有機栽培に限らず、土づくりは野菜づくりの基本です。
よい野菜づくりをするためには、まずはしっかりと土を耕して、よい土づくりをすることです。
完熟堆肥をたっぷり畑に入れて、微生物やミミズなどがたくさん生息する、土がふかふかになり、通気性や水もち、水はけのよい土を目指します。
よい土で野菜を育てると、土壌病害発生しにくくなります。
天地返し
水はけが悪いときなどは、上層の土と下層の土を入れ替える天地返しを行います。
天地返しをすることで、雑草の種や害虫の潜む上層の土と深い部分の下層の土が入れ替わります。
連作障害や病害虫の被害を減らすことができます。
手順1
表面の土を30cm掘り上げます。
手順2
さらに深い場所の土を30cm掘り上げます。
手順3
1で掘り上げた表層の土を下層に埋め戻します。
手順4
2で掘り起こした深い場所の土を上層に埋め戻します。
土の酸性度を中和する
日本の土壌は一般的に酸性寄りで、通常の状態でも徐々に酸性に傾く傾向にあります。
野菜ごとに栽培に適した土壌酸度があり、土の酸度がその野菜に合っていないと、生育が悪くなるだけではなく、病気を引き起こすこともあります。
そこで、野菜に合った酸度に調整する必要があります。
土の酸度は市販のpH測定キットを使用することで調べることができます。
土の酸度は7.0で中生、それよりも数値が低ければ酸性、高ければアルカリ性になります。
野菜の多くは弱酸性から中性の土を好みます。
酸度を調べたら、pHが6~6.5になるように有機石灰を全面にまいて耕し、酸度を調整します。
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土に優しい有機石灰
堆肥を入れる
天地返しをした畑に堆肥をたっぷり入れます。
有機質の堆肥を入れることで、土がふかふかになり、通気性や水もち、水はけがよくなります。
堆肥は自分で作ることもできますが、牛ふん堆肥、豚ぷん堆肥、鶏ふん堆肥、バーク堆肥、ミックス堆肥など、市販品も多くあります。
1㎡あたり2kgを目安に完熟牛ふん堆肥をまき、さらに1㎡あたり2kgを目安に腐葉土をまき、よく耕します。
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堆肥の種類と使い方
元肥を入れる
堆肥を入れたら、次に元肥を入れます。
元肥とは、種まきや苗の植えつけをする前に畑に入れる肥料のことです。
米ぬかや油かすなど複数の有機質肥料を材料にして作ったボカシ肥料が最適です。
有機質肥料はじわじわと長く効くのが特徴ですので、畑づくりをするときにたっぷり入れておきましょう。
元肥を入れれば土づくりはほぼ終わりです。
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ボカシ肥料の作り方