【地這い】キュウリの育て方とコツ|2、3回ずらして種をまいて秋までとる!

スポンサーリンク

地這い栽培のキュウリ

(昔ながらのみずみずしくおいしい地這いキュウリ)

キュウリの原産地はインドのヒマラヤで、3000年以上の歴史があり、日本へは6世紀後半ごろに中国から渡来しましたが、ウリ類の中でも人気がなく、本格的に栽培されるようになったのは江戸時代からです。

漬物や酢の物、サラダなど生で食べることが多く、成分の95%以上が水分で、ほかにビタミンCやカリウムが含まれるくらいで、栄養よりはシャキシャキとした食感や香りを楽しむ野菜です。

栽培方法には支柱仕立てと地這い仕立てがあり、支柱やネットに蔓を巻きつかせて栽培する支柱仕立てが一般的ですが、初心者には地這い仕立てが作りやすく、おすすめです。

キュウリの栄養

シャキシャキ感が特徴のキュウリは、採りたては青臭く、はちきれんばかりのみずみずしさがあります。

95%以上が水分で、エネルギー量が低く、ビタミンCやカロテン、カリウムなどを含みます。

カリウムは体内の余分な水分を排出し、むくみやだるさの解消、高血圧の防止に効果的です。

キュウリの青臭さのもとはピラジンという成分で、血液の流れをサラサラにする効果があります。

ビタミンCを破壊するアスコルビナーゼという酵素が含まれていますが、酸や50度以上の加熱でこの働きを抑えるので、和え物などで酢を使ったり、炒めものにするといいでしょう。

キュウリの種類

昔ながらのキュウリは、表皮がブルームといわれる白い粉で覆われていて、光沢がなく、ブルームが農薬と間違われ、人気がなくなりました。

最近は、皮がかためで日もちのいいブルームレスが主流です。

地這いキュウリの育て方

キュウリはウリ科の中でも生育温度が18~25℃とやや低く、根が浅く張るので乾燥にも弱い性質があり、管理が難しい野菜ですが、春から2、3回ずらして種をまけば、秋までとぎれず収穫を楽しめます。

地這いキュウリは丈夫で暑さに強く、支柱栽培に比べて病害虫の発生もしにくいので、家庭菜園でキュウリを育てるのに適しています。

畑による向き、不向きもあるため、家庭菜園ではいろいろな品種を試してみて、自分の畑に合うものを選ぶとよいでしょう。

概要

生育温度 18~25℃。
連作障害 あり。2年以上あける。
育てやすい品種 夏太郎、奥武蔵地這い、霜知らず地這など。
種まき時期(苗作り) 遅霜の心配がなくなってから。
元肥 苦土石灰と元肥を入れる。
苗の植えつけ方法 畝幅:90cm。
マルチ:敷きわら、気温が低い時期は黒マルチ、高い時期は白黒ダブルマルチ。
株間:1列(または2列)、50~70cm間隔。
栽培中の管理 害虫対策:苗を植えたらすぐに防虫ネットや寒冷紗でトンネルする。
摘芯:親づるは本葉6~8枚のときに摘心し、小づるを3~5本伸ばす。
1回目の追肥:実がなり始めたら。
以降の追肥:2週間に1回。
収穫 雌花が咲いてからおよそ1週間。
病害虫 害虫:ウリハムシ、アブラムシ、ハダニ、コナジラミ、アザミウマなど。
病気:べと病、うどんこ病、炭疽病、つる割れ病、モザイク病など。

ポイント

  • 連作をしない。
  • 時期をずらして何度かつくれば長く収穫できる。
  • 遅霜の心配がなくなってから種まきや植えつけを行う。
  • 敷きわらやマルチをして乾燥と泥はねを防ぐ。
  • 寒冷紗でトンネルをして夏の厳しい日差しと害虫から守る。
  • 親づるは本葉6~8枚のときに摘心する。
  • 生育中に肥料を切らさないように追肥する。
  • 実が大きくなりすぎると株が弱るので、とり遅れのないように注意する。

