家庭菜園コラム

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野菜から食べる「ベジファースト」で痩せる?

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ご飯を食べるとき、どの順番で食べていますか?順番は決まっていますか?

お腹が空いている場合などは、ついついお米からぱくっといってしまうのではないでしょうか。

お米からご飯を食べることは、悪いことではありません。

しかし、GI値やダイエットの観点から見ると、ベジファースト、つまり野菜から食べたほうが効果的なのです。

今回は野菜を先に食べるというベジファーストの観点から野菜を考察していきましょう。

昔の日本人と野菜

日本人の食生活。

昔は生野菜というのはほとんど食卓に上がらなかったのをご存知ですか?野菜の製造過程、すなわち家庭菜園や農業において、害虫が多く発生し、また江戸時代から明治時代にかけては農薬もほとんどなかったため、生野菜というのは食べられていなかったそうです。

野菜を食べるチャンスといえば、お漬物やぬか漬けにしたもの、それから汁物などがメインでした。

多少なりとも野菜は取っていたようですが、それでも、昔の人は野菜の摂取量が相対的にみて少なかったことが想像できます。

江戸時代や明治時代は、それほど肥満の人はいなかったでしょうから、お米、汁物、魚、そして漬物で野菜を摂取していたのだと想像できます。

野菜は日本中で作られていましたが、多くが汁物や漬物になり、保存食として使われていたようです。

そして、そんな食生活に生野菜が登場したのが1949年頃です。

ちょうど戦争が終わって、GHQがやってきて日本人の食生活をチェックし、生野菜を食べるよう農薬の使用を徹底し、そして寄生虫が蔓延していた当時の一般人の市民社会に、化学肥料をもたらしてぎょう虫などをすべて駆除したのです。

これによって、徐々に日本にも生野菜のサラダが浸透していきました。

これは大きな食生活の変化ではないでしょうか。

これを書いている私は今41歳ですが、幼い頃はまだ食卓に漬物が多く並んでいました。

さすがに1949年は生まれていませんが、その文化を引きずっている両親が作った食卓は、まだ漬物が多かったのです。

明治以降の祖父母や両親の食生活が継承されていたといってもいいでしょう。

このようにして、日本人と野菜(とくにサラダ)はそれほど深い関わりがあるわけではないのです。

もちろん江戸野菜や京野菜といった地域独特の野菜は登場していましたし、このコラムでも何度かご紹介してきましたが、現代人のように、野菜をたっぷりたべてダイエットする、といった価値観はなかったのかもしれません。

そもそも、太っている人がそれほどいなかったものと思われます。

食べ方はどれが正しい?

ベジファーストから話が少しそれてしまいました。

日本人の食生活で、昔は漬物を使って茶碗をきれいにしていたのではないでしょうか。

お坊さんが修行でおこなうみたいに、最後はお茶を茶碗にいれて、漬物でこそぎながら食べるというふうに、きれいに使っていたものと思われます。

つまり、ベジファーストの反対で、ベジラスト(という言葉はないですが)。

野菜は食物繊維が豊富ですから、最初に食べてお腹の調子を整えるという食べ方は、理想的です。

しかしベジラストだとそれができません。

現代人の食生活は、健康を気にしている人は特に野菜を多く食べるものと思われます。

そして、私の小さい頃は「三角食べ」というものが推奨されていた気がします。

三角食べとは、ご飯、味噌汁、おかずを三角において、ちょこちょこつまんで三角形になるように食べていくというものです。

これは、私のような古い世代の人間が指導されたものなのですが、主に学校給食で指導されてきました。

私たちが小さい頃はまだパン食がメインですから、パン、牛乳、そしておかずを三角に食べていくものです。

これはしっかり食べる、バランスよく好き嫌いせずに食べるというものの他に、口内調味といって口の中で唾液がまじりあい、より美味しく食べられるという試みもあったようですが、いまの学校給食では三角食べは実施されていません。

三角食べはもう昔の時代のものなのです。

それと同時に、お茶や牛乳で食事を押し込む形になってしまいますから、消化の面でどうなのか?という疑問もわきます。

ベジファースト、ベジラスト、三角食べ。

この3つの食べ方なら、ベジファーストがもっとも体に良さそうです。

なぜなら、野菜を最初に食べることで、血糖値が急激にあがらず、血糖値をおだやかにしてくれるため、健康的な食生活を送ることができそうだからです。

また同時に、GI値もあがらないので、健康に非常に良いものと思われます。

ダイエットにはベジファースト?

そして、ダイエットに最も良いのは、ベジファーストではないでしょうか。

野菜を最初に食べると、満腹感がありますよね。

満腹中枢というものが脳のなかにあり、20分ほどかみ続けることで満腹中枢が刺激され、お腹がいっぱいのサインがでるものとされます。

よって、最初に野菜を食べて血糖値をおだやかにし、そしてお腹いっぱいのサインを体中にめぐらせることで、食べ過ぎを防止するのです。

ダイエットには、運動よりもまずはなんといっても食生活の改善が大切ではないでしょうか。

食べすぎを抑えて、ご飯やおかずをお腹いっぱいになるまで食べないことが大切です。

そのためにも、ベジファーストは非常に合理的な食べ方だといえるでしょう。

しかし将来はどうなるかわからない!

しかし未来はまた別の栄養学が出てくるかもしれません。

学問といいますか研究は常に進んでいますので、ベジファーストがかならずしも最良のものとは限らず、途中でもっともっと良い方法、良い食べ方が出てくる可能性は十分あります。

いまのところ、ベジファーストがおすすめなだけであって、絶対的な真理といったわけではないのが残念ですね。

つねに最新の情報に知識をアップデートして、食べ方の研究をしていくことが重要です。

また、私たちの将来は、いま貧しい人が増え、将来的にはさらに貧困の加速が予想されます。

そうなると、野菜は贅沢品ということになるかもしれません。

規格外の野菜を活用することはもちろんのこと、自分で野菜を育てることもとても重要になってきますね。

そして、野菜が贅沢品になってしまっても、野菜を食べないわけにはいきませんから、コンビニのカットサラダでも良いので、食べましょう。

食事の最初に野菜をとることで消化吸収を促進し、胃腸に優しい食事を心がけることができます。

野菜が欠乏してはいけない!どんなときも野菜を

実は私も風邪を引きまして、同時に逆流性食道炎と診断されたこともあり、食事のとり方、そして野菜との付き合い方は多いに考えさせられるものです。

野菜はなくてはならないものです。

私は子供の頃、あまり豊かな食生活とはいえず、ビタミンが足りなくて肌が真っ黄色に染まってしまったことがあります。

炭水化物ばかり食べていたので、家族全員の肌が、異常な黄色の黄疸になってしまったのです。

また、便秘もひどく、病院にかつぎこまれるほどでした。

野菜はビタミン面だけでなく、食物繊維でお通じを解消してくれるなど、体をケアしていく上で欠かせないものです。

よって、野菜を積極的に食べましょう。

なかなか忙しくて食べられないのであれば、コンビニの100円野菜でも構わないのです。

まずは身近に野菜のある生活を送りましょう。

コンビニに野菜があることに感謝して、ぜひとも食事の最初に野菜、利用してみてください。

(文/渡邉ハム太郎)

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