深層施肥をしてみよう

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「根深くして草茂る」という言葉がありますが、深層施肥(しんそうせひ)をしてみませんか。
菜園の周りに堀溝を作って、30センチぐらい掘るのです。
ジャガイモを植えるための掘るのではなく、有機肥料を使用するためのものです。
この溝掘りと肥料は結構重労働なのですが、根が深く張りってくれて、作物の生成を助けてくれるという昔の人の知恵です。

最近では、土は表層のほうが肥えているので、作物は表層に根を張ってくれるので、自然と養分を吸収するので深層施肥は不要という考え方もあります。
また、深層施肥を施さなくとも、作物が水分を必要として、根を深くに伸ばすことができるということもあります。
ですが、深層施肥をする人も意外と多いのが現状です。昔の人の知恵でしょうか。

有機物を表層に置いて、無耕起、無堆肥の農法でもいいのですが、深層施肥をしたほうが野菜の出来はいいかもしれません。
最近のロータリー耕うん機栽培でも、掘り起こすのは10センチ程度。浅い農耕が多いようです。
深層施肥が必要かどうかは、自分で試してみましょう。
結構な重労働ですが、一度試してみる価値はあるでしょう。

深層施肥の意味

深層施肥は、肥料をほどこす上で大切なものです。表層施肥、全層施肥と、深層施肥があります。深層施肥は、30センチ~70センチほどの深い溝やタコツボを掘ります。そして地中深く施肥する方式です。非常に労力がかかるのですが、根群を深く導いてくれます。
そして育成後期まで草を保つことができるようになるのです。

大豆の栽培などに

大豆の栽培などでは、湿害や地力低下などによって収穫や品質の低迷が起きます。
その打開策として、根粒菌の活動を邪魔せず、効率的に窒素供給をしてくれる技術として、深層施肥が使われています。
大豆は一般の農家さんでも栽培が難しく、豆腐、納豆、味噌、醤油など、日本の伝統的な食事に欠かせないものであるにもかかわらず、年間生産量は低いままでした。
そこで農家さんたちは、大豆用深層施肥機を使って、土を深く掘り起こし、普通の栽培よりもはるかに多い量の収穫を無事行うことができるようになったのです。

窒素の栄養面からの研究

深層施肥が、大豆の生成と収穫におよぼす影響について、窒素栄養面からの解析を行いますと、意外な結果が見られました。部位ごとの窒素濃度を測定しました。
15N希釈法という方式で土壌の窒素を解析したところ、根粒の窒素固定や値による窒素吸収を増加させることによって、同化窒素量を増やし、収穫量をアップさせることが明らかになったのです。

品質向上にも

大豆などは、表面にシワが入る品質低下が問題となっていました。
深層施肥と全層施肥をもうけて、収穫した大豆の比較を調査したところ、深層施肥の地区では、ほかの区よりも整粒の割合が高まりました。窒素の施用によって、しわや皮切れの割合が低下したのです。
これらの結果から、深層施肥が大豆に有用なことが明らかとなりました。
大豆のシワの発生の理由はまだわかっていないのですが、育成後期の窒素や光合成産物の不足、カルシウム、ホウ素などの養分の欠乏ではないかと言われています。
石灰窒素の深層施肥は、育成後期の窒素量、光合成産物の栄養状態を改善してくれます。
それと同時に、石灰窒素の深層施肥は、石灰窒素に含まれるカルシウムが、シワ粒を防止してくれる効果も期待されています。

深層施肥は効率的な肥料の吸収に

深層施肥は、効率的な肥料の吸収になると同時に、窒素肥料の中でも特にシュウ酸窒素が地表部分の根粒と直接接触しないため、窒素固定を阻害しないものと考えられています。深い部分に堆肥するため、窒素固定が邪魔されず、効率よく堆肥できるのです。

(文/渡邉ハム太郎)

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