

トマトの支柱

トマトの苗の植えつけ後、株がしっかりして茎が本格的に伸びはじめたら、支柱を立てて茎を誘引します。

茎が伸びてくるとトマトは自分では立っていられなくなるので、支柱を立てて株を支えてやります。

家庭菜園では、合掌型が安定性があり、倒れにくいのでおすすめです。

長さ2m~2m40cm、直径2cmほどの支柱を用意し、畝の縁(もしくは株から10cmほど離れたところ)にトマトの苗と同じ間隔でやや内側に斜めに支柱を立て、反対側も上部が交差するように斜めに立てます。

浅く差すと抜けますので、深さ40cmくらいまで差し込みます。

交差部に上から横に支柱を渡し、紐や金具を使ってしっかり固定します。

横棒の位置は、目の高さか、やや高めになります。側面に筋交いを入れて補強します。

気温が高くなってトマトの成長が早くなってきたら、1週間に1回程度、伸びた茎を紐やテープなどで8の字型に結わいて固定します。

トマトが成長するとかなりの重量になりますので、雨や強風などで倒れないようにしっかりと組んでおくことが大切です。

わき芽を摘む

トマトのわき芽かき

トマトは本葉のつけ根から次々とわき芽が出てきて、放っておくと茎葉が茂りすぎて花芽がつきにくくなります。

伸びてくるわき芽は早めに摘み取り、中心の主枝だけを伸ばして1本仕立てにします。

養分を主枝1本に集中させることで、大きな実が収穫できます。

小さいうちは指で摘み取り、大きく伸びてしまったらハサミで切り取ります。
※ハサミを使うと樹液を介してウイルスに感染する恐れがあります。

指でわき芽をつまみ、横に倒してつけ根から折り取ります。

わき芽のつけ根を残すと、そのわきからまた芽が出てきてしまうので、つけ根から取り除きます。

傷口が乾きやすいように、わき芽かきは天気のいい日に行いましょう。

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トマトは「わき芽かき」で生育をコントロール

追肥

生育中のトマト

トマトは背丈が高くなり、実が次々と付くことから、多肥を好みます。

ただし、肥料を与えすぎると木ボケして失敗しますので、生育の様子を見ながら、的確に追肥を施すのがコツです。

一番花の実が膨らみだしたら、株間か株のまわりに化成肥料を施します。

以降は、生育の様子を見ながら、3週間に1回の割合で追肥します。

[草勢が強い]
葉色が濃くて茎が太く、朝に葉が内側にカールしている。

[草勢が弱い]
葉色が薄く、葉が外側にややカールしている。

草勢が強すぎる場合は、追肥を遅らし、わき芽かきを早めに行います。

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トマトの肥料|元肥に緩効性の肥料、追肥は多めに

ホルモン処理をする

低温や高温、肥料切れや木ボケなどによって、花が落ちてしまうことがあります。

花を落下させないでよい実をつけるためには、トマトトーン(ホルモン剤)を散布したり、振動受粉をすると効果があります。

また、第1花房に確実に実をつけることで、木ボケを防ぐこともできます。

なお、トマトトーンを2回かけたり、蕾にかけたりすると、奇形果や空洞果が発生しやすくなり、食味も落ちますので、注意しましょう。

また、新芽にかかると、葉が縮んでしまって成長が止まってしまいます。新芽にかからないように注意しましょう。

[関連記事]
トマトの花が咲いたら、トマトトーンや振動受粉で確実に着果させよう

支柱への誘引を繰り返す

茎を支柱に誘引

トマトの主茎が伸びてきたら、支柱に茎を紐やテープなどで結わいて誘引します。

トマトの成長に合わせて、誘引を繰り返します。

花がついた部分の上下の節に、茎と支柱とを8の字型に結びます。

直接きつく結んでしまったり、茎と支柱の間に余裕がないと、茎の肥大で紐が茎に食い込んでくびれてしまうので、8の字型でややゆとりを持たせて結びましょう。

気温が上昇するとグングン成長し、伸びた茎を放っておくと折れてしまうので、随時支柱に誘引していきます。

乾燥するときは水やり

畑では基本的に水やりは不要ですが、実が肥大する時期に乾燥が続くようなら、水やりを行います。

水やりは、株のかたわらに溝を掘るか、通路に水を注ぎいれます。

トマトは石灰植物で、生育後期にカルシウムが不足すると尻腐れ病が出ます。

尻腐れ病や主枝の先端の葉が枯れてきたときは、水分不足によって、土中にあるカルシウム分が吸収できていない可能性があるため、この場合も水やりを行います。

それでも改善されない場合は、市販のカルプラス、カルハードなどを与えましょう。

摘果(てきか)する

トマトは一つの花房にはたくさんの花が咲いて実になります。

房に実がたくさんついたままにしておくと、栄養分が分散して実が大きくなりません。

1個1個の実を充実させるため、1房につく実の数を制限します。

1房に6個以上の実がついたら、実がピンポン玉の大きさとなる前に、花房の中で一番最初に結実した1番果や、大きく育ちにくい先端の実から摘果し、4~5個にします。

なお、1番果を摘果するのは、実がいびつになりやすいためです。

収穫

収穫時期のトマト

品種や天候によって収穫時期は違ってきますが、ふつう開花してから45~50日で収穫できます。

見た目での目安としては、下の方から実がつくので、じゅうぶん赤くなるのを待って収穫します。

ハサミを使わなくても、実を持ち上げるようにすると、簡単に取れます。

収穫が遅れると、実が割れたり、味がボケたりするので、肩が赤くなる少し前くらいに収穫しましょう。

摘芯(芯止め)する

成長するにしたがって下からだんだん花房がついてきます。

手が届かないくらい(5~7段)に背丈が伸びたら、それ以上伸びないように、花房の上の2~3枚の葉を残して芯(生育)を止めます。

摘芯後はわき芽が出やすくなるので、注意してわき芽かきを行いましょう。

ただし、上段の実は小さくなりますが、家庭菜園では気にすることもないので、放任して栽培することも可能です。

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トマトの摘芯(芯止め)は、普通は5~7段くらいでする、腕試しならしない

