栽培用の野菜の種は、ホームセンターや園芸店などで購入できます。
珍しい西洋野菜や伝統野菜などの種は、インターネットの通販で取り寄せることもできます。
種から育てれば、スーパーなどであまり見かけない珍しい野菜を育てることもできます。
初心者が種から育てる場合は、短期間で収穫できる小型の葉もの野菜が育てやすくておすすめです。
また、なるべく耐病性が強いものを選ぶと育てやすいでしょう。
種から育てる野菜
大根に代表される根が土の中深くに伸びる根もの野菜は、移植を嫌い、苗をつくって植え替えると形がいびつになってしまったり、又根になることが多くあります。
このため、プランターに直接種をまいて育てなくてはなりません。
枝豆やインゲンなどの豆類は、種が大きくて発芽率もよく、種から育てたほうがよいです。
小松菜やホウレンソウなどの葉もの野菜は、たくさん育てたいため、種から育てます。
[葉もの野菜]
小松菜、ホウレンソウ、シュンギク、チンゲンサイなどの葉を食べる野菜は、成長が早く、たくさんつくることになるので、プランターに種をまいて育てます。
[実もの野菜]
枝豆やインゲンなどの豆類は、発芽率がよく、初期の生育にもあまり手間がかからないため、種から育てます。
[根もの野菜]
カブ、人参、大根、ラディッシュなどの根を食べる野菜は、移植を嫌うため、種から育てます。
育てやすい野菜
[生育期間が短い野菜]
ベビーリーフ、小松菜、ホウレンソウ、ルッコラ、チンゲンサイなど。
[ミニタイプの野菜]
ラディッシュ、小カブ、ミニ人参、ミニ大根など。
種の購入
種はまず、直射日光にさらされている陳列棚のものは避けましょう。
次に種の購入で大切なことは、栽培適期に合わせて購入することです。
種は袋に入って販売されているので、種袋に記載されている情報をチェックして、育てやすいかなども判断しましょう。
また、種まきの適期を逃さないように少し早めに購入しておくことも大切です。
種袋の見方
種の袋には、種まき時期などの品種の特徴や、有効年月、生産地、発芽率、育て方などが情報が書かれています。
種を購入するときはそれらの情報をかならず確認します。
まず、特性や作型、栽培のポイントや収穫までの日数をチェックして、栽培可能かどうかを判断します。
さらに、種は古すぎると芽が出ないことがあるので、なるべく新しいものを選びます。
また、新しいものでも、直射日光にあたって陳列されていたり、高温下に置いてあった種は、発芽能力が低下していたりする場合があるので注意しましょう。
有効期限を確認しよう
種も生きているもので、 種には寿命があります。
種袋の裏に有効期限が記載されているので、購入時にかならず確認します。
発芽率を確認しよう
種には発芽しやすいものと発芽しにくいものがあります。
種袋の裏に発芽率が記載されているので、発芽率が低いものは、少し多めに種をまきます。
F1ってなに?
異なる品種を交配して得られる作物の優良品種のことです。
「F」は雑種を意味し、「1」は一代目を意味します。一代交配種、交配種、ハイブリッド種など、いろいろな言い方があります。
F1に対するのが、固定種や在来種といわれるものです。
つくった野菜の中からよいものを選別して種をとるという方法を繰り返して固定された、遺伝的に安定した品種です。
プランターで育てるのにどちらが適しているといちがいには言えません。
それぞれの特徴を理解したうえで使い分けましょう。
種に色がついているのはなぜ?
市販されている野菜の栽培用の種は、さまざまな加工したものがあります。
ペレット種子、フィルムコート種子、ネーキッド種子などが代表的です。
必要に応じて使い分けるとよいでしょう。
いずれも薬剤をしようしているので、誤って口に入れないように注意してください。
[ペレット種子]
小さな種や不整形の種をまきやすいように球状に加工した種です。
[フィルムコート種子]
殺菌剤と着色剤でコーティングされた種です。
[ネーキッド種子]
ホウレンソウの種などで、発芽しやすくするために硬い皮を取り除いた種です。
[シーダーテープ(シードテープ)]
水溶性のテープに、一定の間隔をあけて種を封入したものです。
種の保存
野菜の種類によって異なりますが、時間がたつにつれて発芽率が悪くなります。
ネギや人参の種などのように、年内でないと発芽しないものもあります。
種の袋には有効期限が書いてありますから、期限内にまくようにしましょう。
使いきれずに余った種は、乾燥状態を保つことで保存できます。
保存するときは、湿気が入らないように袋の口をセロテープなどでしっかりとめて、冷蔵庫で保存します。
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