野菜をプランターではじめて育てるとき、「どんな土を?肥料は?」など、道具をそろえることに関心が向きがちですが、そのほかにも野菜を育てるうえで大切なことがあります。
プランターで野菜を育てるには、日当たりや風通し、水はけなどの環境が野菜の生育に大きく影響します。
適さない環境で育てていたり、水をやりすぎてしまうと、株が弱り、病気や害虫の被害にあいやすくなります。
プランターの置き場が野菜の栽培に適さない環境でも、すこし手を加えるだけで、多少の悪条件はカバーできます。
狭いスペースで育てたい
思うがままにプランターを増やしていくと、すぐにスペースがいっぱいになってしまいますので、計画的にスペースを活用しましょう。
多くの種類をつくりたいときは、一つのプランターで数種類の野菜を育てる混植(寄せ植え)がおすすめです。
すぐに収穫したい
すぐに収穫したい人にぴったりなのが、葉もの野菜です。
主に小松菜やホウレンソウ、ルッコラやベビーリーフレタスなどで、早いものでは1か月ほどで収穫できます。
日あたり
一部の野菜を除いて、ほとんどの野菜は日当たりのよい環境を好みます。
野菜が花を咲かせ、実をつけるとき、もっとも影響を受けるのが太陽からの光です。
とくに、トマト、ナス、ピーマン、オクラなど、夏に収穫できる夏野菜は、強い日差しが必要です。
反対に、ルッコラなどは、日差しが強すぎると、苦み成分が強くなって味が落ちてしまいます。
庭をよく観察して、強い日差しが必要な野菜はもっとも日のあたる場所に、弱い日差しを好む野菜は強い日差しを好む野菜の陰となる場所で育てましょう。
風通し
野菜にとって、風通しも大切な要素です。
狭い場所にプランターを多く並べたり、葉が茂りすぎて風通しが悪いと、病気が発生しやすくなります。
壁などで風がさえぎられて、どんよりと空気がこもってしまうような場所はよくありません。
風通しのよい場所に、適度な間隔あけてプランターを置きましょう。
水やり
水やりはプランターで野菜を育てるときの基本です。
水やりは、水分補給だけでなく、土の養分を溶かすはたらきや、土にたまった古い水や空気を洗い流すはたらきもあります。
ただし、水を何度もたくさん与えればいいというわけではありません。
水をやりすぎて土が常に濡れていると、根腐れといって、根が窒息したりして生育が悪くなり、枯れてしまうこともあります。
一日の土の乾きぐあい、葉のしおれぐあいなどをよく観察して、土の表面が乾いたらたっぷりと水をやります。
原則として水やりは朝に行いますが、夏場は乾燥しやすいので、土が乾いたら朝夕の2回水やりをします。
環境にあった野菜を選ぼう
野菜といっても、種類はたくさんあり、種まきや植えつけの時期、栽培期間の長短、収穫期など、野菜に適した条件はそれぞれです。
その野菜がどんな環境なら生育するのかをよく調べて、自分の環境にあった野菜を選ぶと失敗は大幅に減ってくるでしょう。