シュンギクの育て方とコツ|家庭菜園では摘み取り収穫がおすすめ!

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シュンギク

独特な香りが冬の鍋物には欠かせないシュンギクは、菊の仲間で、ふつう菊は秋に花を咲かせますが、春に咲くので「春菊」という名前がついています。

原産地は地中海沿岸地方で、ヨーロッパではもっぱら花を愛でる観賞用で、アジアの中国に伝わってから改良されて食用となり、日本には室町時代に渡来したといわれ、江戸時代から各地で栽培がはじまりました。

葉の切れこみの大きさによって、小葉、中葉、大葉に分けられ、栽培されているものの多くは中葉です。

また、関東に多いのが側枝を次々に摘み取って収穫する「摘み取り種(株立ち種ともいう)」で、関西に多いのが株ごと抜き取って収穫する「株張り種」で、それぞれに適した品種もあります。

発芽してしまえばあとは簡単で、秋に種をまいて摘み取って収穫すれば長期間収穫でき、家庭菜園の初心者という方でも簡単に楽しめる野菜です。

シュンギクの栄養

シュンギクは栄養価の高い緑黄色野菜で、独特の香りの成分は自律神経に働きかけ、食欲の増進や胃腸の働きを整える作用があるといわれています。

ほかに、カロテン、ビタミンB2、ビタミンC、カルシウム、鉄などが豊富で、とくにカロテンはホウレンソウや小松菜より多く、カルシウムは牛乳と同じくらい含みます。

カロテンは抵抗力をつけて風邪や感染症を予防し、ミネラル類は貧血予防などに効果があります。

シュンギクの育て方

シュンギク

シュンギクはキク科のシュンギク属で、病害虫の発生が少なく、作りやすい野菜です。

丈夫で生育が早いので、真夏を除いていつでも栽培できますが、涼しい気候を好み、15~20度のころによく育ちますから、秋まきすればほとんど失敗なく作れます。

アブラナ科の野菜と相性がよく、混植すると、アブラナ科の野菜に発生する害虫を防ぐ効果もあります。

概要

生育温度 15~20℃。
土壌酸度 6.0~6.9。
連作障害 あまり出ない。
育てやすい品種 中葉:中葉春菊、菊次郎(株張り種)、きわめ中葉春菊(摘み取り種)など。
大葉:大葉春菊、菊之助など。
その他:スティックシュンギクなど。
元肥 苦土石灰と元肥を入れる。
種まき時期 春と秋。
種まき方法 畝幅:90cm。
マルチ:しなくてもいいが、した方が管理が楽に行え、防寒対策にもなる。
種まき方法:条(すじ)まき。
条間:20cm。
栽培中の管理 害虫対策:防虫ネットでトンネルした方が安心。
間引き:最終的に株間が10~15cmになるようにする。
追肥:秋まきでは、本葉5~6枚になったころ。
収穫 摘み取り種:草丈が25cmほどになったら、本葉4~5枚を残して摘み取り、その後はわき芽を繰り返し摘み取る。
株張り種:草丈が20cmほどになったら、根ごと抜き取る。

ポイント

  • 秋まきが作りやすい。
  • 種を厚めにまく。
  • 種に土を被せすぎないように注意する。
  • 成長に合わせて間引きを行う。
  • 冬の気温の低い時期はビニールでトンネルする。

