さわやかな清涼感のある香りが魅力のミント。
ミントにはたくさんの種類があり、ハーブティーとして広く流通しているのはペパーミントです。
ティーをはじめ、料理やデザートの香り付けにも活躍します。
におい消し、殺菌、防腐、鎮痛などの作用があるとされ、アロマや化粧品などにも利用されています。
鼻に抜けるすっきりとした香りの正体はメントールという成分で、頭痛を改善したり、眠気がなくなるなどの効果があります。
いろいろなハーブとも相性がよく、ハーブをブレンドするさいに重宝します。
目次
ミントの種類
ミントの種類は非常に多く、含まれる成分や香りが種によって異なります。
[ペパーミント]
ミントの中でも最もなじみのある品種です。
刺激的な強い香りが特徴です。
[スペアミント]
甘みの強いすがすがしい香りがします。
白色の花を長い穂状につけます。
[オレンジミント]
オレンジのような香りがあります。
葉に光沢があるのが特徴です。
[クールミント]
清涼感のある香りが特徴で、ガムや歯磨き粉にも使われるミントです。
葉の縁にのこぎり状の切れ込みが入ります。
[アップルミント]
茎葉には綿毛が生え、葉は丸みを帯びています。
リンゴのような甘い香りがします。
[パイナップルミント]
葉の周囲にクリーム色のきれいな斑が入り、軟毛が生える美しいミントです。
パイナップルのような甘い香りがします。
ミントの育て方
ミントは生育が旺盛で、育てるのは簡単です。
日当たりのよい場所と、水はけがよく保水性のよい土壌を好みます。
ハーブの中でもとくに繁殖力が強く、地下茎からどんどん新しい茎が出てくるため、ほかの植物の邪魔になるほど増えていきます。
ミントの仲間は交雑しやすいので、違う種類のものは近くに植えないようにします。
基本データ
- 科名
- シソ科・ハッカ属
- 種類
- 多年草
- 難易度
- ふつう
- 育てる場所
- 日の当たる場所~半日陰
- 草丈
- 20~80cm
- 増やし方
- 株分け、挿し木
栽培カレンダー
育て方のポイント
- 交雑しやすいので違う種類のものは近くに植えない
- 追肥は生育に応じて少量与える
- 花穂は早めに摘みとる
種から育てる
ポットに培養土を入れて、指で3~4か所軽く窪みをつけ、1粒ずつ種をまきます。
培養土を軽く被せて軽く押さえ、ジョウロでたっぷりと水をやります。
葉が5枚以上出たら植えつけます。
苗から育てる
ミントは丈夫なのでどんな苗でも育ちます。
芽がたくさんあり大きいものを選びましょう。
根鉢を崩さないように取り出し、根鉢と同じ大きさの穴を掘って植えつけます。
苗を植えつけた後、たっぷりと水やりをします。
追肥
肥料を与えすぎると香りが弱まりますが、養分が不足すると株が弱り葉が小さくなります。
生育が旺盛なので、生長に応じて少量の肥料を与えます。
収穫
利用するたびに先端の芽を摘んで収穫します。
花が咲くと葉や茎がかたくなるので、葉や茎が利用場合は早めに摘み取ります。
増やし方
挿し木や株分けで簡単に増やすことができます。
[挿し木で増やす]
10cm程度に切った茎を水にさしておきます。
1~2週間で根が出ます。
根が出たら、土に移せばそのまま育てられます。
[株分け]
5cmくらい根があればすぐに根がつきます。
冬越し
ミントは寒さにとても強く、冬越しができるハーブです。
冬になると地上部が枯れますが、翌春になると芽を出します。
ミントのプランター(コンテナ)での育て方
プランターの底に鉢底石を約2cm並べ、培養土をプランターの深さの8分めまで入れて平らにならします。
15cm程度の間隔をあけて苗を植えます。
苗を植えつけて一月したら、生育に応じて少量の追肥を与えます。
伸びたところから切り取って収穫します。
ミントの楽しみ方
摘んできた葉に熱湯を注ぐだけでミントティーを楽しめます。
枝ごとお風呂に浮かべて香りを楽しむのもいいでしょう。
たくさん収穫できたら、束ねて吊るしてドライハーブにしましょう。
ティーで楽しむ
摘んできたフレッシュなミントの葉に熱湯を注ぐだけです。
気分がさわやかになり、リラックスできます。
生の葉は高い香りを楽しむことができますが、葉の青臭さが気になるようなら、乾燥させてから使いましょう。
[ミントティーの作り方]
軽く水洗いした生の葉茎を3~5cmくらいに切ってティーポットに入れ、熱いお湯を注いで2~3分待ちます。
ビネガーで楽しむ
ミントのさわやかな風味が楽しめます。
[ミントビネガーの作り方]
ガラス製か陶製の密閉できるビンを使用します。
熱湯消毒して、よく乾かします。
ミントを適量洗って水けを切り、ビンに入れ、酢を注ぎ入れます。
フタをして冷暗所に置き、毎日1~2回ビンを振ってかき混ぜ、3週間以上熟成させます。
入浴剤で楽しむ
そのまま枝を浮かべるか、枝を束ねて浴槽に入れます。
さっぱりとした香りが楽しめ、心も体もリフレッシュします。