土作りには、お金をかけない方法もあります。
公園などや林などで、クヌギ類の落ち葉を集め、堆肥にします。
米糠はコイン精米所から無料でもらうことができます。
落ち葉や生ごみでの堆肥作りを行って、お金をかけずに土づくりを行いましょう。
秋になったら、山に行って落ち葉を大量に拾ってきて畑に入れましょう。
身の回りでどのようなものが無料で手に入り、どのようなものが格安で手に入るかにもよりますが、自動精米機などがあれば、米糠が無料で手に入り、それでぼかし肥料を作ることができます。
手間はかかりますが、これによって美味しい野菜を作ることが可能となります。
夏には草を刈って、畑に埋め込みましょう。
秋には落ち葉と籾殻を手に入れて、土に混ぜ込みましょう。
できるだけたくさんの量が手に入るといいです。
全部、無料で手に入りますが、集めるためにそれなりの労力が必要となります。
落ち葉を集めてきて、畑にすきこんだり、ホワイトクローバーなどもいいでしょう。
夏の時期、キャベツなどの株元にホワイトクローバーのたねをまいておくと、マメ科植物に寄生する根粒菌が、空気中の窒素を土に溜め込むため、キャベツなどが栄養として吸収できます。
栽培が終わったら、ホワイトクローバーを緑肥などにして土にすきこむことも可能です。
木をチッパーで粉砕したもの
木をチッパーで粉砕したものや、雑草を畑にまいて、耕うん機で耕すのもいいでしょう。
これらは有機物ですので、肥料化しないといけません。
あくまでも堆肥なので、土壌改良材といったところです。
養分が少ないので、別途肥料が必要です。
緑肥で土壌を豊にしよう
緑肥とは、栽培している植物を、収穫せずにそのまま畑にすきこんで、植物と土を一緒に耕して、あとから栽培する作物の肥料にすることを言います。
窒素肥料は貴重なものだったので、人間の糞尿や取れすぎた魚、食用にならない海藻などとともに肥料として緑肥はよく使われていました。
バクテリアとの共生によって、空中の窒素を同化し、クローバー、ルピナス、ウマゴヤシ、レンゲソウなどが多く用いられていました。
緑肥によって、土の水はけ力や保水力が高まります。
有機物が増加するので、土壌中の微生物の繁殖が促進されます。
また、土壌中の微生物のバランスが良くなるため、害虫の発生が少なくなります。
土壌の塩類濃度を下げてくれるはたらきもあります。
緑肥として使用される植物には、マメ科やイネ科の植物が多く見られます。
雑草などを利用してもいいでしょう。
ひまわり、ライ麦、とうもろこし、マリーゴールド、レンゲソウ、クローバー、大豆、などが使われます。
緑肥作物はいろいろな効能を持っていることはすでに見てきたとおりですが、団粒構造をもっているため、排水性が改善し、水はけがよくなってより良い土壌になってくれます。
根から出される多糖類を主体とする有機物が、微生物の餌となって、土壌の有機物を分解し、ビタミンなどを生成してくれます。
作物を健全に育てるのに役立ててくれるでしょう。
微生物は数よりも種類が多いほうがいいのです。
有用な微生物を増殖し、土壌中のセンチュウを抑制したりなどの効果もありますので、緑肥は非常に有効な土づくりになります。
土壌を肥沃化し、土にすきこんで土壌に休息を与えます。
物理的、化学的、生物的な改善が望めます。
地力の維持と、有害なセンチュウの防除に役立てることが可能となるのです。
お金をかけない土づくりの極意
いまは、土づくりを格安で行うことができますので、何が何でも無料でやろうとは思わず、格安で費用対効果の側面から見て有効な資源を調達し、土づくりを行っていくと良いでしょう。
図書館などでも土づくりの本を無料で借りることができます。
(文/渡邉ハム太郎)