栽培時期

シュンギクの栽培時期

※地域によって栽培時期は異なります。事前に確認してください。

育てやすい品種

[中葉]
中葉春菊、菊次郎(株張り種)、きわめ中葉春菊(摘み取り種)など。

[大葉]
大葉春菊、菊之助など。

[その他]
スティックシュンギクなど。

畑の準備

シュンギクを栽培する畝

シュンギクは連作が可能ですが、できれば連作せずに1年あけてください。

秋まきでは栽培期間が長いので、元肥を多めに入れるか、緩効性肥料を使用します。

種まきの2週間前に苦土石灰をまいて耕し、1週間前になったら堆肥と化成肥料を施してよく耕し、畝を立てて黒マルチを張ります。

黒マルチは、雑草の抑制や、保湿や地温を上げる効果に期待できます。

種まき

シュンギクの種まき

シュンギクは発芽率が50%前後とかなり低いので、厚めに種をまきます。

また、好光性の種子のため、土を被せすぎないように注意します。

マルチを20cm間隔ですじ状にカットし、切り込みに支柱などを押し当てて浅い溝を作ります。

溝に1cm間隔くらいで種を厚めにまき、種が隠れる程度に薄く土を被せて軽く鎮圧し、水をたっぷりやります。

害虫対策

シュンギクの害虫対策

病害虫にかなり強い野菜ですが、アブラムシやハモグリバエ(エカキムシ)などの害虫に注意が必要です。

害虫が発生するようであれば、防虫ネットでトンネルすると防ぐことができます。

ただし、防虫ネットには1mm、0.8mm、0.4mmなどの目合いがあり、1mmでは通過してしまい、0.4mmであれば完全に防げます。

間引き

発芽したシュンギク

発芽したら、込み合ったところを順次間引き、本葉5~6枚になるまでに株間5~6cmくらいにします。

その後も徐々に間引き、最終的に株間が10~15cmになるようにします。

追肥

本葉5~6枚のシュンギク

秋まきでは生育期間が長いので、本葉5~6枚のころ、化成肥料を条間に少量施します。

収穫

収穫時期の春菊

収穫した春菊

摘み取り種と株張り種とで収穫の方法が異なります。

[摘み取り種]

草丈が25cmほどになったら、本葉4~5枚を残して摘み取ります。

その後はわき芽を伸ばし、25cmくらいに伸びたころ、本葉を2~3枚残して摘み取ります。

[株張り種]

草丈が20cmほどになったら、根ごと抜き取って収穫します。

病害虫

病害虫にかなり強い野菜ですが、高温・多湿のときに葉の色が黒くなる「炭そ病」、大きな褐色の病斑となる「べと病」が出ることがあります。

また、アブラムシ、ハモグリバエ(エカキムシ)、ネキリムシなどの害虫にも注意が必要です。

雨が多い時期は病気が発生しやすいので、雨除けをします。

害虫は、防虫ネットでトンネルして予防し、見つけたら早めに取り除きます。

苗を作る場合

シュンギクの苗を作って移植する場合は、トレーやプランターなどに種を筋(すじ)まきやばらまきし、間引きして苗を作ると簡単です。

畝があいていない場合や、後作のために苗を作っておくと便利です。

寒さを防ぐ

冬の厳しい寒さでは、葉が寒害を受けて傷みます。

冬の間は不織布をかけるか、ビニールでトンネルして保温すると、春まで収穫できます。

摘み取り収穫ができない

大葉種は株元から分岐して横に大きく広がっていくもので、摘み取り収穫には適しません。

中葉種は摘み取りに適していますが、摘み取りに適さない株張り種もあるので注意します。

家庭菜園に最適な摘み取り収穫では、茎が立ち上がって枝分かれして伸びる品種を選びましょう。

春まきはトウ立ちに注意

春まきは、トウ立ちが早くなるので、早めに抜き取って収穫します。

ヨーロッパでは観賞用として栽培され、菊に似た黄色い花を観賞することができます。

秋まきは長期間収穫

春まきでは、トウ立ちが早いので早めに抜き取って利用します。

秋まきでは、本葉4~5枚を残して収穫すると、残った下葉から出たわき芽を再度収穫し、これを繰り返すと長期間収穫を楽しむことができます。

プロの農家は前年の種を使う?!

シュンギクの発芽率

シュンギクの発芽率は50%前後と非常に低く、種を厚めにまくのが一般的ですが、プロの農家では、前年に購入した種を使用し、翌年に使用する種を購入しておきます。

なぜなら、シュンギクは古い種の方が発芽率が良いからで、厚まきの必要がなく、発芽の揃いがいいためです。

一般的に種には寿命があるため、野菜によっては前年の種は使用しませんが、シュンギクにおいては、前年の種が残っていれば使用してください。

茎が長く伸びるスティックシュンギク

スティックシュンギクは、茎の部分が長く伸び、葉が上部だけに集まるタイプの新しいシュンギクです。

食味にも特徴があり、独特の味と香りが少なく、春菊が嫌いな方でも美味しく食べられます。

栽培方法は簡単で、一カ月程度で背丈が25cmくらいになり、根ごと抜き取って収穫します。

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