病害虫

野菜の中でも病害虫の多い作物で、うまく作るにはかなりの対策が必要です。

疫病(えきびょう)は、梅雨の時期に多く発生し、葉、茎に発生して株を枯らします。ジャガイモと共通する病気ですから、ジャガイモの近くでは発病が多くなります。

青枯病(あおがれびょう)、萎凋病(いちょうびょう)は根から来る病気で、連作すると発生しやすくなります。

モザイク病もよく発生し、葉が細く尖ったり、濃淡のモザイク状の斑点があらわれることがあります。

そうした病気の症状があらわれたときは、早めに抜き取って畑の外で処分し、ほかの株への伝染を防ぎます。

害虫は少ないですが、ウイルス病を媒介するアブラムシやコナジラミ、実に穴をあけるオオタバコガなどが発生することがあります。

病害に抵抗性のある品種を選び、連作を避け、風通しをよくすることが、病虫害を抑えるためのポイントです。

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トマトに発生する主な病気・害虫

コンパニオンプランツ

トマトの根の付近に、ネギやニラの苗を植えると、トマトの土壌感染症の病気に予防効果があるといわれています。

また、トマトの株間にマメ科の落花生を植えると、トマトと落花生は互いの生育を促す働きがあります。

変な形の花が咲いた

変形した花は、鬼花と呼ばれています。

鬼花は奇形果になるので、農家では摘み取ります。

しかし、味は変わらないので、家庭菜園では摘み取らずに収穫して食べるのもよいでしょう。

花が落ちてしまう

肥料が多すぎると、花が落ちてしまうことがあります。

また、低温や高温、肥料不足も、花が落ちる原因になります。

生育初期は黒マルチをして低温を防ぎ、夏は敷きわらなどをして地温の上昇を防ぎます。

朝、葉が内側に巻いているようなら、肥料のやりすぎです。

青い実に穴が

青い実に穴があくのは、オオタバコガの食害によるものです。

見つけしだい捕殺しましょう。

実が割れてしまった

乾燥しているときに急に水やりをしたり、大雨にあったりすると、皮に亀裂が入ることがあります。

マルチや敷きわらで極端な乾燥を防ぎ、株を充実させて環境の変化に耐えられるようにしましょう。

また、昔ながらの品種は皮が厚く、実が割れにくいので、雨よけしなくても育てられます。

尻が黒くなってしまった

尻腐病といって、カルシウム不足が原因です。

石灰水を与えます。

茎に穴があいた

茎に穴

茎の真ん中に穴があくのは、「メガネ」と呼ばれ、異常茎の一つです。

原因は、養分過剰と第1花房の着実不良によるものです。

対策としては、水やりを控え、追肥の間隔をあけます。

苗を徒長させて植える方法もある

苗を30~50cmまで徒長させ、苗を寝かせて植える方法もあります。

植え穴に苗を寝かせておき、根と茎に土をかけて押さえます。

茎から根が出て根の量が多くなり、夏バテせずに遅くまで収穫することができます。

徒長した苗を購入した場合は、このように苗を寝かせて植えつけるとよいでしょう。

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トマトの寝かせ植え

わき芽で苗を増やそう

トマトの挿し芽

トマトのわき芽を挿し芽すれば、苗を増やすことができます。

摘み取ったわき芽を培養土を入れたポットに挿し、発根して新しい葉が出てきたら、畑に植えつけます。

[関連記事]
トマトは摘み取ったわき芽で苗をふやせる

種とり

固定種なら種とりに挑戦できます。

