ファイトケミカルと言う言葉を聞いたことがありますか?
ファイトケミカルとは、野菜などに含まれる物質のことです。
抗酸化力をアップし、免疫力などをアップしてくれるので、体を丈夫にしてくれます。
植物に含まれるファイトケミカルを知って、健康で長生きしてみませんか。
健康維持に役立つファイトケミカル
ファイトケミカルは、植物や果物などから発見された物質で、抗酸化力を持ちます。
また、免疫なども向上してくれるので、体を丈夫にすることができます。
風邪などもひきにくくなり、健康維持や体力増強に役立つのではないかと考えられ、研究が進められているものです。
とくに、私たちの体は放置しておくと錆びついてしまうのですが、これを酸化と呼びます。
物質が酸素と結びつき、酸化してしまうのです。
酸化するパワーが強い酸素を活性酸素と呼びます。
これを除去するものが、抗酸化力となります。
酸化を防いでくれる抗酸化力があるので、体内を錆びつかせることを防いでくれるパワーがあるのが、ファイトケミカルなのです。
酸化するとさまざまな病気の原因となります。
がんや認知症、生活習慣病なども、酸化に関係があります。
これらの病気を防ぐためには、ビタミンやミネラルなどを多く摂るとともに、ファイトケミカルを取り入れることで、病気を防いでくれるパワーがあるのです。
ファイトケミカルは1500種類以上ある!
ニンジンやカボチャなどには、カロテンがふくまれています。
これもファイトケミカルのひとつです。
また、赤ワインなどに豊富に含まれているポリフェノールなども、ファイトケミカルの一種とされます。
現在、見つかっているファイトケミカルは1500種類以上になります。
ほとんどの野菜に、ファイトケミカルは含まれているのです。
そのため、若々しくて健康な体を保つためには、ファイトケミカルを摂取すること、すなわち野菜を食べることは欠かせないことなのです。
動物とは違い、厳しい環境で生存しなくてはならない野菜たち
植物は動物とは違って、自分で好きな環境を選んで移動することができません。
そのため、厳しい環境で生きていかなければならなかったのです。
そのため、自己防衛本能として、ファイトケミカルを備えました。
紫外線や雨風などから身を守るために、抗酸化力や抗菌力を自ら生み出しました。
害虫や動物などから逃げられないため、においを出すなどして敵を遠ざけます。
色素、香り、苦味、からみなどに含まれる成分が、ファイトケミカルなのです。
人間の体はファイトケミカルを作り出せない
人間の体は、ファイトケミカルを作り出すことはできないので、野菜の形で取り込む必要があります。
野菜を食べてファイトケミカルを取り入れて、抗酸化力をアップさせ、アンチエイジングや生活習慣病予防などに役立てることができるでしょう。
野菜は、いろや匂いが豊富で、見た目やにおいだけでも十分楽しむことができます。
渋みなどの味わいも、深い味わいを生み出すことができるのです。
それもこれも、ファイトケミカルのパワーです。
ファイトケミカルは、第七の栄養素
ファイトケミカルは、第七の栄養素と呼ばれています。
人間の生命を維持するのに、糖質、タンパク質、脂質、ビタミン、ミネラルの5つが必要です。
それに、第六の栄養素として食物繊維、第七の栄養素としてファイトケミカルが注目されています。
ファイトケミカルとは、植物を意味するギリシャ語のphyto(ファイト)と、化学物質を意味するchemical(ケミカル)で、植物性化学物質のことをいいます。
植物の色素や香り、アクの部分などにファイトケミカルは含まれています。
1日に必要なファイトケミカルは野菜350グラム分
だいたい、野菜を350グラム、果物を200グラムぐらい食べると、1日に必要なファイトケミカルを摂取することができます。
厚生労働省が推奨している量と同じぐらいですね。
両手いっぱい程度の野菜を食べることになります。
健康的に食生活を送るためにも、野菜は積極的に摂りましょう。
サラダなどにしてもいいですし、味噌汁などでもいいでしょう。
ちなみに、青汁ドリンクや野菜ジュースなどでもファイトケミカルは十分摂ることができますので、野菜不足を感じたら、ジュースなどで補っていくと、食べやすいでしょう。
野菜や果物を原料として、摂取しやすい食品で、ファイトケミカルを体に補うのです。
ファイトケミカルの7色を覚えよう
ファイトケミカルは、7色の野菜から取ることができます。
野菜には色鮮やかなカラーがあります。
赤、オレンジ、黄色、緑、紫、黒、白の7色で、これらをバランスよく取ることによって、ファイトケミカルをよりよく摂取することができます。
毎日毎食で食べようとすると大変ですので、週単位でバランスを取ってみると良いでしょう。
赤はリコピンなどです。
トマトやスイカなどに含まれます。
カプサイシンも、トウガラシなどに含まれています。
体を温め、体脂肪を燃焼してくれます。
オレンジはβカロチンなど。
にんじんやかぼちゃに含まれています。
体内でビタミンAに生まれ変わり、免疫力をアップさせます。
黄色はルテイン、とうもろこし、ほうれん草、ブロッコリーなどに含まれます。
紫外線などからのダメージを防いでくれます。
目などに効果的です。
緑はクロロフィル。
ほうれん草や緑のピーマン、オクラなど緑色の野菜が光合成を行うのに必要な色素となります。
アレルギーを抑えてくれる効果もあります。
紫はアントシアニン、ブルーベリーやナスなどの紫の色素です。
ポリフェノールです。
視力低下などを防いでくれます。
黒はカテキン、緑茶などに含まれます。
抗菌作用を持っています。
カテキンを増量したお茶なども多く売られています。
クロロゲン酸はアクにふくまれます。
ジャガイモやゴボウ、コーヒーマメなどに含まれます。
独特のにおいや苦味があります。
活性酸素を除去してくれます。
白はメチルシステインスルホキシド、にんにくやネギなどに含まれる独特のからみや香りのもととなるものです。
免疫を活性化させます。
がんなどを予防してくれます。
イソフラボンなどは大豆に含まれています。
ファイトケミカルを意識して、健康野菜生活!
いかがでしたでしょうか。
野菜や果物にあるファイトケミカルについて見てきました。
ファイトケミカルは野菜に含まれる独特の化学物質で、食べた人間の体を健康に導いてくれます。
野菜を食べることは健康への近道だと昔から言われています。
その裏付けをしることで、より知識を深めることができます。
野菜をサラダや味噌汁などにして、具沢山のスープなど、たくさんの調理に使えます。
副菜を豊富にとって、美味しく野菜を食べましょう。
また、ファイトケミカルはまだ未発見なものを含めると、1万種類以上の種類があるとされています。
今後も野菜から見つかるファイトケミカルが私たちの体を健康にしてくれます。
とくに抗酸化作用がありますので、がんの予防や生活習慣病などを防いでくれます。
野菜をたっぷり食べることで、自然と病気知らずの健康で長生きができるようになるでしょう。
ファイトケミカルは人間の体からは作り出すことができないので、野菜で取り入れる必要があります。
ぜひ積極的に野菜をモリモリ食べて下さい。
(文/渡邉ハム太郎)