栽培時期

地這いキュウリの栽培時期

※品種や地域によって栽培時期は異なります。事前に確認してください。

数回に分けて栽培すると、秋まで長く収穫を楽しめます。

育てやすい品種

夏太郎、奥武蔵地這い、霜知らず地這など。

苗を作る

キュウリの種は一袋に数粒しか入っていないので、一粒あたりが高価になります。

畑で一か所3粒まきして丈夫な株を間引いてしまうよりも、育苗して一株でも多く育てた方が得です。

遅霜の心配がなくなったら、トレーや発泡スチロールなどに種をまいて育て、ポットに植え替えて苗を作ります。

トレーに用土を8分目~9分目まで入れ、約2cm間隔ですじまきし、土を薄く被せて手のひらで軽く鎮圧して、水をたっぷりやります。

地這いキュウリの種をまいたところ

発芽までは乾燥に注意し、発芽後は毎朝水やりをします。

苗であっても害虫がつきますので、寒冷紗や防虫ネットを覆うなどして予防します。

本葉が1枚出始めたころ

本葉が1枚出始めたら、大きめのポットに植え替えます。

大きめのポットに植え替えたところ

本葉が3枚以上になったら畑に植えます。

本葉が3枚以上になったキュウリの苗

土の跳ね上がり対策

キュウリの地這い栽培はつるを地面に這わせて育てるため、雨が降ると泥はねし、病気に感染しやすくなります。

そのため、敷きわらやマルチをして泥はねを防ぐ必要があります。

畑の準備

キュウリを育てる畝

(夏の栽培に効果的な白黒ダブルマルチ)

キュウリは連作すると障害が出るので、キュウリを含むウリ科(カボチャ、ズッキーニ、ゴーヤ、スイカ、メロンなど)の野菜を2年以上は栽培していない場所を選びます。

また、酸性の土壌を嫌うので、酸性に傾いた土壌ではかならず石灰を施してよく耕しておきます。

苗の植えつけの2~3週間前に苦土石灰をまいてよく耕し、1週間前になったら堆肥と化成肥料を施して耕し、高めに畝を立て、泥はねを防ぐために敷きわらをするか、マルチを張ります。

マルチを張る場合、春に植える場合は地温を上げるために黒マルチ、夏に植える場合は地温を抑制するために白黒ダブルマルチを張ります。

畝を高めに立てることで水はけがよくなり、黒マルチは地温を上げる効果に期待でき、白黒ダブルマルチは地温抑制の効果に期待できます。

苗を植える

キュウリの苗を植えたところ

1列(または2列)で、株間を50~70cmとり、植え穴を掘り、ポットから根鉢を崩さないように苗を取り出して植えます。

苗の株元に土を寄せ、軽く押さえて根と土を密着させ、たっぷりと水をやります。

害虫・厳しい日差し対策

寒冷紗でトンネル

(夏の厳しい日差しと害虫から守る寒冷紗)

キュウリの大敵であるウリハムシと、夏の厳しい日差しから守るため、苗を植えたらすぐに寒冷紗(または防虫ネット)でトンネルします。

トンネルしたら、寒冷紗の裾に土を被せて隙間がないようにして、害虫の侵入を完全に防ぎます。

摘芯

親づるは本葉6~8枚のときに摘心し、小づるを3~5本伸ばします。摘芯することで収量が多くなります。

手間を省きたけrば、摘芯しないで放任しても十分な量を収穫できます。

追肥

実がなり始めたキュウリ

キュウリは多肥を好むので、生育中に肥料を切らさないように追肥するのが、長く収穫するためのポイントです。

実がなり始めたら1回目の追肥を行い、以降は、2週間に1回を目安に追肥します。

1回目の追肥:実がなり始めたら。
以降の追肥:2週間に1回。

収穫

p9080111

雌花が咲いてからおよそ1週間で収穫できます。

実がなったら、なり疲れを防ぐためにも、やわらかい若いうちに収穫します。

地這いキュウリの欠点は、畝いっぱいに葉が茂るため、実を見つけにくいことです。

キュウリは収穫が数日遅れると、ものすごく大きくなりますので、こまめに葉をかき分けて実を探し、とり遅れのないように注意しましょう。

収穫したキュウリ

病害虫

キュウリに発生する病害虫

キュウリの栽培で失敗するのは、たいていは病害虫にやられてしまうからで、とくに梅雨時期などの多湿時には、べと病、うどんこ病、炭疽病が多く発生し、害虫ではウリハムシが多くつきます。

