サニーレタスは、結球してないリーフレタスで、葉先が少し赤茶色で縮れて波打っているのが特徴です。
正式名はプライツヘッドといって、一般的に呼ばれるサニーレタスとは品種名ではなく、商品名です。
味は淡白で苦みが少なく、歯ざわりはやわらかいので、サラダに向いています。
栄養的には、玉レタスと比べてビタミン類が多く、とくにビタミンAは10倍も含まれています。
[関連記事]
プランターでリーフレタス(サニーレタス)を育てよう
目次
サニーレタスの育て方
サニーレタスは結球しないリーフレタスのひとつで、玉レタスに比べて生育期間が短く、栽培が容易です。
冷涼な気候を好み、25度以上になると生育は抑制され、病気の発生が多くなるので、秋の栽培が適しています。
比較的暑さ寒さに強く、生育期間も短いので、初心者でも育てやすい野菜です。
概要
生育温度 | 15~20℃。 | ||||
---|---|---|---|---|---|
土壌酸度 | 6.0~6.5。 | ||||
連作障害 | あり。1~3年以上あける。 | ||||
育てやすい品種 | レッドファイヤー、レッドウェーブなど。 | ||||
元肥 | 苦土石灰と元肥を入れる。 | ||||
種まき時期(苗作り) | 春と秋。 | ||||
苗の植え付け時期 | 苗の本葉が3~4枚になったころ。 | ||||
苗の植え付け方法 |
畝幅:90cm。 黒マルチ:有効。 株間:2列、25~30cm間隔。 |
||||
栽培中の管理 |
害虫対策:苗を植えたら防虫ネットなどでトンネルする。 手入れ:こまめに観察して、害虫は見つけしだい取り除く。 |
||||
収穫時期 | 株の直径が25~30cmの大きさになったら収穫する。 | ||||
病害虫 |
害虫:アブラムシ、オオタバコガ、ナモグリバエ(ハモグリバエ)、ヨトウムシなど。 病気:斑点細菌病、腐敗病、すそ枯病、根腐病、灰色かび病など。 |
ポイント
- 種が小さいのでペレット種子が種まきしやすい。
- 苗を深めに植えると病気が出やすくなるので、浅めに植える。
- 外葉をかきとって収穫すると長期間収穫できる。
栽培時期
※品種や地域によって栽培時期は異なりますので、事前に確認してください。
サニーレタスは冷涼な気候を好むので、秋の栽培が適しています。
育てやすい品種
レッドファイヤー、レッドウェーブなど。
[レッドファイヤー]
耐暑性、耐病性にすぐれ、生育は旺盛で作りやすいサニーレタスです。
葉は幅が広く、周辺から内部へと色鮮やかな赤褐色と若草色になり、表面はちりめん状になります。
葉質はやらかくて味もよく、家庭菜園にも向いています。
[レッドウェーブ]
耐寒性にすぐれ、冷温化でも旺盛に育ち、尻腐れも少なく、作りやすいサニーレタスです。
葉色は鮮やかで厚みがあり、葉質はやわらかくて味もよく、初心者でも育てやすいです。
苗を作る
畑に直接種まきをして育てることもできますが、苗を作って畑に植えつけた方が管理が楽に行えます。
サニーレタスはレタスの仲間で、発芽適温は15~20度です。涼しい気候でよく育ちます。
好光性の種子で光があった方が発芽が促進されるので、土はうすめに被せます。
トレーやプランターなどに種を筋(すじ)まきやばらまきします。
覆土が厚いと発芽しないので、土を薄くかけ、発芽するまでぬれ新聞をかけて涼しい場所に置きます。
芽が出はじめたらすぐに新聞紙を取り除き、涼しい場所で育てます。
本葉2枚ぐらいで9cmポリポットに2~3本ずつ植え替えます。
苗が本葉3~4枚になったら、畑に植えつけます。
畑の準備
サニーレタスは連作すると障害がでやすくなるので、サニーレタスを含むキク科の野菜を1~3年は育てていない場所を選びます。
また、酸性の土壌を嫌うので、サニーレタスを育てる場所はかならず苦土石灰で中和します。
苗を植える2週間前までに、畝に苦土石灰を施して耕しておき、1週間前に、畝に元肥を入れてよく耕し、畝を立てて黒マルチを張ります。
黒マルチは、雑草の抑制や、地温を上げる効果に期待できます。
苗を植える
苗の本葉が4~5枚になったら、準備しておいた畝に植えつけます。
2列で、株間を25~30cmとし、畝に根鉢と同じ大きさの穴を掘ってたっぷり水をやり、水がひいたら、根鉢を崩さないように丁寧にポットから苗を取り出し、植えます。
深植えすると病気がでやすくなるので、浅めに植えます。
植え終えたら、まわりの土を株元に寄せて押さえて株を安定させ、水やりをします。
害虫対策
サニーレタスは病害虫の少ない作物ですが、アブラムシ、オオタバコガ、ハスモンヨトウなどがつくことがあります。
生育初期に葉を食害されると生育が著しく悪くなるので、防虫ネットでトンネルした方が安心です。
手入れ
防虫ネットでトンネルしていてもアブラムシなどがつくことがあるので、こまめに観察して、見つけしだい取り除きます。
収穫
株の直径が25~30cmの大きさになったら収穫します。
外葉を倒し、株元にハサミを入れて切り取ります。
外葉をかきとりながら長く楽しむ
株数が少ない場合は、外葉をかき取りながら収穫すると長く楽しめます。
一度にたくさん取ると株が弱ってしまうので、外葉を数枚かき取って収穫します。
かき取りながら長く収穫を続けるためには、生育の様子を見ながら、生育が落ちているようであれば、株のまわりに化成肥料をまきます。
暑い時期に種をまくには
サニーレタスの発芽温度は15~20度です。
20度以上の気温のときに種をまく場合は、種を一日水につけ、3日間冷蔵庫に入れてからまくと発芽しやすくなります。
ペレット種子が便利
レタス類の種は非常に小さいため、一粒ずつ種をまくのが大変ですが、種にコーティングを施したペレット種子はまきやすくて便利です。
コーティング種子は、粒が大きいので、一粒ずつ簡単に種をまくことができます。