知っておきたい野菜の栄養・効能

野菜の栄養や効能について詳しく解説します。

ネギの栄養・効能

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ネギ

[おもな成分]
ビタミンC、葉酸、食物繊維、カルシウムなど。

[おもな効能]
・血管系の病気の予防
・がん予防
・便秘の予防・改善

風邪のひきはじめにネギ湯を飲んだり、喉の傷みには焼いたネギを首に巻くなど、古くから風邪を予防する民間療法がよく知られています。

その薬効の高さはよく知られ、殺菌効果のある薬味としてはもちろん、魚や肉のにおい消しにも使われます。

長ネギの白い部分にはビタミンCと硫化アリルが多く含まれ、緑黄色野菜に分類される緑の部分にはカロテン、カルシウム、ビタミンKなどが豊富に含まれます。

ネギの特徴的な独特のにおいと辛みのもとになるのが、硫化アリル(アリシン)という成分で、空気に触れることで生成されます。

硫化アリルは、疲労回復や糖尿病改善に効果のあるビタミンB1の吸収を高める働きがあるので、ビタミンB1が豊富な豚肉、うなぎ、大豆を原料とした納豆と一緒に食べるとさらに効果的です。

また、硫化アリルは血液をサラサラにする効果があるので、常食してネギをたくさん食べることで、脳卒中や心筋梗塞など、血管系の病気の予防になるほか、がん細胞の増殖を抑える効果をもつとされています。

ネギのカロリー

100gあたり28kcalです。

1本の重さがだいたい100gなので、1本あたり28kclになります。

ネギ1本のカロリー:28kcl
ネギ100gのカロリー:28kcl
ネギ10gのカロリー:2.8kcal

ネギは野菜の中でもカロリーが低い方です。

ネギのにおいは疲労回復に効く!?

においと辛みは硫化アリルによるもので、体内で分解されることでアリシンという物質になります。

これがビタミンB1といっしょに働き、疲労回復や睡眠改善、糖尿病を改善するなどの効果があります。

また、辛みは体を温める効果があり、免疫力を高めるビタミンCも含まれているので、風邪の予防にも効果的です。

風邪の予防・ひきはじめにネギが効く!?

熱い味噌汁にきざんだネギをたっぷり入れて飲みます。

または、きざんだネギと梅干を入れた熱いお湯(ねぎ湯)を飲みます。

ネギのにおい成分である硫化アリルは、体を温め、発汗を促し、熱を下げ、リラックスさせてぐっすり眠らせるなどの効果があります。

風邪の予防に焼いたネギを首に巻く!?

のどの痛みには、焼きネギ湿布といって、ネギをしんなりするくらい焼いてから、カーゼなどに包んで首に巻きます。

最近では、電子レンジなどで加熱して巻くこともあります。

これは、風邪を予防する民間療法の一つとして、古くから知られています。

辛みや独特のにおいは硫化アリルという成分によるもので、発汗作用、体を温める効果、リラックス効果などがあります。

ほかに、強力な抗菌・殺菌作用があるので、のどの炎症を抑えるのに効果的です。

生のまま巻くより、さっと加熱することで、においがやわらぎ、硫化アリルも出やすくなります。

ネギのにおいは不眠症に効く!?

ネギをきざんでキッチンペーパーに包み、枕元に置いておきます。

特徴的なにおい成分の硫化アリルが、リラックス効果をもたらし、眠りを誘います。

だだし、ネギは刺激臭が強く、量が多いと逆効果になってしまうので、においを感じないぐらいの少量が効果的です。

ネギが二日酔いによる疲労に効く!?

アルコールの分解にビタミンB1が消費されます。

ビタミンB1が不足すると、エネルギーがつくられにくくなり、疲労を感じるようになります。

お酒をたくさん摂取すると、ビタミンB1が大量に消費され、疲労感が強くなります。

ネギにはそのビタミンB1の吸収を高める働きがあるので、ビタミンB1が豊富な豚肉、うなぎ、大豆を原料とした納豆と一緒にネギを食べると、二日酔いによる疲労を早く回復します。

ネギを食べて病気にならない健康な体をつくろう

ネギに含まれる成分で注目すべきは硫化アリルです。

ネギ特有のにおいと辛みのもととなる成分の一つで、ビタミンB1といっしょに働き、疲労回復や糖尿病改善に効果を発揮します。

血液をサラサラにする効果もあるので、ネギをたくさん食べることで脳卒中や心筋梗塞などの血管系の病気の予防し、生活習慣病を抑制します。

血液サラサラ効果を最大限に発揮するためには、ネギをきざんで15分ほどそのままおいて、納豆に入れて食べるなど、生のまま食べましょう。

きざんで放置することで空気に触れて酵素反応が進み、血液サラサラ効果が高まります。

また、硫化アリルには強力な抗菌・殺菌作用もあるため、風邪をひいたときにネギを食べて薬の代わりにすることもあります。

薬味として常備したり、納豆はもちろんみそ汁の具に使ったりと、意識して摂るようにして、健康な体をつくりましょう。

ネギが嫌いな人には

ネギに含まれる独特のにおいと辛みが嫌いな人は、においや辛みが強いネギほど加熱すると甘くなるので、ぜひ鍋やすき焼きなどのネギを食べてみてください。

また、水にさらすとにおいと辛みがとれるので、白髪ネギなどにして食べてみるのもよいでしょう。

ネギにもアレルギー?

ネギはアレルギーを起こす可能性の低い食材です。

食品表示法でアレルギー物質の特定原材料7品目の表示が義務づけられてますが、この品目の中にネギは含まれていません。

また、表示が勧められる特定原材料に準ずるもの20品目にもネギは含まれていません。

しかし、ごく稀にネギが原因でアレルギー症状を引き起こすことがあります。

[症状]
腹痛、頭痛、動悸、じんましん、下痢、めまい、発熱、くしゃみ、吐き気、嘔吐、かゆみなど。

ネギを食べたときにこれらの症状が出るようであれば、ネギアレルギーの可能性があります。

ネギアレルギーは、ネギのにおいや辛みのもととなる硫化アリルという成分によって引き起こされるアレルギーです。

硫化アリルは、熱に弱く、水に溶けてしまう性質も持っているため、加熱したり、水にさらしてから食べるとアレルギー反応しない人もいます。

ネギを食べてアレルギーのような症状が出た場合は、直ちに医療機関で受診しましょう。

ネギの毒性について

ネギは人間にとってなくてはならない健康食材です。

最近では血液がサラサラになる効能が注目されるなど、古くから薬効成分のある野菜として知られています。

ただし、ネギアレルギーといって、ネギに含まれる硫化アリルがアレルギーを引き起こすことがあります。

また、犬や猫にとっては毒性のある食べてはいけないものです。

ネギにはアリルプロピルジスルファイドという成分が含まれ、犬や猫が摂取すると、赤血球が破壊され、中毒症状を起こす恐れがあり、最悪の場合、中毒死に至ることもあります。

人間にとっては薬効も高い健康野菜ですが、犬や猫にとっては毒性の高い野菜であるといえます。

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