うどんこ病は、葉の表面が白く粉をふいたようになる病気で、必ずといっていいほど発生します。

一方べと病は、葉脈に囲まれた部分が褐色になる病気で、キュウリでもっとも注意しなければならない病気です。

どちらの病気にも耐病性のある品種がでているので、それらを選びます。

また、風通しが悪いと病気が発生しやすくなるので、水はけをよくし、枯葉をとり除きます。

キュウリは単為結果といって受粉しなくても実が肥大するので、ウリハムシなどの害虫は防虫ネットでトンネルして防ぐことができます。

コンパニオンプランツ

キュウリの苗を植えるとき、ネギ2本を添えて一緒に植えると、ネギの根に共生する微生物が繁殖してキュウリに病原菌がつくのを防ぐ効果があります。

種を直まきする場合

1列(または2列)、50~70cm間隔になるように種をまきます。

一カ所に4~5粒をまき、土をかけて水をたっぷりやります。

株が込み合ってきたら、元気のよい株を1本だけ残して間引きます。

トンネルしたら人工授粉?

ウリ科の野菜は雌雄異花といって、雄花と雌花が別々に咲くので、防虫ネットや寒冷紗でトンネルする場合は人工授粉を行います。

しかし、キュウリはウリ科であっても、単為結果といって、受粉しなくても実が肥大するので、人工授粉の必要はありません。

いろいろな品種を試す

キュウリは繊細で、品種によって結果に差が表れやすい野菜です。

いろいろな品種を試してみて、自分の畑に合うものを選ぶとよいでしょう。

また、キュウリは種とりが簡単なので、良い株を選び自家採取していけば、畑に合った独自の品種を作ることもできます。

乾燥時には水やり

キュウリは実の成長が早く、花が咲いてから1週間で収穫できる長さに育ち、水を大量に必要とします。

水が不足すると、実が曲がったり、尻の部分が細くなったりする症状が現れます。

乾燥が続くときには、水やりをして、実の肥大を促しましょう。

秋まで収穫するには

秋までとぎれず収穫するためには、4月中旬に苗を植えつけ、5月と7月に種をまきます。

ただし、5月と7月の種まきは接ぎ木苗ではないので、連作にならないように注意します。

実が曲がる

支柱栽培ではスーパーで売られているようなまっすぐな実が多くとれ、実が曲がりだすと、肥料や水の不足だと分かります。

しかし、地這いキュウリでは、実の尻が地面に接して固定されてしまうため、そのまま伸びようとして曲がってしまうことが多くあります。

地這いキュウリの栽培では肥料不足の判断が難しいので、早めに収穫してなり疲れを防ぎ、生育中に肥料を切らさないように追肥しましょう。

種とり

種とり用に実を株に残し、黄色く完熟してから種をとります。

[種とりの手順]

  • 完熟したしたら収穫し、1週間ほど日陰で追熟します。
  • 包丁で半分に切り、種の部分をスプーンでしごきとってビニール袋に入れます。
  • 袋に入れたまま、常温で2~3日おきます。
  • 袋から種を取出し、ボウルに入れて洗います。
  • 沈んだ種だけを取出し、新聞紙などに広げて乾かします。
  • 完全に乾いたら、封筒や瓶などに入れて、冷蔵庫や涼しい場所で保存します。

固定種では、別品種の株と交雑しなければ、親の形質がまた現れます。

F1品種(異なる品種を交配)から自家採取したF2(子)だと、F1(親)の形質がばらついて現れます。

その中から良い株を選んで自家採取していけば、畑に合った作りやすい品種ができます。

トゲ(イボ)の取り方

キュウリは塩をまぶして板ずりすると、表面のトゲがとれて食感がなめらかになり、色もきれいになります。

また、板ずりすると硬い皮の表面に傷がつき、味がからみやすくなります。

スポンサーリンク