[トマトの固定種]
アロイトマト、世界一、ポンテローザ、ベルナーロゼなど。

種とりは、畑で種とり用に残して置き、完熟したら収穫し、種をゼリーごと取りだしてビニール袋に入れ、日陰で2~3日醗酵させます。

醗酵させたら、ザルに入れてよく水洗いし、水に沈んだものだけを取り出して、新聞紙などに広げて日陰で一週間くらい乾かします。

乾いたら、のりやお茶の空き缶や封筒に乾燥剤とともに入れ、涼しい場所や、冷蔵庫の中で保存します。

トマトをおいしく保存するコツ

味が落ちるため、冷蔵する際は冷やしすぎに注意しましょう。

[常温で保存]
まだ青みが残っているなら、常温で追熟させるとよいです。
冷やしすぎると糖度が落ちるので、食べる1時間ほど前に冷蔵庫に入れるのがベストです。

[冷蔵庫で保存]
完熟の場合は、ポリ袋に入れるか、ラップに包み、冷蔵庫の野菜室で保存します。

[冷凍して保存]
使いきれない場合は、ヘタの部分をくり抜き、ラップで包んで金属トレイにのせ、急速冷凍します。
凍ったら冷凍用の保存袋で保存します。
自然解凍して加熱料理に使いましょう。

覚えておきたいトマトの切り方

1.ヘタを取る

包丁の刃先を使い、円を描くようにぐるりとくりぬいてヘタを取ります。

2.くし形に切る

縦半分に切り、中心に向かって斜めに切ります。

皮のむき方

トマトの皮のむき方は4つの方法があります。

切り込みを入れてから沸騰した湯に入れてむく湯むき、直火であぶる焼むき、冷凍してから流水にあてる冷凍むき、専用のピーラーを用いる方法があります。

[湯むき]
短時間で皮をむきたい場合は湯むきが便利です。
ヘタを取り、おしりに十字の切り込みを浅く入れ、沸騰したお湯へ1個につき10秒ほど入れます。
途中で裏返し、さらに5秒ほどつけます。
皮がむけてきたら、すぐに冷水に取り、切り込みから手で皮をむいていきます。

[焼むき]
1個だけ皮をむきたい場合は焼むきが便利です。
ヘタを取り、おしりに十字の切り込みを浅く入れ、ヘタ付近をフォークで刺し、皮に直火に当ててクルクル回しながらあぶり、皮が焦げてきたら火から外し、手で皮をむきます。

種が気にならない場合はそのままでもよいですが、水分を出したくない料理には、半分に切り、菜箸やスプーンなどで丁寧に種を取り除きます。

種の周りのゼリー部分にはうまみがあるため、捨てずにドレッシングなどに利用しましょう。

加熱するとおいしさアップ

日本ではサラダやつけ合わせとしての利用が多いトマトですが、欧米では加熱料理に使われています。

うまみのベースになるグルタミン酸は、加熱によって増えるため、甘みやうまみがぐっと増え、よりおいしさを感じられます。

また、グルタミン酸は皮の近くに多いため、煮込み料理に使うときは、湯むきせずに皮ごと加熱して利用しましょう。

とくに赤系のトマトはグルタミン酸の量が非常に多いので、加熱に最適です。

フルーツトマトって?

高濃度のトマトの呼び名のひとつで、糖度8度以上あり、フルーティな味わいが特徴のトマトです。

トマトの特定の品種ではなく、トマトを栽培する中で水分を極力抑えながら完熟させて糖度を高め、一般的に糖度8度以上のものをフルーツトマトと呼びます。

生で食べるのはもちろん、煮込み料理に使うとグッとおいしくなります。

夏より秋口の方がうまみは凝縮する

トマトは季節で味が違い、夏のトマトは青臭さのある若々しい味が特徴ですが、秋口のトマトはゆっくり熟し、うまみが凝縮します。

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