有機栽培では土の中の菌を育てるために農薬を使いません。
害虫対策には、防虫ネットのトンネルがもっとも有効な方法で、ほとんどの害虫を防ぐことができます。
最初に防虫ネットをかけたり、追肥のときにいったんネットをはがすなど、多少の手間はかかりますが、防虫ネットをかけることで害虫の発生は激減します。
トンネル内に害虫が発生していないか観察するだけで、収穫を迎えることができます。
防虫ネットをじょうずにかけるコツ
防虫ネットの使い方にはコツがあります。
まず、防虫ネットをかける畝を綺麗にすることです。
草はすべて取り除きます。
草に害虫がついていては、ネット内で害虫が増えてしまいます。
次に、種まきや苗の植えつけと同時に防虫ネットをかけることです。
苗を植えればすぐに害虫が寄ってきますし、芽が出ればすぐに害虫に卵を産みつけられます。
そして、防虫ネットの裾は隙間がないように土をかけて埋めることです。
ネットの裾を埋めていないと、隙間ができて害虫が入りますし、強風などではがれてしまうこともあります。
種まきや苗の植えつけを行ったら、同時に防虫ネットでトンネルし、ネットの裾に土をかけて隙間のないようにします。
種まきや苗の植えつけを行うときに防虫ネットをかける時間も考慮し、余裕を持って作業を開始しましょう。
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それでも害虫は発生する
やっかいな害虫の一つにヨトウムシがいます。
ヨトウムシは昼間は土に潜っているため、防虫ネットをした後にトンネル内で見つかることがよくあります。
トンネルをかける前に土の中に潜むヨトウムシを見つけて退治するのは困難です。
防虫ネットでトンネルしたからといって安心せず、トンネルをした後もよく観察して、害虫を見つけたらすぐに退治しましょう。
防虫ネットの網目の大きさ
防虫ネットの網目には1mm目の大きいものから、最近では0.4mm目以下の非常に小さいものまであります。
1mm目のものは価格が手ごろで入手しやすいですが、アブラムシやハモグリバエなど非常に小さい害虫を通してしまいます。
0.4mm目など非常に小さいものは、ほとんどの害虫を防ぐことができますが、風が抜けにくく内部が蒸れやすい状態になっていまいます。
1mm目でもバッタ、モンシロチョウ、ヨトウムシ、カブラハバチなどの害虫を防ぐことができますので、家庭菜園では一般的な1mm目、もしくは農家でよく使用される0.8mm目の防虫ネットを選ぶとよいでしょう。
防虫ネットは切らずに使おう
畝の長さに合わせて防虫ネットを切ってしまいがちですが、畝の長さが変わると使えなくなってしまうため、切らずにつなげたまま使います。
使い終わったら、ロール状に巻いておけばスペースをとりませんし、日のあたらない場所に保管すれば10年ほどは使えます。