野菜には、それぞれ栽培に適した時期というものがあります。
さらに同じ野菜でも、品種によって栽培の時期が異なることもあります。
早く種をまいたり、早く植えたからといって、それだけ早く育つわけではありません。
適した時期からずれると、うまく育たず、ダメにしてしまうこともあります。
かならず栽培に適した時期に栽培するようにしましょう。
種まきや植え付けの時期を守らないといけないのはなぜ?
家庭菜園を長年やられていても、野菜の栽培適期を守らない方がいます。
野菜の栽培適期の重要性を認識されていないようです。
では、なぜ栽培適期を守らないといけないでしょう?
栽培適期とは、その名の通り、野菜の栽培に適した時期です。
野菜や品種にはそれぞれ種まき時期や植え付け時期が定められています。
野菜によっては、種まきの時期が短い期間で定められています。
その短い適期を守ることは、野菜を育てる人の負担になります。
だとすれば、少しくらいずれても問題はないような気がします。
しかし、なかなかそういうわけにはいかないのです。
例えば、タマネギの品種であるO・P黄の栽培適期表を見てみてください。
種まき時期と苗の植え付け時期がピンポイントで定められています。
タマネギの栽培では苗作りがもっとも重要です。
もし、タマネギの種を早くまいてしまうと、大苗になってトウ立ちしてしまう恐れがあります。
種まきが遅いと、苗がじゅうぶんな大きさにならず、寒さで枯れてしまったり、小さい球になってしまうこともあります。
ですから、定められた期間に種まきを行うことがとても大切なのです。
野菜には成長に適した温度がある
種の発芽に適した温度、根が張るのに適した温度、葉が大きくなるのに適した温度、花が咲くのに適した温度、実が肥大するのに適した温度があります。
野菜によって栽培適温は異なり、とくに秋冬野菜は、生育期が高温から低温へと移り変わるため、種まきが少し遅れただけで、生育がひどく遅れたり、じゅうぶんに育たなかったりします。
では、早く種をまけばいいかというと、これもダメで、高温で発芽しなかったり、発芽しても病気や害虫の被害にあいやすかったりします。
適期より遅くてもダメ、早くてもダメで、適した時期に種をまくことが大切なのです。
夏野菜は早く植えたらダメ
4月上旬になると、夏野菜の苗が出回り始めます。
しかし、夏野菜は高い気温を必要とする野菜です。
店で売られているからと、早い時期から畑に植えると、霜でやられてしまうことがあります。
一般地では、夏野菜の植えつけ時期は5月のゴールデンウィーク頃が目安です。
秋冬野菜は涼しくなってからスタート
秋冬野菜は、涼しい気候を好みます。
種を早くまいて暑い時期から栽培をスタートさせると、病気が出たり、害虫の被害を受けやすくなったりします。
一般地では、秋冬野菜のスタートは暑さが和らぐ9月上旬頃が目安です。
種袋の裏を見よう
通常、種袋の裏に種まき時期、定植時期、収穫時期が記されています。
この時期に栽培するのが確実です。